平成1695日目

平成5年8月29日(日)

1993/08/29

【角川書店・角川春樹社長】逮捕

角川書店元社員らによるコカイン密輸事件を捜査中の千葉県警防犯部と新東京空港署、成田税関支署は29日、麻薬取締法、関税法違反の疑いで東京都杉並区、同社社長角川春樹容疑者(51)を逮捕、自宅を家宅捜索した。県警は28日朝から自宅にいた角川容疑者に任意出頭を求めたが応じなかったため逮捕状を請求、同日夜捜査員が自宅に出向き千葉南署に任意同行、取り調べの上逮捕した。同行の際角川容疑者は「出頭します」と答えたという。

コカインの運搬役とみられる元社員A被告(44)=麻薬取締法違反などで起訴=が頻繁に渡米していたことから、県警は角川容疑者らがコカインを常用していた疑いもあるとみて追及する。

調べによると、角川容疑者はA被告と共謀、7月9日米ロサンゼルスからコカイン約79グラム(末端価格約560万円相当)を密輸入しようとした疑い。

A被告はコカインを持ち込もうとした際、成田空港で現行犯逮捕された。所持していた量が、一人で使うには数千回分と多過ぎることや、A被告が「社長が使用するためのものだった」と供述したことから、県警は角川容疑者がA被告にコカインの運搬を指示していたとみている。《共同通信》



【武村正義官房長官】政治改革は自民との妥協を模索

武村官房長官は29日午後、大津市内のホテルで記者会見し、連立与党が政治改革関連法案の骨格をまとめたことに関連し「日本の政治、民主主義の土台を決めていく仕事であり、なるべく幅広い合意の下に政治改革が整うことが望ましい」と述べ、自民党との妥協点を模索する必要があるとの認識を示した。《共同通信》

【細川護熙首相】2度目の静養

細川首相は29日、静養先の長野県・軽井沢町で内田健三東海大教授や盛田昭夫ソニー会長、松永政府代表(元駐米大使)らと相次いで懇談した。首相の軽井沢入りは今夏2度目。前回は就任後初の国会での所信表明演説や代表質問の勉強に忙殺された。《共同通信》

【シンガポール】新大統領にオン・テンチョン氏

28日投票のシンガポール初の大統領選は29日未明、開票が終了し、政府と与党人民行動党の全面支援を受けたオン・テンチョン前副首相(57)が57.4%の得票を獲得、チュア・キムヤウ元大蔵省経理局長(67)を抑え、当選した。

しかし、政府が無投票当選を避けるために対抗馬として出馬させたチュア氏の得票率は40.4%に達し、1965年の独立以来、一党支配を続ける人民行動党に対する国民の不満の根強さを浮き彫りにした。政府・与党陣営は与党候補の得票目標ラインを65%とみていたが、60%を下回ったことで、総選挙の早期実施の可能性は薄くなったとの見方がでている。

シンガポールは91年11月、憲法を改正し、大統領の選出方式を議会の指名制から直接選挙による公選制へと変更。これに伴い、予算案への拒否権の付与など大統領の権限を強化し、儀礼的な国家元首から政府のお目付け役となった。

今回の大統領選では、野党の2候補は資格審査で却下され、野党支持者は対抗のチュア氏支持に回ったとみられる。91年の総選挙での野党陣営の得票率は40%弱に達しており、今回の大統領選は与党批判が少しも衰えていないことを示したといえる。《共同通信》



8月29日のできごと