平成1605日目

1993/05/31

この日のできごと(何の日)

【静岡県・伊豆半島】群発地震続く

静岡県・伊豆半島東方沖の群発地震は31日午前4時9分、伊東で震度4(中震)を記録するなど活発化、地震の始まった26日から31日午後1時までの地震回数は7100回、うち有感地震は97回となった。

このため気象庁は、厳重な警戒が必要として地震予知連絡会の強化地域部会を31日午後、開く。強化地域部会が開かれるのは、伊東沖で海底噴火が起きた平成元年7月以来。同庁によると、31日は午前0時20分と同4時9分に伊東で震度4、網代で震度3(弱食)をそれぞれ記録するなど、有感地震は午前0時から午後1時までの間に55回に達した。午前4時9分の地震の震源の深さは10キロ、マグニチュード(M)は4.1。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【北陸新幹線】建設促進を確認

北陸新幹線建設促進総決起大会は31日、東京の赤坂プリンスホテルで開かれ、沿線の自治体関係者や国会議員ら約250人が、来月から本格化する整備新幹線建設計画の見直しに対し、結束して北陸新幹線の建設促進を求めることを確認した。

沿線国会議員でつくる北陸新幹線建設促進議員連盟と沿線自治体関係者でつくる北陸新幹線建設促進同盟会が主催し、石川県からは谷本副知事と大幸県議会議長らが出席した。

羽田孜同議連会長があいさつしたあと、自民党整備新幹線建設促進議員連盟会長の森喜朗通産相が見直しをめぐる情勢や政府、党内の姿勢を説明し、「見直しでは長野から日本海へ結ぶことと、小松以西の計画の明確化、石川・福井県境間の建設を図ることがポイントだ」と述べた。

続いて野沢太三同議連事務局長が、先にまとめた財源見直し案の中間報告について説明し、「自己負担が実質的に増えないように知恵を絞っている」と述べた。同盟会会長の中沖富山県知事が沿線知事を代表して要望を表明し、北陸新幹線の全線整備スケジュールの明確化などを求める決議をした。

大会後、出席者は大蔵、自治、運輸省や自民党などを回って建設促進を求めた。《北國新聞》

【中部HSST開発】リニアモーターカー実用化にめど

21世紀をにらんだ新交通システムとして常電導磁気浮上式リニアモーターカー(HSST-100型)の開発を進めている中部エイチ・エス・エス・ティ開発(本社名古屋市)は31日、これまでの実験線を用いた調査の結果から技術面で実用化のめどがつき、運輸省から「鉄道」としての認可が得られる水準に達した、と発表した。

HSSTは愛知県が瀬戸市で2005年に開催を目指している万国博覧会の会場と名古屋市近郊約10キロを結ぶ交通手段とする構想があり、今後は路線など事業化への具体策を練った上で着工へ向け建設省とも交渉していく予定。

HSSTは電磁石で車両を浮かせ、リニアモーターの推進力で走行するもの。浮上式で車輪がないため、排気ガスが発生せず、騒音や振動が従来の電車などに比べ極めて小さく抑えられるという。最高時速は100キロ。

実験線での調査は1989年から開始。走行時の安全性や耐久性など95項目をテストした結果、5段階評価で92項目が最高のAランクの評価を得た。また、運輸省が同じ実験線で独自に進めている調査でも今年4月「実用化に技術的には問題がない」との結果が出ていることから「申請すれば十分認可が下りるレベル」(同社)という。《共同通信》

【ペルー・フジモリ大統領】「日本の支援に感謝」

林蔵相は31日午前、来日中のフジモリ・ペルー大統領を都内のホテルに表敬訪問しペルーの経済問題などについて意見交換した。フジモリ大統領は「大統領就任時にはインフレやテロ、対外債務など難しい問題があったが、国際通貨基金(IMF)との関係が正常化、公的債務の返済繰り延べ(リスケジュール)で合意したほか、民間債務のりスケも進展している。これまでの日本の支援に感謝する」と述べ、ペルー経済の立て直しが軌道に乗りつつあることを強調した。

これに対し、林蔵相は「インフレ対策などをうまく処理したと思う」と語り、これまでに経済運営を評価した。《共同通信》

【自民党】改革実現で219人署名

自民党の「政治改革を実現する若手議員の会」(代表世話人・石破茂氏ら)は31日夜、国会内で記者会見し、同会が集めていた「今国会で政治改革を実現する決議」の署名者が衆参両院合わせて219人になったと発表した。

内訳は衆院155人、参院64人で、名前の公表に応じたのは衆院134人、参院61人の計195人。閣僚や政治改革法案提出者、衆院政治改革調査特別委員会の理事や答弁者などは公表の対象者から除いたとしている。

若手議員の会は同日夜、都内で緊急連絡会を開き、野党側が「小選挙区比例代表連用制」を軸にした修正案を1日にも自民党側に提示するのを踏まえ、改めて党執行部や党内実力者に対し、今国会での改革実現を求めていくことを確認した。《共同通信》

【政界談話室】

○…世界禁煙デーの31日、宮澤首相は国会内で記者団から日本人男性の喫煙率が先進国で最高水準とのデータについて感想を聞かれると「あ、そう」と全く関心がないよう。田名部農相が「吸う権利」を唱えた先週末の閣議での禁煙論議に質問が及んでも「灰皿をどうとかするという議論があってね」と、たばこのことは人ごとの雰囲気。しかし焦点の政治改革について政府、自民党首脳会議の論議の内容を尋ねられても「よもやま話」ととぼけるあたり、たばこをやめて十年以上という首相も、記者団をけむにまく腕は落ちていない?

○…自民党の梶山幹事長は政府、自民党首脳会議で、カンボジア総選挙に関連し「選挙がつつがなく終了し、その任に当たった各国、日本の要員に心から敬意を表する」と表明。前日自らも参列した日本人文民警察官、故高田晴行警視の合同葬のもようについて「厳粛だった」と報告。高田警視の遺児が無心で参列者の目の前を駆けたり、遺影を指さしたりしていた情景を説明し「パパ、いつ帰ってくるのかなと言っているのかしら、と胸が痛んだ」としんみり。日ごろ「武闘派」とされる梶山氏の人情家ぶりに、出席者も思わずほろり。《共同通信》

【宮澤喜一首相】ポル・ポト派に武力闘争方針の転換を要求

宮澤首相は31日、参院予算委員会での国連平和維持活動(PKO)に関する集中審議で、カンボジア総選挙後から新政権発足までの移行期間において、選挙をボイコットしたポル・ポト派に対し武力闘争方針の転換を求めるとともに、今後の国造りに何らかの形でポト派を参加させるべきだとの期待を表明した。

また河野官房長官はカンボジアに派遣されている日本を含む各国の文民警察官の撤収について「国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)内部では、仕事が終わった人たちをできるだけ早く帰したい気持ちがある」と述べ、早ければ選挙開票作業が終わる今月中旬にも帰国する可能性を示唆した。《共同通信》

【カンボジア】UNTAC兵4人死傷

国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)報道官の31日夜の発表によると、中部コンポンチャム州メモトで同日正午(日本時間午後2時)ごろ、UNTACの車列がポル・ポト派とみられる武装集団の待ち伏せ攻撃を受け、ウルグアイ軍兵士1人が死亡、ポーランド軍兵士2人とウルグアイ軍兵士1人が負傷した。

また、30日午後8時半ごろ、南部カンポート州トックメアスで、約60人のポト派が市場を攻撃、家屋数軒が焼かれ、民間人2人が死亡した。この攻撃の際、近くのフランス部隊陣地にも二度にわたって銃撃が加えられた。《共同通信》

【リビア巡礼団】ガザに到着

イスラム教の聖地エルサレムに向かうリビアの巡礼団約200人が31日、エジプト経由でイスラエル占領地ガザに到着、バラム観光相らイスラエル側の歓迎を受けた。

国交のないアラブ諸国から大規模な訪問団がイスラエルを訪れるのは初めて。しかも、かつて反イスラエル強硬派の代表格だったリビアが「タブー」を破ったことにイスラエル側関係者はアラブ世界の“風向き”が変わったと喜んでいる。

今回の巡礼を実現させたイスラエルの実業家ニムロディ氏は、イスラエル放送で「リビア当局者は、今回の巡礼が事実上のイスラエル承認を意味していると述べた。巡礼団が歓待されれば、カダフィ大佐もイスラエルを訪問するつもりだと言われた」と語った。

一方、エルサレムのイスラム教施設を管理する「ワクフ」の事務局長は個人的声明を発表し、イスラエルが占領地を封鎖し、ヨルダン川西岸、ガザ地区住民のエルサレム立ち入りを原則的に禁じている現状では、外国からのエルサレム巡礼団を歓迎することはできないと述べた。

一行は同日中にエルサレム入りし、アルアクサ・モスクで礼拝、3日間の滞在期間中、占領地ヨルダン川西岸のヘブロンやイスラエル領内を回る予定。《共同通信》

【米・クリントン大統領】ベトナム戦没者記念碑前で演説

クリントン米大統領は戦没将兵記念日の31日、ワシントン郊外のベトナム戦没者記念碑前で演説、大統領の徴兵忌避の経歴を非難する市民の抗議の中で、米軍最高司令官としての大統領の立場を改めて強調した。

大統領選挙戦で、共和党陣営からベトナム戦争での徴兵忌避を非難された大統領が演壇に立つと、戦没者慰霊式典への大統領の出席に反対する市民たちが「恥を知れ」「徴兵を逃れたやつは信用できない」などと抗議。大統領は「軍の最高司令官がこの日に他の場所にいてよいのか」と反論、抗議の声に対して「皆さんの声は聞いた。今度は私の話を聞いてもらいたい」と懸命に呼び掛けた。

大統領は英紙タイムズなどとの会見で、現在は良心的兵役忌避は認めない、との考えを表明したことから、この日の演説が注目されていた。

しかし、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争に対する無策ぶりを指摘する批判を念頭に置いて「勝利を確信した上で」米軍部隊を派遣すべきだ、と反論したのが唯一の軍事政策に関する具体的言及だった。

その他は、「戦争は自由の代償であり、(戦争に)反対できるのも自由の特権だ」との抽象論に終始し、最後は「これ以上、国民を割ることはやめよう」と自身の過去を国民的論議の対象にしてほしくない、と本音を表した。《共同通信》



5月31日 その日のできごと(何の日)