平成1622日目

平成5年6月17日(木)

1993/06/17

【社会、公明、民社党】宮沢内閣不信任決議案提出

国会は17日午前9時、政治改革法案不成立確定の責任は重大として社会、公明、民社の3野党が宮沢内閣不信任決議案を衆院に提出した。不信任案を処理する衆院本会議の開会は18日にずれ込む可能性が強まってきた。

不信任案に同調する意向を固めている自民党羽田派は17日午前の緊急総会で、本会議に欠席するか本会議に出席して賛成するかどうかなどの最終判断を羽田代表に一任した。 羽田派が本会議で賛成した場合は、不信任案が可決となる可能性もあり、宮沢首相は本会議に上程される時点で直ちに衆院解散・総選挙に踏み切ることも検討しているもようだ。こうした情勢から、会期最終日まで三日間を残すのみとなった終盤国会は解散含みで緊迫の度を一段と強めた。

野党側は衆院に不信任案を提出したのに併せ、参院に宮沢首相問責決議案を提出した。 自民党執行部は17日午前、佐藤総務会長が羽田派幹部の小沢元幹事長と会談、同派が不信任案に賛成することで党除名・分裂の事態に発展することのないよう自重を求めるなど切り崩し工作を進めた。

しかし羽田派衆院議員35人のうち、「脱落者」は数人にとどまっており、河本、宮沢、三塚、渡辺各派からもなお数人の若手議員が不信任案に同調の構えを崩していない。 首相周辺では17日午前、河野官房長官、近藤官房副長官、羽毛田首席内閣参事官が随時、協議するなど不信任案提出をめぐる対応の詰めを本格化させた。有力閣僚も「解散だろう」と述べ、解散不可避との見通しを強調した。

自民党執行部は17日午前、二度にわたり正副幹事長会議を開き、内閣不信任決議案をめぐる党内情勢を分析した。梶山幹事長は「愛党精神をもって、野党と組むようなことのないよう一致結束しよう」と強調し、党内から不信任案への同調者が出ないよう各派の副幹事長に協力を求めた。

これを受け羽田派を除く各派は、派閥代表が不信任同調の構えを見せる若手議員を個別に説得したほか、総会を開いて「党方針への結束」を呼び掛けた。 河本派では、河本会長が当選一回生議員の世話人、渡瀬憲明氏を呼んで「自民党が割れては日本の将来は危うい。粛々と否決すべきだ」と訴えたが、昼前の同派総会には一回生6人全員と二回生2人が欠席した。《共同通信》

自民党羽田派の羽田代表は17日夕、声明を発表し「不信任決議案の採決に当たって、総員一致して決然たる決意を持って当たるべく、全会一致をもって私に一任された」と述べ、同派が一体で賛成に回る方針を示した。 また「宮沢首相は、自民党執行部の幹部による意図的、確信的な国民の皆さんへの背信行為に何ら指導もなく抜本的政治改革の実現を葬り去ろうとしている」と、首相と執行部を厳しく批判した。 そのうえで「あえてこのような異例の行動を取るのは自民党の立党精神を守るため」と指摘し、あくまで自民党内で改革を進めていく姿勢を強調した。

宮沢首相は17日夕、記者団が「内閣不信任案の採決を待つか、その前に衆院解散をするかの判断はついているか」などと事態打開への判断について質問したのに対し「そりゃあ、まだついていない」と述べ、状況の推移を慎重に見極めている姿勢を示した。《共同通信》



【政界談話室】

○…宮沢首相は17日午前、野党の内閣不信任案が提出された直後、官邸で記者団から自民党羽田派に不信任案同調の動きがあることについて考えを求められると「(羽田派の動きは)ゆうべからあるんだ。その話はよく知らないんだ」とクールな反応。昼にも、羽田派の除名の可能性について尋ねられ「(不信任への同調は)仮定のことだから。まだ、現実のことではない」と返答を“先送り”。国会の緊迫をよそに、外務省幹部を呼んで東京サミットの勉強には余念がなく、内政より外交が気に掛かる?

○…民社党の神田国対委員長はこの日午前の記者会見で「一部報道が民社党が解散を恐れているように伝えているが、わが党は大内委員長が(16日の)記者会見で表明した通り、以前から解散を主張している」と述べた後、語調を一段と強め「梶山(自民党幹事長)に脅されて解散を怖がっているなどということはない。党は一丸となっている。(解散を)覚悟している」ときっぱり。今度は笑顔で「今はすがすがしい気持ちで、(本会議の)開会を待っている」。選挙前には不安と強気が交じり合うという議員心理そのままに会見を締めくくった。《共同通信》

【宮中饗宴の儀】日程終了

「宮中饗宴の儀」は3日目の17日、昼と夜の2回に分け、皇居・宮殿の豊明殿で行われた。正午からは知事や各界の代表など514人、夜は各国の駐日大使ら253人が出席。「国の儀式」として昼夜計6回にわたった饗宴の日程がすべて終了した。

最終回は午後7時すぎ始まり、色とりどりの民族衣装などをまとった各国大使夫妻らが入場。天皇陛下が「皆さんと喜びを分かつことを誠にうれしく思います。この機会に友邦元首のご健康と各国国民の幸福を祈りたいと思います」とお言葉を述べられた。女性の「皇族は和服姿が多く、雅子さまは白地の振りそでに青竹色の帯だった。《共同通信》

【養浩館庭園】開園

不死鳥の街に新たなシンボル–。国の名勝で福井市が8年がかりで復元した養浩館庭園(宝永3丁目)が17日、開園した。戦災で焼失以来、半世紀ぶりに取り戻された数少ない江戸期のたたずまいを、約130人が祝った。

養浩館は江戸時代初期から福井藩主松平家の別邸として用いられた。約1万2300平方メートルの敷地のうち、2300平方メートル余りの池を主体とした「回遊式林泉庭園」は、優れた庭園として昭和57年、国の名勝に指定された。市が事業費約26億円を投じ復元整備した。《福井新聞》

【近鉄・吉井理人投手】プロ入り10年目で初の完封勝利

近鉄4-0西武◇17日◇西武

負ければ近鉄には33年ぶりの西武戦9連敗。チームを屈辱のふちから救ったのは、かつてのリリーフエース吉井だった。1990年9月9日以来の先発で、プロ10年目にして初の完封勝ちをやってのけた。完投は87年10月13日の一度だけ。通算6度目の先発は「5回をめどにした」。だが、球速は最後まで衰えず、九回は高めの速球で清原、秋山を連続空振り三振に切るなど最高の締めくくり。《共同通信》

【ソマリア】国連軍、空陸作戦強行

第二次国連ソマリア活動(UNOSOM2)広報官は17日、国連平和維持軍の米軍部隊などが武装勢力指導者アイディード将軍のモガティシオの自宅とその周辺を空爆、その後地上部該が展開し、将軍の自宅や周囲の民兵駐屯地などを占拠したことを明らかにした。

地上軍と将軍派兵との間で激しい銃撃戦が発生し、イタリアのANSA通信によると、国連側のパキスタン兵3人、モロッコ兵2人が死亡、モガディシオの病院当局者は国連、ソマリア民兵双方で計63人が死亡、123人が負傷したと述べた。一方、広報官は将軍を逮捕したかどうかについては「情報を得ていない」とし、明らかにしなかった。

将軍の逮捕、処罰を最終目標とした「正常化作戦」は直接空爆、地上軍の展開という強硬手段によって進められており、国連平和維特活動史上初の平和執行部隊として、その権限をフルに利用した作戦行動に出ている。

作戦の目的について広報官は「将軍派の武装解除と戦闘能力の是正にある」と表現、将軍を直接目標にしているとの見方を否定した。

まず同日午前0時半(日本時間同6時半)に米軍攻撃機が将軍自宅を含む「将軍の支配地区」一帯に激しい空爆を加えた。さらに午前6時すぎ、米、イタリア、フランス、パキスタン、モロッコの合同部隊が、地上作戦を強行した。将軍自宅などから銃による激しい抵抗があったが、一帯の鎮圧に成功、現在自宅などを捜索しているという。将軍の自宅は空爆により、一部が破壊された。

将軍派の民兵らはいったん避難した後、市内のあちこちで武力抵抗を試みており、UNOSOM2地上部隊が応戦しているほか、米軍の攻撃ヘリコプターが、ロケット砲や重機関銃で攻撃を加えている。午後になってやや銃声が散発的になってきたが、市内は市街戦の様相を呈し、緊張感に包まれている。

主要道路はイタリア軍によって封鎖され、外国報道陣は、今のところ将軍の自宅方面に近付くことが許されていない。《共同通信》

クリントン米大統領は17日、ホワイトハウスでの記者会見で、米軍主導の国連平和維持軍によるソマリア武装勢力アイディード将軍派への攻撃について、同将軍の身柄確保はできていないものの、「作戦は成功裏に終結した」と述べ、同派によるパキスタン兵殺傷事件に端を発した攻撃作戦が完了したことを明らかにした。

大統領は、同派の「戦闘能力の大部分は失われた」と述べ、今回の武力行使がアイディード派勢力に決定的打撃を与えたことで、作戦の目的が達成できたことを強調した。

大統領は、国連がアイディード将軍の拘束、連行を命じたことについて「拘束された場合に将軍にどのような措置をとるのかは国連が判断することだ」と述べた。《共同通信》



6月17日のできごと