平成1686日目
1993/08/20
この日のできごと(何の日)
【韓国・韓昇洲外相】対日関係「過去の被害者意識克服」
韓国の韓昇洲外相は20日、ソウル新聞に寄稿し「(日韓両国に新政権が発足した)現在こそ、日韓関係の画期的な変化と発展の時期」と強調。「今や(過去の)歴史を克服し、未来を志向する時期だ。両国民は被害者と加害者の意識から抜け出さなければならない」と述べた。韓国外相が、今後の日韓関係を視野に入れ、韓国人の被害者意識の克服にまで言及したのは初めて。
外相は「日本が歴史を正しく認識、評価する時、過去の歴史が整理され、その上に未来志向の関係が楽かれる」と指摘。
「われわれは、最近の挺身隊の強制性の認定、細川新首相の侵略戦争の自認など、日本の努力を評価しなければならない」とし「日本の努力が統一けられ、日本国民が歴史に対し正しい認識と評価をすることを期待する」と述べた。
韓外相はその上で、日本の政治軍事的役割の増大に対し韓国内で懸念が高まっていることについて「日本の国際的影響力が大きくなることは、日本が国際秩序からその分大きく制御されることを意味する」との認識を示し「増大する日本の政治外交的役割に対し否定的で守りの姿勢を取るのでなく、われわれもこれを利益にする勇気と知恵を発揮する必要がある」と、積極的で現実的な対応への転換の必要性を強調した。
さらに「韓日両国とも世代交代が進み、両国関係が変化している」とし、被害者、加害者意識の克服の必要性を唱え「韓国が日本を同等な相手と考え、日本もわれわれを同等な相手と考えるようにすることが重要だ。韓日関係が過去の歴史のとりこになってはいけない」と訴えた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【韓日議員連盟・金潤煥会長】細川首相を表敬訪問
韓日議員連盟の金潤煥会長は20日午前、細川首相を官邸に表敬訪問し「(11月に米国シアトルで開催予定の)アジア太平洋経済協力会議(APEC)でお会いできることを楽しみにしている」との金泳三大統領のメッセージを伝えた。
これに対し首相は「同感だ」と答え、大統領との初の日韓首脳会談は11月にシアトルで行われる見通しとなった。《共同通信》
【社会党・赤松広隆書紀長】辞任の意向
社会党の赤松書記長は20日午後の記者会見で、総選挙敗北と連立政権の樹立をめぐる山花委員長(政治改革担当相)に対する党員の信任を問う党大会を9月25日に開く方針を明らかにした。前倒しで実施する委員長選挙は9月3日告示、9月18、19両日投票、20日開票の日程となる見通しも示した。
山花氏が選挙敗北の責任を取る形で「辞意」を示しながら委員長選挙に再出馬することについて、赤松氏は「もし党員が(続投に)イエスなら、山花さんも逃げるわけにいかない」と再出馬すべきだとの見解を強調した。一方で赤松氏自身の責任問題については「あれほど敗北して、何も責任がないとは言えない」として書記長を辞任する意向を示した。《共同通信》
【政界談話室】
○…20日の閣議で三ヶ月法相は、隣席の赤松文相と「花押(かおう)」談義。2人とも民間人閣僚でこれまで花押は緑なし。「マルに三とでもサインしますか」「じゃあ、私はマル赤でいきますわ」。ところが書類が回ってきてサインする段になり法相、「待てよ」と思案顔。「これじゃあ、近所の酒屋の三河屋の屋号みたいだ。閣僚の花押は永久保存らしいが、困ったな」。そこで事務方の石原官房副長官に「ちょっと待ってくれないか。大至急、花押屋に格好のいいやつを作ってくれるよう頼んでみる。総理の隣に酒屋の屋号じゃ品がない」と保留を要請したとか。
○…社会党の赤松書記長がこの日の記者会見で、代表質問の準備状況を紹介。連立5会派を代表するだけに「党の独自性も出したいが、質問の基本は連立合意がベース」と、ここまでは滑らか。ところが記者団から所得税減税問題をただすのか聞かれ、「どうしようかという気はしてる。減税は聞くけど、所得税減税と言うかどうか。今までは赤字国債を出してでもと言ってきたんだけど、与党なんだから、首相の所信表明と全く違うわけにもいかないし」と、いつもの歯切れのよさはどこかへ。《共同通信》
【第75回全国高校野球選手権大会】第12日
第75回全国高校野球選手権大会第12日は20日、甲子園球場で3回戦の残り3試合を行ってベスト8が出そろい、徳島商(徳島)が33年ぶりに、ともに初出場の市船橋(千葉)と小林西(宮崎)も準々決勝進出を果たした。
徳島商は智弁和歌山(和歌山)の先発、有木の立ち上がりを攻め、一回一死二塁から佐藤が右翼線へ先制適時打し、二回に1点を追加。エースの川上が相手打線を7安打、1点に抑え、2−1で接戦を制した。市船橋は1点を追った五回、2安打に桐生一(群馬)内野陣の失策につけ込んで3点を奪って逆転し、その後もそつなく加点。左腕小笠原は大量点に守られて完投し、1−6で勝って春夏の甲子園で初の8強入りを果たした。小林西は高知商(高知)投手陣の制球難を突いて一回に2点を先取し、二回には笹山、坂下の連続二塁打などで加点した。守ってはエース笹山が反撃を4点に抑えて5−4で逃げ切った。《共同通信》
【Jリーグ】第6節
サッカーのJリーグ第6節最終日は20日、茨城・カシマスタジアムなどで4試合を行い、前節首位の清水エスパルスは1−0で鹿島アントラーズを破り、5連勝、5勝1敗でヴェルディ川崎と並んだが、得失点差でトップ守った。敗れた鹿島は4連敗で2勝4敗となり、連覇は苦しくなった。
調子の出てきたガンバ大阪は後半2点を奪ってジェフ市原に2−0で勝ち、3連勝、3勝3敗と五分の星にした。市原は4勝2敗。横浜フリューゲルスは前半、前田のヘディングシュートから1−0で浦和レッズを下し、3勝3敗。浦和は3連敗。
2勝3敗同士の横浜マリノスとサンフレッチェ広島は1−1から延長となり、前半、広島が高木のシュートで競り勝った。この試合でディアス(横浜M)が1点を取り、通算6得点で、得点王争いトップのアルシンド(鹿島)と並んだ。《共同通信》
【カンボジア】政府軍、ポト派拠点を攻撃
国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)報道官によると、カンボジア暫定国民政府軍は20日朝、北西部バンテイミエンチェイ州トマプオク地区のポル・ポト派拠点チャト村を攻略した。 チャトは同州最大のポト派拠点で武器・弾薬の集積地。政府軍はトマプオクと近隣のアンピルの両地区ともほぼ掌握しているもようで、ポト派は同州から大きな足場を失ったことになる。
旧プノンペン政権軍とソン・サン派を中心とする政府軍は、18日早朝からチャト攻撃を開始。約2500人を動員し、最初の36時間の砲撃で600発を撃ち込み、約500人のポト派部隊を圧倒した。19日夜にポト派部隊の主力は敗走したため、20日はほとんど抵抗はなかったという。死傷者は少ないもよう。
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カンボジアのポル・ポト派のキュー・サムファン議長は20日、バンコクでタイのプラソン外相とカンボジア情勢について会談した。議長は会談後、最近のカンボジア暫定国民政府軍によるポト派への大攻勢について、国民和解を破壊し、同派を排除しようとするものだと非難した。 議長は、今回の攻勢がベトナム軍司令官の指揮の下で行われているとし、ポト派が排除されれば、次には暫定政府を構成するラナリット、ソン・サン両派が排除されることになろうと指摘した。
またサムファン議長は暫定国民政府側との円卓会議を早急に開くべきだと改めて述べた。ポト派の政権参加などを協議する円卓会議については、サムファン議長が今月22―25日に開くよう求めていたが、暫定政府側はラナリット、フン・セン両共同首相のベトナム訪問の時期と重なることから拒否していた。《共同通信》