平成1471日目

1993/01/17

この日のできごと(何の日)

【宮澤喜一首相】改憲論を批判

東南アジア諸国連合(ASEAN)を歴訪中の宮澤首相は17日、最後の訪問国ブルネイ入りに先立って同行記者団と懇談し、当面の内政、外交課題について見識を明らかにした。

首相は与野党間で急速に高まってきた憲法改正論議について「タブーにする必要はない。議論はいいことだ」としながらも「(憲法改正が)是か非かといってもどこをどうするのか。事はそんなに軽々しくない」と性急な議論を批判し、宮澤内閣としては改憲の論議を進める意思のないことを強くにじませた。

通常国会の最優先課題として①来年度予算の早期成立②政治改革実現—を挙げるとともに「経済状態を考えると解散などで時間を空費している暇はない」と強調、早期解散を否定した。

首相は憲法論議に関し「自民党内にある憲法調査会で論議するのが常識的」と述べ、自民党の役員会が申し合わせた与野党協議機関の設置は時期尚早との認識を示した。

さらに改憲か護憲かが政界再編の引き金になり得るとの見方について「不幸なことだ。政治の旗にするのは危険」との懸念を表明した。

日本の軍事大国化へのアジア諸国の警戒感に絡んで首相は「ああいう間違い(侵略)をしてはならぬと言い続けねばならぬ。憲法改正とも無関係ではない」」と語り、過去の過ちに対する反省を忘れるべきではないとの考えを力説した。

首相はその上で、日本の国連平和維持活動(PK0)の在り方について「(対日評価をいいことに)図に乗ってはいけない。多国籍軍も国連決議でやれば国連の枠内だが、どんな枠であれ武力行使に違いはない。そこにけじめをつはないといけない」と明言、多国籍軍はもとより国連平和維持軍(PKF)本体への参加凍結解除にも極めて慎重な姿勢を示した。《共同通信》



【宮澤喜一首相】ブルネイ国王と会談

東南アジア諸国連合(ASEAN)歴訪の最後の訪問国ブルネイ入りした宮澤首相は17日午後(日本時間同日夕)、バンダルスリブガワン市の第一王宮でボルキア国王と会談した。

宮澤首相は、日本とブルネイの間で唯一の懸案となっている両国間の直行航空便開設について「航空協定締結に向けて早期に交渉を始めるよう指示している」と述べ、前向きな対応を約束した。

ボルキア国王は、宮澤首相がバンコクでの政策演説で提唱した「インドシナ総合開発フォーラム」やアジア太平洋地域の将来一の安全保障枠組みに関し、そうした構想が実現すれば参加したいとの意思を表明した。また国王は皇太子殿下の婚約内定に祝意を表するとともに、15日の釧路沖地震被害に見舞いの言葉を述べた。

宮澤首相はこれでASEAN歴訪の主要日程をすべて終了し、18日午前、日航特別機でブルネイをたち、同日夕に帰国する。《共同通信》

【自民党小渕派・小渕恵三会長】「宮澤続投望ましい」

自民党小渕派の小渕会長は17日、群馬具渋川市内で開かれた後授会の会合で講演し、今秋の自民党総裁選について「宮澤ドクトリンを実行するためにも宮澤首相が続投するのが望ましい」と述べ、首相の続投支持を明らかにした。

小渕氏は「今年は東京サミット(先進国首脳会議)があるが、その国の代表がみな旧知の間柄なのに日本の首相だけが毎回のように代わるのは望ましくない。悪ければ仕方ないが、間違いなければ二期四年ぐらいはやるべきだ」と述べた。

小渕氏は昨年12月、首相の続投を容認する考えを示したが、今回の発言で再選支持をより明確にした。

首相がバンコクで発表したアジア太平洋地域に関する日本の外交についての政策演説(宮澤ドクトリン)については「歴史的意味がある重要な政策だ。米ソの冷戦構造が集結した今、自国の経営だけを考えていてはいけない。日本はそういう立場に押し上げられている」と評価。「ドクトリンを推進するため努力しなくてはいけないが、実行するためには国内の政治改革が不可欠で、いま最後の力を傾注しているところだ」と語った。

小渕氏は総選挙の時期については「首相が再選するかどうかは分からないが、新総裁の下での選挙が望ましい」と述べ、総選挙は9月30日の総裁任期満了後に行うべきだとの考えを重ねて示した。《共同通信》

【社会党】「赤松書記長」を了承

社会党の山花次期委員長は17日深夜、党本部で赤松広隆労働局長(44)と会い、新書記長就任を要請するとともに、記者会見で赤松氏を書記長に起用することを正式に表明した。赤松氏は即答を避けたものの18日午前中に受諾する見通しで、19日の臨時党大会で書記長に選出されるのは確実だ。

赤松氏は衆院当選一回生で、社会党で初の戦後生まれの書記長となる。これに先立ち「政権構想研究会」など左右、中間四派の事務局長らが都内のホテルで水面下の調整作業を行った。これを受けて山花氏が党本部で四派事務局長に対し赤松氏起用の意向を伝え、了承を得た。《共同通信》

【米軍】イラクの核関連施設をミサイル攻撃

フィッツウォーター米大統領報道官は17日記者会見し、米軍が同日、バグダッド近郊のザアファラニーエにあるイラクの核開発施設をトマホーク巡航ミサイルで攻撃したと発表した。報道官は攻撃の目的は「イラクが大量破壊兵器を獲得できないことを確実にするとともに、イラクに国連決議順守を求めるという米国の決意を明確にしたもの」と述べた。報道官は国連査察団をイラクが受け入れるかどうかの問題は依然続いていると述べ、再び軍事行動に出る可能性もあることを示唆した。

報道官は巡航ミサイルが何基、どこから発射されたかについて明らかにしなかったが、米CBSテレビによると、ペルシャ湾と紅海に展開する米艦船から40基が発射されたという。

国連機の乗り入れ拒否や、北部飛行禁止空域でのイラク機撃墜、フセイン・イラク大統領の徹底抗戦宣言という一連の深刻な事態を受け、米軍がバグダッドを含む大規模爆撃に出るとの観測も出ていた。しかし、作戦は巡航ミサイルを使用するだけの極めて限定された懲罰的軍事行動にとどまった。こ

れについて報道官は、「米軍兵士を危険にさらさないことを考えた」と述べ、クリントン次期大統領の就任祝賀行事がワシントンで始まるため、ブッシュ政権として大胆な行動が取れなかったことを認めた。フセイン大統領が次期大統領にも同様の挑戦を仕掛けてくるとの見方が強く、イラク問題は新大統領の最初の緊急外交課題となろう。《共同通信》

【北海道釧路沖地震】発生から3日目

釧路沖地震から3日目を迎えた17日、被害の中心地、北海道釧路市では電気や電話は回復したものの、幹線鉄道は不通のままで、約9300戸のガス供給が依然ストップするなど、厳冬の市民生活に深刻な後遺症が続いている。

市災害対策本部などによると、4000ー5000戸の停電と、かかりにくくなった電話は17日までに正常に戻った。しかし、ガスは漏れている個所などの点検で手を取られ、緑ケ丘、武佐地区で供給が止まったまま。復旧作業の着手は18日になるという。《共同通信》



1月17日 その日のできごと