平成1687日目

平成5年8月21日(土)

1993/08/21

【藤山一郎さん】死去

「青い山脈」「丘を越えて」「酒は涙か溜息か」など、戦前戦後を通じて流行歌の歴史に残る数々のヒット曲を歌い、国民栄誉賞を受けた歌手の藤山一郎さんが21日午前4時25分、心不全のため東京都目黒区の自宅で死去した。82歳だった。東京都出身。藤山家は22日午後、藤山さんの死去を発表したが「葬儀の日取りなどの調整のため時間がかかった」としている。

東京音楽学校(現東京芸大)声楽科卒業。在学中の昭和6年から「影を慕いて」「酒は涙か溜息か」などを次々に吹き込み、ヒットした。オペラの世界を希盟していたが、東京・日本橋にあった生家の呉服屋の経営が思わしくないこともあって、卒業後は流行歌に本格的に打ち込んだ。 一連の古賀政男メロディーの歌い手として幅広い人気を得たが、戦後はさらに歌の領域を広げ「青い山脈」や「長崎の鐘」「東京ラプソディー」など、よく通る声で藤山節を確立。自他ともに認める流行歌手の第一人者になった。生涯に吹き込んだ曲は1300曲以上。 みずみずしい叙情をたたえた歌声は、戦後の荒廃した人の心を和らげ、明日への希望をもたらした。

NHKが全国調査で選んだ「昭和の歌・心に残るベスト200曲」では、1位に「青い山脈」、2位に「影を慕いて」が入り、藤山さんの歌が時代を問わずに愛されることを証明した。身体障害者や老人ホーム建設のためのチャリティーコンサートも積極的に行い、日本歌手協会会長も務めた。 平成4年10月に受けた国民栄誉賞は、歌手としては故美空ひばりさんに次いで2人目。紫綬褒章、勲三等瑞宝章、NHK放送文化賞、都民文化栄誉賞なども受けている。

細川首相は22日午後、藤山一郎さんの死去について「国民に長く広く親しまれた方が亡くなられたことは大変残念に思います。心からごめい福をお祈りします」とのコメントを出した。《共同通信》



【北海道・奥尻島】小中学校で始業式

北海道南西沖地震最大の被災地、北海道・奥尻島の6つの小、中学校で21日午前、2学期の始業式が一斉に行われた。地震や津波で校舎が破損した小学校2校は別の小学校や中学校に間借りしての新学期のスタートとなった。《共同通信》

【歌手・高石ともやさん】北米大陸横断マラソンを完走

米大陸を西から東に横断する世界最長距離のマラソンに参加していた歌手の高石ともやさん(51)が21日午後1時前、約4700キロを完走し、無事ニューヨークにゴールインした。今年2回目になるこの「トランス・アメリカ・フットレース」は6月19日にロサンゼルスを出発し、64日間走り続けるという過酷なレース。参加者13人のうち、完走したのはわずか6人。高石さんは5位で、タイムは636時間10分。完走者の中で最年長だった。《共同通信》

【第75回全国高校野球選手権大会】第13日

第75回全国高校野球選手権大会第13日は21日、薄曇りの甲子園球場でいずれも東西対決となった準々決勝4試合を行い、春日部共栄(埼玉)市船橋(千葉)常総学院(茨城)育英(兵庫)が勝ち進んだ。春日部共栄、市船橋は春夏を通じて初の四強入り。常総学院は6年ぶり2度目。育英は57年ぶり3度目の四強進出。ベスト4のうち3校を関東勢が占めたのは6年ぶり。

徳島商(徳島)に先行された春日部共栄は五回、5安打を集めて4点を奪い同点。六回には中村の2点二塁打で勝ち越すなど今大会最多となる19安打の猛攻で11−4と圧勝した。市船橋は二回に2点を先制した後、六回に決定的な4点を挙げ、中山が京都西(京都)の反撃を断って8−3で勝った。常総学院は延長十回、根本、木村らの4連打で3点を挙げ、九回に追い付いて粘った小林西(宮崎)を6−3で突き放した。育英は二回にスクイズで先制した後、小刻みに追加点を奪い、修徳(東東京)に8−1で快勝した。《共同通信》

【畑英次郎農相】築地市場を視察

畑農相は21日早朝、就任後初めて東京都中央区の中央卸売市場築地市場を視察した。

午前5時半、市場に到着した畑農相は早速白い長靴に履き替えて、まず水産物部へ。威勢のよいマグロのせり場などを見学し、さらに冷夏で高値が続いている青果部に移動した。低温と日照不足の影響を受けた野菜類は、キャベツが8月上旬の過去5年平均で卸売1キロ当たり77円のところが、ことしは272円と約3.5倍の値段。ナス、トマト、ピーマンなども依然高く、農水省は生産団体に出荷の前倒しを要請するなど価格安定策を図っているが、天候が回復せず厳しい状況が続いている。

卸売業者からキャベツの試食を勧められた畑農相は「私も東京では単身赴任なので自分で買い物をするが、ふだん半分で150円くらいなのに今は300円するね」。さらに会議室での懇談会に場所を移し、業者代表からの「高値は小売業者にとっては仕入れもままならないほど。生産者にとっても、消費者の買い控えで結局増収にならない」などの陳情に耳を傾けた。

視察を終えた畑農相は「異常気象による高値は、国民的な心配をお掛けしていると言える。今日得た問題意識を、概算要求などにも反映したい」と感想を話していた。《共同通信》



8月21日のできごと