平成1503日目

平成5年2月18日(木)

1993/02/18

【小泉純一郎郵政相】前次官と論戦

小泉郵政相の郵便貯金批判に反発して昨年末、郵政政務次官を辞任した笹川尭氏(自民)が、18日の衆院逓信委員会で辞任後初めて質問に立ち、郵貯問題などをめぐり郵政相と白熱した論議を戦わせた。

笹川氏は「大臣は国鉄でさえ民営化した。郵貯も民営化を検討すべきだというが、郵貯はストを打ち国民を困らせた国鉄以下なのか。雪の日も雨の日も懸命に働いている(郵便局の)30万人職員は不安がり、がっかりしている。大臣としていたずらに不安を与える言動は慎むべきだ」と、郵政相の郵貯民営化論に抗議。

これに対し、小泉郵政相は「基本的には(郵貯などの)事業は国民にとって大事な事業だが、行政組織の見直しはすべての官庁に求められている」と持論の行革推進論で応じた。

小泉発言をめぐっては、1月にも同委員会が異例の国会閉会中審査を行い、与野党委員がそろって郵政相批判の立場から質問した。この日はその第二ラウンドともいえ、笹川前次官のほかに5人の委員が郵貯問題を中心に質問する予定。《共同通信》

「いろいろの発言には影響が大きいので、注意深く慎重にしていかないといけない」―。就任以来、郵便貯金の民営化発言などで郵政省を大揺れさせた小泉郵政相は18日の衆院逓信委員会で、大臣批判の集中砲火にとうとう態度を軟化させ、今後の発言には慎重を期すことを約束した。

この日の逓信委には、大臣に反旗を掲げて辞任した笹川前郵政政務次官をトップバッターに与野党委員6人が「大臣は省益よりも国益を優先させると言うが、一郵便局での仕事を一生懸命一にやることは国益に反すると言うのか」「郵貯は全国どんな山村でも営業をし、しっかりとした経営をしている。非難されるのは民間(銀行)の方ではないのか」などと一斉に攻撃を仕掛けた。

これにはさすがの郵政相も「私も銀行より郵貯の方がはるかに親しまれ愛着が持たれていると思う。銀行の不徳の致すところだ」と、思わず銀行批判めいた発言。しかし同相は「郵貯や財投をいかに国民のために活性化していくかは検討していく必要がある」と持論も展開、郵貯の経営形態見直しや、財政投融資の改革には今後も強い姿勢で臨むとの姿勢は変えなかった。《共同通信》



【日本IBM】50歳以上の従業員1200人に退職勧奨

日本IBMは18日、6月末までに50歳以上の管理職を含む社員の4割に当たる約1200人を目標に退職勧奨を進めていることを明らかにした。

特定の社員を対象にした勧奨ではないが、昨年11月から数回説明会を開き、50歳以上の全社員と上司との1対1の面接も実施している。コンピューターのダウンサイジング(小型化)への対応が遅れている上に、世界的な景気低迷を受け業績不振が続く親会社の米IBMは今年海外を含むグループ全体で2万5000人の人員削減を計画している。

同様に業績が低迷する日本IBMも親会社の意向に沿う形で、人員合理化を進め経営立て直しを図る。IBMの動きはコンピューター不況下の業界全体に大きな影響を与えそうだ。《共同通信》

【民社党・大内啓伍委員長】日本新党との新党結成に意欲

民社党の大内委員長は18日、静岡県熱海市で開かれた労組研修会で講演し「秋の総選挙前に民社党と日本新党が新党を結成すれば、総選挙では50人から70人当選の大勝になる。(実現しなくても)相当の選挙協力までは展望できる」と述べ、日本新党との新党結成や提携に強い意欲を示した。

その上で「両党で新党をつくっても政界再編まではいかないが、それに向けた胎動をつくることはできる。(再編のためには)自民党からも社会党からも参加できるようにしたい」と述べ、自民党羽田派や社会党の改革派議員も巻き込んだ提携を模索していく考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…3年前の18日は前回衆院選の投票日。記者団にそのことを聞かれた宮沢首相は、「おお、あったね」と忘れていた様子。「任期は後一年。衆院解散・総選挙は」と水を向けられると「当分なくていいんじゃない」と冗談めかした答え。記者団が「任期いっばいまで考えているのか」とたたみかけると「いや、まだそんなこと全然考えてないですよ。まあまあ時間もありますし」と余裕たっぷり。しかし前回、広島3区で2位当選だった自らの選挙の話になると「選挙はいつも楽なことはないですよ」。こればかりは余裕の表情はうかがえなかった。

○…この日、自民党の梶山幹事長は党本部で開かれた全国女性議員政策研究会で講演、地方議会の女性議員たちを前に「私は十人兄弟の末っ子。私が10歳の時、父が亡くなってから、母が女手一つで育ててくれた」と母親の思い出を語り始めた。「朝早くから暗くなるまで、女手一つで、育てるのは大変な苦労。そういう母を見ると、ぐれることはできなかった」「今も議員宿舎の机の上に母の小さな写真を置いている。週に一、二回は夢に出てくる」などと、ふだん“武闘派”と言われる梶山氏にしては珍しくしんみりした話に会場はシーン。《共同通信》

【米・カンター通商代表】日本に内需拡大を要求

カンター米通商代表は18日、昨年の米国の対日貿易赤字が前年比13.9%増の約494億ドルとなったことについて「対日貿易不均衡の悪化は極めて問題だ」と強い懸念を示し、日本に内需の拡大を要求する声明を発表した。米商務省が発表した貿易収支について米通商代表部(USTR)が声明を発表するのは極めて異例。

通商代表は「昨年の対日輸出が減ったのに、日本からの輸入総額は6%も増えた。4年間の日米の貿易不均衡の改善は台なしになった」と強い不満を示した。

さらに「日本の景気悪化が(貿易赤字拡大の)要因だということが分かるが、輸出に依存するのではなく、内需の刺激で不況を克服するよう日本政府を促す」としている。

通商代表は対中国貿易赤字が拡大していることにも懸念を示し「クリントン政権は、日本と中国の両政府が市場開放の約束を守るよう圧力を掛けるつもりだ」と強硬姿勢を明確に打ち出した。その上で「市場開放は、米通商法の厳格な運用で裏打ちされる」とし、1974年通商法301条(不公正貿易慣行に対する報復措置)などを積極的に適用する考えを示唆した。《共同通信》



2月18日のできごと