平成1426日目

平成4年12月3日(木)

1992/12/03

【 JR・京成】空港第2ビル駅開業

成田空港・第2旅客ターミナルビル地下に、JRと京成電鉄の新駅「空港第2ビル駅」がそれぞれ完成し、3日、ターミナルに先立って開業した。

新駅が第1ターミナル地下にある終点の成田空港駅から約1キロ東京寄りで、JRの成田エクスプレス、京成スカイライナーなどすべての電車が停車。第2ターミナルに移った日航など国内航空会社を含む32社を使う旅客が乗降することになる。《共同通信》



【伊丹十三監督襲撃事件】容疑者逮捕

映画監督の伊丹十三さん(59)襲撃事件で、警視庁北沢署の捜査本部は3日、傷害容疑で逮捕状を取って行方を追っていた指定暴力団山口組後藤組系の組員幹部ら5人に任意同行を求めて取り調べを始め、同日夕、逮捕するとともに、5人の自宅など数か所を家宅捜索した。

5人はいずれも容疑を否認しているが、同本部では後藤組上層部の指示がなかったかなど、背後関係についても厳しく追及している。暴力団による民事介入暴力一掃を訴えた伊丹さん監督の映画「ミンボーの女」と、3月施行の暴力団対策法に暴力で挑戦した陰湿な犯罪は、195日ぶりに容疑者逮捕にこぎつけた。《読売新聞》

【JR東日本】無資格運転192人

JR東海、西日本などで無資格運転が問題となっているが、新たにJR東日本でも研修中の大卒社員が新幹線などを運転していたことが社内調査でわかり、3日、関東運輸局に報告した。先月6日、JR東海で無資格運転が発覚して以来、これまでにJR7社のうちの4社と近畿日本鉄道で新入社員や司法修習生らが無資格で運転していたことがわかっている。

無資格運転を行っていたのは同社が大卒社員を採用し始めた昭和63年以降、今年度までに採用した大卒社員1047人のうち、192人。山手線、中央線などの首都圏のほか、東北、長野など計9支社にまたがり、うち14人は東北・上越新幹線を運転していた。 乗客を乗せた列車の運転台に添乗研修中、指導運転士の指導で運転席に座り、ブレーキハンドルに手を添えるなどして運転した。

同社では、昭和63年1月、秋田支社管内で、車掌が運転士の誘いを受けて奥羽本線の列車を運転する事件があり、それを機に、運転免許に関する省令や社内規定の徹底、指導担当者の研修を行ったという。このため、「指導は徹底して行われているはず」として、指導者からの聴取だけを行い、大卒社員らへの調査は行わなかった。しかし、運輸省の指示で本格的な社内調査をしたところ、無資格運転がわかった。 記者会見した山之内秀一郎副社長は「会社としての指導が不十分だったと痛感している。二度と起きないよう指導を徹底する」と陳謝した。しかし、調査によると無資格運転の人数は、指導したはずの63年以降増え続けており、今年度は73人と5年間で最高。

無資格運転について調査しているJR東海は3日、さらに56人が入社研修中に新幹線や在来線で無資格運転をしていたと発表。総数で140人となった。《読売新聞》

【体操・池谷幸雄選手】現役生活に別れ

体操の東京カップ国際競技会は3日、横浜文化体育館で自由演技による男女の種目別選手権を行い、男子で先の中日カップ個人総合優勝した相原豊(日体大)が跳馬と平行棒の2種目を制した。今大会が現役最後の演技となった池谷幸雄(日体大)は床運動で2位、つり輪で3位だった。

日本男子体操界のエースとして活躍した池谷幸雄(日体大4年)が3日、横浜文化体育館で行われた東京カップ国際競技会の床運動とつり輪に出場、現役生活に別れを告げた。

大阪・清風高3年の1988年、ソウル五輪にコンビを組んだ西川大輔(現日大)とともに日本男子初の高校生代表として参加。今夏のバルセロナ五輪と2度の大舞台で計4個のメダルを手にした。

最後の演技となったつり輪の降り技は伸身の月面宙返り。着地でぐらりと動いて思わず苦笑い。「力ばかり入った演技になってしまった」と反省の言葉が出た。

池谷は大学卒業後の来春から芸能プロダクションのホリプロに所属し、タレントとしての道を歩む。《共同通信》

【宮沢喜一首相】米・ブッシュ大統領と電話会談

宮沢首相とブッシュ米大統領は3日午前、電話で約5分間会談し、内戦と干ばつで苦しむソマリア救済のため国連を中心に協力していくことを確認した。またブッシュ大統領が国連安全保障理事会による米国主導の多国籍軍派遣決議について、支持を求めたのに対し、首相も基本的に賛成する立場を伝えた模様だ。

電話は、午前8時過ぎ、ブッシュ大統領から、東京・渋谷の首相の私邸にかけられた。大統領は、「ソマリアの事態を憂慮している。お互いに国連を中心に支援、協力していこう。まず国連決議があるので支持してほしい」と述べた。首相は「基本的には(決議支持は)いいと思う。アメリカと相談し、国連中心に協力していきたい」と応じたという。

これに関連し、加藤紘一官房長官は同日午前の記者会見で、安保理決議後の日本の協力のあり方について、①武力行使には参加できない②資金協力は国連中心の国際社会の一致した協力をすることが、宮沢首相とプッシュ大統領の間で話し合われた―などと述べ、資金協力面での貢献策を中心に検討していることを明らかにした。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】政治改革を重ねて強調

参院予算委員会は3日午後、村沢牧、角田義一(社会)、柳川覚治(自民)の各氏が佐川急便事件、景気対策などを中心に質疑に入った。宮沢首相は、国民の政治不信に対処するためには「政治家個人の倫理を厳しくするとともに、政治改革の成果を速やかに収めて実行することが大事だ」と政治改革に取り組む決意を重ねて強調した。

奥田運輸相は「運輸行政の責任者である私の名が(佐川事件との関連で)チョロチョロしているのは反省している」と遺憾の意を表明したが、皇民党による「ほめ殺し」中止へ元東京佐川急便社長に働き掛けたことは「断じてない」と明言した。《共同通信》

【奥田敬和運輸相】「皇民党関与ない」

参院予算委員会(遠藤要委員長)は3日午後、東京佐川急便事件の証人喚問問題に関する与野党合意を受けて、平成4年度補正予算案に対する総括質疑を開始した。この日は、村沢牧(社会)、角田義一(同)、柳川覚治(自民)の3氏が質問に立った。

答弁で、奥田敬和運輸相は、竹下政権誕生時に起きた皇民党事件について、当時、竹下派幹部として、皇民党の組織、ほめ殺しの背景、目的などについて情報を収集し、対応を検討した事実は認めた。しかし、運輸相自身が故石井進・稲川会前会長に仲介を依頼するよう渡辺広康・元東京佐川急便社長に要請したとされることについては、「そういうことは断じてない」と強調、皇民党幹部との接触についても一切ない」と述べ、ほめ殺し中止工作への関与を全面的に否定した。

これに関連して宮沢首相は「政治家が、(皇民党のほめ殺し中止工作を石井前会長に依頼するよう)渡辺元社長に依頼したということはどこでも証明されていない」と答弁した。《読売新聞》

【ホーネッカー元東独議長】強気の声明

「ベルリンの壁」逃亡者射殺で東独指導部の責任を問う裁判の第6回公判が3日、ベルリン地裁で開かれ、ホーネッカー元国家評議会議長が声明を読み上げた。同元議長は、弁護士が予告していた通りに、統一ドイツに自分を裁く権利はないとの理由で、裁判は無効であると主張した。また、国境での逃亡阻止のため発砲するよう命じ、その結果死者が出たことについて、同元議長は、「世界の他の政治家も、死をもたらす決定を下している」と正当化、その例として米国のベトナム介入決定をあげた。

同元議長は、この裁判は社会主義の理想をおとしめることを目的とする「政治的見せしめ」であり、ドイツは法治国家ではなく「右翼の国家だ」として、裁判そのものを不当とみなすとの立場を明らかにし、検察が起訴した個々の殺人については、弁護の必要すらないとはねつけた。

「壁」はあくまでも正当だったとする同元議長のかたくなな声明に対し、傍聴席からは、「ブー」という非難の声と拍手が交錯した。《読売新聞》

【国連安保理】ソマリアに多国籍軍

国連安全保障理事会は3日夜(日本時間4日朝)、人道救援活動を確保するため、国連加盟国で構成される多国籍軍のソマリア派遣を規定した安保理決議794を、日本を含む賛成15、反対・棄権ゼロの全会一致で採択した。これを受け、アメリカ主導の多国籍軍がソマリア全土を対象にした作戦を開始する。

人道援助支援目的で、安保理が国連憲章第7章に基づく武力行使を容認する決議を採択したのは、さる8月の決議770(ボスニア・ヘルツェゴビナを対象)に次ぐものだが、実際の派兵態勢が整ったのは初めて。《読売新聞》



12月3日のできごと