平成1504日目

平成5年2月19日(金)

1993/02/19

【最高裁】連合赤軍幹部の上告を棄却

昭和46年から47年にかけて起きた山岳アジトでの大量リンチ殺人や「あさま山荘」銃撃戦など一連の連合赤軍事件で殺人、死体遺棄などの罪に問われた元連合赤軍幹部永田洋子(48)、同坂口弘(46)、元兵士植垣康博(44)の3被告の上告審判決公判は19日午後、最高裁第3小法廷(坂上寿夫裁判長)で開かれた。

坂上裁判長は永田、坂口両被告を死刑、植垣被告を懲役20年とした1、2審判決を支持、3被告の上告を棄却した。これにより3被告の有罪が確定する。女性被告の死刑確定は戦後6人目。判決は5裁判官全員一致の意見。

事件は全共闘運動の行き詰まりを背景に、武力闘争や暴力革命を唱えて生まれた連合赤軍が、わずか7カ月後に自己崩壊する過程で起き、この間、警察官らを含め計17人が死亡した。裁判はあさま山荘事件の発生からちょうど21年目にすべて終結。この日の判決は上告審のため3被告は出廷しなかった。

昨年11月、最高裁で弁論が開かれ、弁護団は、事件が森恒夫・元幹部=当時(28)、東京拘置所で自殺=と永田被告の2人の個人的資質により引き起こされた、とした1、2審の認定を否定。さらに死刑は憲法で禁じた残虐な刑罰に当たると主張し、死刑を適用しないよう訴えた。これに対し検察側は「冷酷非情な犯行で極刑以外は考えられない」として、上告を棄却するよう求めた。

1、2審判決によると、永田被告らは、46年8月、組織を抜けて逃走した仲間2人を組織維持のため絞殺、死体を千葉県の印旛沼付近に埋めた。さらに群馬県・榛名山などの山岳アジトで「ブルジョア的」などと決め付け“総括”と称するリンチで仲間12人を殺害。永田、植垣両被告が逮捕された後の47年2月、坂口被告らは長野県・軽井沢のあさま山荘に管理人の妻を人質にして立てこもり、銃撃戦で警官2人、民間人1人を射殺、警官ら16人に重軽傷を負わせた。一連の事件で計17人が逮捕され、少年を除く16人が起訴された。うち十11人は無期—懲役4年の刑が確定し、無期懲役の被告1人を除き全員が出所。残る5人のうち、森・元幹部が自殺、坂東国男被告(46)がクアラルンプール事件の超法規的措置で国外脱出しており、永田被告ら3人の公判だけが残っていた。《共同通信》



【世界ノルディック個人複合】荻原健司選手、金メダル獲得

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スウェーデンのファルンで開催されているノルディックスキーの世界選手権は19日、個人複合の後半距離(15キロ)を行い、前半のジャンプで首位に立った荻原健司(北野建設)が快走して逃げ切り、初優勝した。

日本選手の世界選手権制覇は、五輪が世界選手権を兼ねていた1972年札幌五輪70メートル級ジャンプの笠谷幸生(ニッカ)以来、21年ぶり2度目で、日本の複合は昨年のアルベールビル五輪団体金メダルに続く快挙を達成した。《共同通信》

【羽田孜前蔵相】党より国守る

自民党羽田派代表の羽田前蔵相は19日、都内のホテルで開かれた共同通信社の「きさらぎ会」で講演した。

この中で羽田氏は「選挙制度改革を実現しなければ日本はおしまいたという思いでやっていくが、前回と同じ形でつぶれたときにはどうするか。党を守るより国を守るほうが大事ということを腹に入れていく」と強調。宮沢政権が小選挙区制導入を柱とする政治改革関連法案の成立を先送りしようとする場合は、同派を中心とする新党結成に向けた動きを本格化させる可能性を明らかにした。

ただ当面の対応については「ともかく自民党の中で改革しようと行動していく」と述べ、ギリギリまで自民党内での改革実現に努める意向を重ねて示した。

新党問題に関連し羽田氏は、選挙制度改革と政界再編問題は並行して進行するとの見方を示し「野党は政権に就く自信を失っている。制度を変える中で政界再編をし、新しい政治を生み出していくように考えてもらいたい」と述べた。

これは、野党側に対しても今国会に選挙制度改革法案を提出するよう呼び掛け、与野党の改革案のすり合わせをする中で、与野党の枠組みを超えて「改革派勢力」の結果を図ろうとの考えを示唆したものだ。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党羽田派の羽田代表は19日、「新しい政治」をテーマに都内で講演。「竹下派の分裂騒ぎのきっかけがサル山の(ボス)争いだったことは否定しない」と、ちょっぴり反省しながらも「政治を変えたいという国民の声に対応しないとアナーキー(無政府的)な空気が広がってしまう」と熱弁。「私の顔を見てもらえばボスという顔をしていないでしょう」と妙な例えで、従来の派閥とは違うことを強調した。小沢元幹事長との二頭立てで運営する羽田派だが、面構えでいえばやはり剛腕イメージの小沢氏の方がボスにふさわしい?

○…社会党の赤松奮記長はこの日の記者会見で、就任1カ月を迎えて「いろいろあったが、党内は相当活性化してきた。世論調査の支持率もわずかながら上がってきた」と自画自賛。コメ自由化、原発問題での相次ぐ発言で党内を大混乱に陥れたこともどこ吹く風の様子で「どんどん先頭に立って行動していく」。コメ自由化反対の党代表団の米国派遣にも「書記長が行け」と“懲罰出張”を求める声も党内から出ていたが、過密日程を理由にさらりとかわした。「さあ反転攻勢だ」と元気いっぱいで、打たれ強さは一級品のようだ。《共同通信》

【茨城県日立市】155メートルの煙突ポキリ

19日午前9時5分ごろ、茨城県日立市宮田町の日鉱金属日立工場の煙突(高さ155.7メートル)が根元から約3分の1の所で突然折れて崩れた。煙突は工場から約500メートル離れており、けが人はなかった。

煙突は鉄筋コンクリートで、根元が直径15メートル、先端部は同8メートル。大正3年に建造され、当時は「東洋一」といわれた。新田次郎氏の作品「ある町の高しい煙突」のモデルにもなったという。

同工場は電線などの産業廃棄物の溶解処理をしており、煙突は現在も稼働中だった。工場では「老朽化が倒壊の原因ではないか」と話している。

工場従業員の一人が午前9時すぎ、煙突が折れていることに気付き、日立署などに連絡したという。別の従業員は「地響きが聞こえたが、まさか煙突が倒れたとは思わなかった」と話している。《共同通信》

【石川県・中西陽一知事】在職30年

中西知事は19日、知事在職30年を迎えた。同日は登庁後、知事室で秘書課職員から花束を受け、「毎日数えて30年になったわけではないが、感謝したい。新年度予算をしっかりやるので、よろしくお願いしたい」と副知事、部局長らに声を掛けた。

同知事は県総務部長、副知事を経て昭和38年2月20日から知事に就任し、その後、八選を果たした。昨年7月には当時の在職最長記録だった元奈良県知事、奥田良三氏の29年5カ月を上回っていた。

この日、知事室には部局長らが急きょ集まり、中西知事は「体調、足とも徐々によくなり、きょうはステッキを使わずに来た。これからも(県政のため)努力したい」と語った。

もっとも、中西知事の愛想のよさはここまで。同日午後、県庁秘書課会議室で開いた県監査委員との会合では県幹部、監査委員らが顔をそろえた席上、武田総務部長に向かって4、5回にわたり声を荒げる場面もあり、会合後、監査委員の間からは「なぜおこるのか分からないほど最近の知事はいらだち過ぎる。行政運営に支障がないのか懸念される」(池田健県議)と在職30年の感情の起伏に複雑な声もあった。《北國新聞》



2月19日のできごと