平成1413日目

平成4年11月20日(金)

1992/11/20

【東京ディズニーランド】隣に「海洋パーク」

ディズニーランドなどを運営する米国最大のレジャー企業、ウォルト・ディズニー社(本社・カリフォルニア州バーバンク)は20日、同社初の海洋テーマパークを、東京ディズニーランド(TDL、千葉県浦安市)隣接地に建設することを明らかにした。当初はロサンゼルス南のロングビーチに建設する予定だったが、厳しい環境規制などから断念した。

マイケル・アイズナー会長は、日本に白羽の矢を立てたことについて「政府や自治体の協力抜きに、我々の事業は成功しない」と述一べ、日本の官民一体ぶりを称賛している。だが、日本も深刻なバブル後遺症に悩んでおり、果たして「二匹目のドジョウ」となるかどうか……。

ディズニー社は今秋「ディズニー・シー」(仮称)の日本での建設を、京成電鉄と三井不動産の子会社でTDLを運営するオリエンタルランドに打診、同社も事業の具体的内容についての検討を始めている。建設予定地はTDLの南東に隣接する同社所有地約33万平方メートル。ロングビーチでの当初計画は、既に引退して停泊中の客船を核に、約120万平方メートルの敷地に「海の神秘」をテーマにした公園部分、研究機関、リゾートホテル5戸、ショッピング施設などを計画、総事業費は二十億ドル(約2500億円)を予定していた。

しかし、港湾の埋め立てを伴うことから、環境保護団体などが反対し、さらに「長引く不況や高騰するコスト、自治体の非協力的態度など、カリフォルニアはもはや事業を行うのに適した状況にない」(アイズナー会長)ことから、同社発祥の地である南カリフォルニアでの新規事業を断念した。《読売新聞》



【WBAジュニアライト級タイトル戦】渡辺雄二選手、王座獲得ならず

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアライト級チャンピオンのヘナロ・エルナンデス(米国)に同級1位の渡辺雄二(斎田)が挑戦したタイトルマッチ12回戦は20日、8000人の観衆を集めた東京体育館で行われ、渡辺は6回TKOで敗れた。エルナンデスは3度目の防衛に成功。

プロ11戦目で初黒星を喫した渡辺は、日本人史上初のデビュー戦以来すべてKO勝ちによる世界奪取に失敗。エルナンデスは3度目の防衛に成功し、戦績を27戦全勝(13KO)とした。《共同通信》

【体操・池谷幸雄選手】タレント転向の抱負語る

「次の道で一番が取れるよう、とことんやる」。今季限りで引退、大手芸能プロダクションのホリプロに入る日本体操界のエース、池谷幸雄(22)(日体大)が20日、都内のホテルで会見、タレント転向の抱負を語った。

目立ちたがりで、小さいころから芸能界にあこがれていたという池谷だが、現実として考え始めたのは、ケガで入院した昨年12月から。バルセロナ五輪で団体銅、種目別のゆかで銀メダルを獲得、「納得出来る結果が残せた」と決意した。

12月3日の東京カップがサヨナラ演技となるが、「全日本タイトルを取れず、悔しい。体が丈夫ならアトランタも狙いたかった」と未練もみせた。《読売新聞》

【韓国大統領選挙】スタート

韓国の盧泰愚大統領は20日朝、第14代大統領選挙を12月18日を投票日として実施すると公示した。これを受け、金泳三・民自党総裁、金大中・民主党代表、鄭周永・国民党代表の「二金一鄭」と称される有力三候補と新韓国党の李鍾賛代表がソウルの中央選挙管理委員会に代理人を通じて立候補の届け出を終了、28日間の公式選挙戦がいよいよスタートした。有力候補は同日午前、早速、党本部で記者会見し、政策や人物論などをめぐり火花を散らした。

なお、大統領選の届け出は25日まで。有権者は約2900万人で、16年ぶりに直接選挙が復活した前回に続き、直接選挙で争われる。韓国では憲法で再選が禁止されており、盧泰愚大統領は引退する。《読売新聞》

【佐川急便事件】証人喚問問題が決着

衆院予算委員会(高鳥修委員長)は20日午後、補正予算案の提案理由説明を行い、審議を始めるとともに、証人喚問問題で①26日に竹下元首相、27日に金丸信・前自民党副総裁にそれぞれ証人として国会へ出頭を求める②26日に渡辺広康・元東京佐川急便社長の出張尋問を行う―ことを決議した。このうち竹下氏の喚問は26日午前10時から行われるが、金丸氏は目の病気で入院中のため、病院での臨床尋問になる見通しで、予定よりずれ込む可能性もある。渡辺元社長は、拘置中という事情があるため、予定通り実施されるかどうか微妙だ。

これにより、国会の焦点は、竹下氏らの喚問での証言と、補正予算案および衆院定数是正の「九増十減」案、21項目の緊急政治改革などの12月8日までの会期内の成立の成否に移る。しかし、参院も含めて会期内の審議日程はぎりぎりで、与野党逆転の参院では、証人喚問問題が再燃し、審議が空転することも予想され、国会終盤で会期延長問題が浮上する可能性もある。《読売新聞》

【米国、EC】農業問題で合意

欧州共同体(EC)委員会筋は20日、アメリカと協議していた新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)農業問題が基本合意に達したことを明らかにした。18、19日にワシントンで行われた閣僚協議で詰められた油糧種子問題などについての妥協案にブッシュ大統領が同意したとの連絡が入ったもの。この結果、暗礁に乗り上げていた関税・貿易一般協定(ガット)の新ラウンド交渉は再びジュネーブでの多国間交渉の場に移ると見られ、来週中にも貿易交渉委員会(TNC)が開かれる見通しとなった。約6年に及ぶラウンド交渉は年内から来年初めにかけ、全体合意する可能性も出てきた。このため、日本もコメ問題に早急な対応が迫られることがいよいよ確実となってきた。

合意内容の詳細は明らかにされていないが、農業問題解決への「共通の立場」での基本合意が成立。そのうえで、懸案の油糧種子については、アメリカが主張していた生産量での上限設定をやめ、作付面積を500万平方メートルに設定することでアメリカが同意。逆に、輸出補助金付き農産物の生産では94年から6年間で21%削減する(ドゥンケル・ガット事務局長案では93年から同24%削減)ことでECが妥協した模様だ。

難航していた米・EC間交渉に決着がついたのは、ラウンド交渉が長引く中で、共に交渉をまとめたいとする利害が一致したため。

アメリカ側は、ブッシュ大統領の大統領選での起死回生の狙いは外れたが、ラウンドをまとめて最後の花道を飾りたいとの願望があった。

また、クリントン新政権も、交渉成功の成果が自分の時代に得られる一方で、ECへの妥協の責任は前政権に押し付けられるため、ブッシュ大統領にまとめてもらいたいとの考えがあると伝えられていた。一方、EC側には、長引く景気低迷を背景に、通貨統合計画が水泡に帰しかねない欧州通貨危機が発生。また、欧州連合条約(マーストリヒト条約)批准でももめ、世界経済へ2000億ドル近い経済貢献効果があると推計されているガットの新自由貿易体制の確立を急ぎたいとの事情が生まれていた。しかし、フランスは依然、「妥結には絶対反対」の立場を崩しておらず、今後の抵抗が予想される。《読売新聞》

【UNTAC・明石康代表】PKO自衛隊員を激励

国連カンボジア暫定統治機橋(UNTAC)の明石康代表は20日、日本の自衛隊がカンボジア入りして以来初めてタケオ入りし、施設大隊約600人の隊員を激励した。

午後2時過ぎに駐屯地入りした同代表は、隊員による特別儀仗を受けた後、約15分にわたり訓示。「国連旗の横に日の丸を見るのは感無量」と感想を述べた後、「難しい任務だが、日本の自衛隊の評判はいい。ふだんの実力を出して頑張ってほしい」と締めくくった。

タケオ訪問は、同代表が定期的に実施している地方視察の一環で、この日は南部のシアヌークビル、カンポートの両市も訪れ、UNTAC現場スタッフから現状の説明を受けた。タケオでは、スー・ピ・リン・タケオ州知事とも数十分にわたり会談した。《読売新聞》

【韓ロ共同声明】発表

韓国を公式訪問したエリツィン・ロシア大統領は20日、盧泰愚・韓国大統領と共同記者会見を行い、旧ソ連が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)と締結した友好協力相互援助条約(61年)について「大幅修正または無効にする」と明言、ロシアが南北朝鮮の平和統一に協力していく姿勢を鮮明に打ち出した。また、両大統領は同日、「平和と繁栄のためアジア太平洋地域でさらに緊密な協力を築くことが必要だ」とする韓口共同声明を発表した。

友好協力相互援助条約は事実上の朝ソ軍事同盟条約で、昨年12月のソ連崩壊後も「旧ソ連の外交上の義務はロシアが継承する」との立場から外交上は有効な条約として存在しているが、この日の会見でエリッィン大統領は、同条約中で一方が侵略された場合の軍事援助を規定した部分に言及、「とりわけ第一条の自動参戦(規定)はただちに廃棄されなければならない」と厳しく指摘した。

さらに、エリツィン大統領は、北朝鮮の核開発問題でも、「北朝鮮の核技術の開発は、ロシアなしには不可能だ」と、ロシアが北への軍事援助を中断したことが核開発に一定の歯止めをかけたとの見解を示すとともに、朝鮮半島の非核化に向け北への政治的影響力を行使する意向を表明した。

一方、エリツィン大統領が前日の国会演説で提唱したアジア太平洋地域の集団安保構想に対する反応は冷ややかで、9月の国連演説で米日中口と南北朝鮮の6か国による「北東アジア平和会議」を提案した盧大統領も共同会見では一応の理解を示しながらも、「その前に南北朝鮮問題という不安要因を除去すべきだ」と述べ、韓国側としては構想実現への協力に慎重な姿勢を見せた。

経済問題については、エリツィン大統領は、「ロシアは市場化に向け困難を経験しているが、93年中には克服できる」と経済改革推進に楽観的な見通しを示し「(旧ソ連の)債務の支払いについて心配も懸念もない」と述べ、韓国企業の積極的な投資を要請した。

エリツィン大統領は同日午後、三日間にわたる日程を終了、帰国の途についた。《読売新聞》

【東海道新幹線】木枯らしでストップ

東海道新幹線は20日午後、強風と大雨の影響で上下線とも約3時間半不通となった。また、東海道本線も上下線がストップ、新幹線と合わせ約33万人の足に影響が出た。いずれも風に吹き飛ばされた工事用の足場が架線に触れるなどして停電したのが原因で、足場が線路に落下していれば「あわや」の恐れも。一時的に強い冬型の気圧配置となったことによるもので、冬将軍に振り回された一日となった。

同日午後1時45分ごろ、静岡市内の東海道新幹線で、線路上をまたいでいる東名高速道の工事用足場(幅2メートル、長さ約70メートル)の中央部約40メートルが、突風のため垂れ下がり、新幹線の架線に触れた。このため、静岡—掛川間が上下線とも停電、東京—新大阪間の全線がマヒ状態になった。約3時間30分後に運転を再開したが、上下56本が運休、89本が最高約4時間遅れ、17万7000人が影響を受けた。

ダイヤの乱れは終日続き、上り最終の「こだま462号」が東京駅に着いたのは21日午前1時すぎ。乗客たちは乗り継ぎ列車がないため、JR東海が開放した同号車両で仮眠した。

落下した足場は、高架橋のコンクリート防護壁補強工事用に、外壁の外側に鉄パイプと板で組んだもの。工事を発注した日本道路公団によると強風にあおられ、チェーンなどがはずれたらしい。落下物の影響で新幹線が止まるケースはJRになって以来例がなく、関係者は「列車の直前で、足場が崩れ落ちても脱線はしないが、架線切断などで大混乱を引き起こし、窓ガラスが割れるなどけが人も出たかもしれないと」話している。《読売新聞》



11月20日のできごと