平成1488日目

平成5年2月3日(水)

1993/02/03

【NHK】特番で「やらせ」

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昨年秋に放送されたNHKスペシャルのドキュメンタリー番組「奥ヒマラヤ 禁断の王国・ムスタン」の内容に、やらせや虚偽の表現があったことが3日判明した。

さらに同番組のスタッフが、ネパール国内で保護のため移動が禁止されているオオカミの子供3匹を取材期間中に連れ回してネパール当局の事情聴取を受け、うち1匹をワシントン条約の例外規定により日本に持ち込んだことが分かった。オオカミは大阪市立天王寺動物園に寄贈され、一般ニュースとして放映されたが、番組宣伝のために持ち込んだ疑いも出ている。

同日午後、記者会見で川口幹夫NHK会長は「視聴者の信頼を裏切る形となり、心からおわびしたい」と陳謝、川口会長と中村和夫放送総局長の減給処分を明らかにした。

この番組は、ネパール国内にあるムスタン王国に世界で初めてテレビカメラが入ったもので、チベット族の文化や宗教を紹介するのが狙い。昨年9月30日と10月1日の二夜連続で放送した。

NHKの調査によると、やらせがあったのは第1回放送の前半部分。石や砂をけ落として、自然現象に見せたり、橋があるのにわざわざ川に入って渡るなどの過剰な演出があったほか、高山病にかかり、いったんは回復したスタッフに酸素ボンベを吸入させ、初めて高山病にかかったように偽って収録した。

虚偽の表現としているのは、いずれも画面を説明するナレーションの部分で、取材中に雨が降ったにもかかわらず「雨は3ヶ月間、一滴も降っていない」と表現。干ばつで死んだ馬の所有者を偽ったり、警察官を「国境警備隊」として放送した、という。《共同通信》



【宮沢喜一首相】PKO部隊「撤収しない」

宮沢喜一
https://www.kantei.go.jp/

衆院予算委員会は3日、佐川急便事件の証人喚問に向けた一応の合意を受けて3日目の総括質疑をし、社会党の堀昌雄氏ら4氏がカンボジア情勢と国際貢献などを中心に政府の見解をただした。

宮沢首相はカンボジアのプノンペン政権がポル・ポト派に対し大規模な攻撃をしたことに関連して「両派ともパリ協定を否定するつもりはなく、和平の枠組みは壊れていない」と述べ、日本が国連平和維持活動(PKO)に参加する際の5原則のひとつである「停戦の合意」は崩れていないとの見方を示し、渡辺外相も自衛隊の撤退は考える状況ではないとの判断を強調した。《共同通信》

【公明党・矢野絢也前委員長】政界引退を表明

公明党の矢野絢也前委員長(60)と矢追秀彦(59)、渡部一郎(61)両副委員長は3日午後、国会内で記者会見し、今期限りで引退し次期衆院選には出馬しないことを正式に表明した。

矢野、渡部両氏は同党が衆院に初進出した1967年1月の総選挙に初当選以来、連続9回当選、矢追氏も1965年7月の参院選初当選以来、衆参議員を3期ずつ務めた最古参組。

矢野氏らは党規約上の定年前に引退する理由について「世代交代の時機を迎えた」(矢野氏)「今こそ若い野性にあふれたエネルギーが必要」(渡部氏)「政治の活性化につながる」(矢追氏)とそれぞれ世代交代の意義を強調した。書記長、委員長時代に野党連合政権構想などの推進役として「政界再編の仕掛け人」ともいわれた矢野氏は、まだ政界再編が実現されないことについて、過去を振り返りながら「(当時は)正直なところ再編をするには時機が早かったのと、私にも力がなかった。しかし今はそういう機運が出ており、願わくば正しい進路で仕上げてほしい」と自らは果たせなかった政界再編への夢を後進に託した。《共同通信》

【自民党・三塚政調会長】竹下氏喚問必要ない

自民党の三塚政調会長は3日午後、都内で講演し、野党側が皇民党事件に絡んで要求している竹下元首相の証人喚問について「竹下氏は(暴力団とは)全く関知していないということだし、野党にも覆すだけの証拠もない。首相までやった政治家が明言しているのだから、これはこれで終わりだ」と述べ、再喚問には応じる必要はない、との考え示した。

また、衆院解散・総選挙について「秋以降にあると思う」との見通しを示した。その上で、自民党が今国会への提出を予定している。政治改革関連四法案に関して「(野党とは)選挙制度で正面から対立するが、接点を求めて努力をする。通らない場合は、これで戦っていくことになる」と述べ、法案が成立しなかった場合は総選挙で選挙制度改革問題を大きな争点としていく考えを示した。《共同通信》

【社会党】コメ開放阻止を確認

社会党は3日午後、コメ関税化容認と受け取れる赤松書記長の発言をめぐり、総務会や衆参両院議員総会などを開き、党内や農民団体などに与えた動揺の鎮静化に努めた。

山花委員長は両院総会で「コメ市場開放にはあくまで反対であり、今後も開放阻止の国民的運動の先頭に立つ決意だ」との統一見解を示し理解を求めた。赤松氏も「関税化容認との報道は真意ではない」と釈明、陳謝した。

しかし農村部が選挙区の議員からは「重大な発言であり、執行部はけじめをつけよ」と赤松氏の辞任を迫る意見も出るなど、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)問題を控えてコメ問題に過敏な党内世論を見せつけた。

山花氏は両院議員総会で、コメ関税化阻止は同党が通常国会で佐川、政治改革、景気と並んで最も重視しているテーマだと強調。「全国的に大きな影響を与えたので、改めて全党の気持ちを一つにして戦っていきたい」と述べ、国会決議に基づく輸入自由化阻止の運動を強化していく考えを説明した。

これに対し党内から「阻止運動のさ中に後ろから弾が飛んできたようなものだ」「書記長は発言を慎重にすべきだ」などと反発する意見が続出。書記長発言を契機に自由な党内論議を進めるべきだとの見直し論は全くなかった。

山花氏はこの後の記者会見で、赤松氏の責任問題について「本人も反省している。運動の先頭に立ってくれることを期待したい」と述べ、辞任は求めない考えを示した。《共同通信》

【政界談話室】

○…自民党の小沢元幹事長は3日、「小沢調査会」の答申提出のため、国会内に宮沢首相を訪ねた。一昨年の総裁選での「面接試験」以来、こじれている二人だが、首相は満面笑みを浮かべながら「ごぶさたしてましたなあ」と歓迎した。小沢氏も「忙しいところすいませんでした」と応じ、首相は「長い間ご苦労さまでした。各界に影響を与える労作で」と「ご苦労さま」を連発し、表面上は友好的な雰囲気ではあった。しかし、会談はわずか3分。護憲色を鮮明にしている首相にとって、もともと肌が合わない答申で、会談時間の短かさが冷め切った両氏の関係を象徴していた。

○…節分のこの日、自民党の梶山幹事長は、国会内の幹事長室と自民党記者クラブで豆まき。副幹事長、党職員らを横に、窓を開け放ち「福は内、鬼は外」。勢いよく豆をまく梶山氏は「今年の鬼は不況と政治不信だ」と言う一方で、記者団に向かっては「記者は鬼ばかりじゃないか」と冗談交じりに「口撃」。日ごろ、その豪腕ぶりに戦々恐々としている副幹事長らからは「幹事長室の鬼は梶山幹事長だ」とのひそひそ声も出ていたが、当の本人は聞こえていないのか、意に介さず?《共同通信》

【サッカー・マラドーナ選手】アルゼンチン代表に復帰

ブエノスアイレスからの報道によると、アルゼンチン・サッカー協会は3日、今月に予定されているブラジル、デンマークとの親善試合に出場する代表チームに、コカイン使用による5カ月の出場停止処分が昨年解けたディエゴ・マラドーナ(32)を復帰させると発表した。《共同通信》



2月3日のできごと