平成1390日目

1992/10/28

天皇、皇后両陛下 中国から帰国

天皇、皇后両陛下は6日間にわたる中国訪問を終え、28日夕、羽田空港着の日航特別機で帰国された。空港には皇太子さまをはじめ皇族方、宮沢首相ら三権の長らが出迎えた。

到着後、空港内の貴賓室で、天皇陛下は「ただいま帰国しました。両国の国民が今後さらに相互理解と友好を深めあうことの重要さを改めて強く感じました」と訪問を締めくくられた。両陛下の訪問により、日中の友好関係は新たな段階を迎えた。《共同通信》

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中国から28日夕、帰国された天皇、皇后両陛下。駆け足での六日間だったが、お二人とも元気いっぱいの様子で、表情には歴史的な訪問を終えた充実感があふれていた。

羽田空港到着は午後5時25分。22番スポットに到着した特別機からタラップに姿を現した陛下は、黒いダブルの背広姿で、日焼けした顔。赤い上着に黒いスカート姿で、手に花束を持った皇后さまも、出発前の風邪もすっかり治った様子で、出迎えの皇族方一人一人とていねいにあいさつを交わされた。《読売新聞》



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【正力松太郎賞】西武・石井丈裕投手

プロ野球の発展に寄与した監督、選手らに贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が28日、東京・銀座の日本野球機構会議室で開かれ、ことしの受賞者に西武の日本一に貢献した石井丈裕投手(28)を満場一致で選出した。

石井投手は初受賞。投手が選ばれるのは1987年の工藤(西武)以来2人目で、西武からは6人目(7度目)。《共同通信》

【プロ野球・MVP】(セ)ヤクルト・ハウエル内野手(パ)西武・石井丈裕投手

1992年プロ野球セ、パ両リーグ公式戦の最優秀選手(MVP)最優秀新人(新人王)ベストナインを選ぶ記者投票は28日行われ、MVPのセはヤクルトのジャック・ハウエル内野手(31)、パは西武の石井丈裕投手(28)が選ばれ、ともに初受賞。新人王はセが阪神の久慈照嘉内野手(23)、パは近年の高村祐投手(23)に決まった。

セのMVP争いは首位打者、本塁打の二冠に輝いたハウエルと野村野球を支えた古田の一騎打ちとなった。ハウエルは1位票では古田に12票及ばなかったが、2位票が伸び25点差で競り勝った。《共同通信》

【巨人・長島茂雄監督】背番号は「33」

プロ野球東京読売巨人軍、長島茂雄監督の背番号が28日、「33」に決まった。長島新監督選手時代は「3」を付け、現役引退とともにそれが永久欠番になると、昭和50年からの前回の監督時代はその「3」に、自分の定位置だった三番(打者)、三塁手にちなんで「3」を二つ加え、「0」をつけた二けたの「90」と、長島監督は「3」という数字にこだわってきた。今回も現役時代の「3」をダブらせるとともに「サンサンと光り輝く巨人軍の栄光と前途を祝福する意味」も込めて「33」を選んだ。

巨人軍の監督が30番台をつけるのは、「30」だった昭和35年の故水原茂氏以来。30日の日米野球大会から、新しいユニホーム姿で指揮を執る。《読売新聞》

【愛知県警】学歴詐称で民社党議員を書類送検

7月の参院選愛知選挙区で初当選した民社党の新間正次議員(57)が学歴などを偽っていたとされる問題で、愛知県警捜査二課は28日、公職選挙法違反(虚偽事項の公表)の疑いで新間議員を書類送検し、一連の捜査を終えた。《共同通信》

【東京税関】マドンナ「SEX」4か所スミ塗りせよ

成田空港に持ち込まれた米国の人気ロック歌手・マドンナの写真集「SEX」の輸入を一時差し止めて審査をしていた東京税関は、28日、関税定率法に基づき、「風俗を害する輸入禁制品に当たる」と判断、持ち込んだ旅行者らに「該当通知書」を発給する措置を決めた。旅行者らは該当する部分を任意で塗りつぶすなどすれば持ち込みが可能になる。写真集は12月1日に日本語版が国内でも発売される予定で、税関当局の今回の措置が影響を与えるのは必至だ。

同税関によると、132ページの写真集のうち、男性性器がはっきり写った写真など2ページ4か所が「風俗を害する」としている。通常のポルノ写真などと同じように輸入禁制品の「該当通知書」を発給。通知書を受け取った旅行者は、廃棄するか、該当するページを破-ったり、黒く塗りつぶすなどした上で改めて輸入を申告して持ち込む形になる。

写真集の日本語版を輸入発行する同朋舎出版(本社・京都市、今田達社長)では「税関の措置は未確認なので即答できない」と話している。《読売新聞》

【小渕恵三氏】自民党竹下派新会長に決定

派内抗争が深刻化している自民党竹下派は28日午前11時過ぎから、東京・平河町の同派事務所で総会を開き、原田憲・最高幹部会座長が先の最高幹部会で新会長に小渕恵三・前幹事長を決定したことを報告した。小渕氏は新会長就任のあいさつで、事実上分裂状態にある派内の融和に努める意向を強調したが、小沢グループは「小渕会長」の白紙撤回を要求。新政策集団の旗揚げを同日午後にも発表する予定で、小渕、小沢グループの亀裂は一段と深まった。しかし、小渕グループでは、この総会で新会長選出の手続きはすべて終え、29日中には、「小渕体制」を発足させたいとしており、すでに、小渕氏は、副会長に橋本龍太郎・元蔵相、参院の坂野重信・元自治相(いずれも小渕系)の二人を充てることを内定している。このため同派は、分裂含みで推移することになりそうだ。

総会では冒頭、小渕氏が総会招集の理由を説明、橋本氏を司会に指名したのに続いて、原田氏が「小渕会長」決定の経過を報告した。これを受けて、小渕氏は新会長としてあいさつし、「政治改革への声は政治への声のすべてだ。経世会(竹下派)への強い要望だ。他派閥とも相談し、全知全能をかけて努力する」と、政治改革にかける決意を表明した。また、派の運営について、「民主的で円満な運営を図りたい。総会出席者全員の支援と協力を得て、新生経世会の発展のために尽力したい」と述べ、派内融和に全力をあげる考えを強調した。

これに対し、小沢グループの船田元氏は、「(小渕氏が新会長に適任とした)「原田見解は、最高幹部会の(小沢グループの)三人の一任を得ていない。今は円満な状況を完全に逸脱しており、原田見解以前に差し戻すべきだ」と主張。また、石井一氏も、小渕氏に「会招集の権限はない。だれがみても円満に選任されていない」と述べ、船田氏に同調した。

このほか、北村直人氏らも、「会長は総会の場で、派の総意で決めるべきで、白紙に戻してほしい」などと訴えた。

これに対し、原田氏は、「新会長選任は(最高幹部会に)一任されたものだ」と、原田見解の正当性を主張、坂野氏らも、最高幹部会決定に手続き上、問題はないとの考えを示した。

総会は、最高幹部会メンバーの原田、橋本、坂野の三氏のほかは小沢グループが六人発言し、正午過ぎに終わった。

小渕グループは、総会が「小渕会長」名で招集されていることから、小沢グループの総会出席に対し、「事実上『小渕会長』を認知したもの」(橋本氏)と受け止め、臨時国会の30日召集を控え、29日中に同派の新体制をスタートさせる方針。副会長に橋本、坂野氏のほか、参院竹下派などからさらに複数の副会長を選ぶ方向で検討している。《読売新聞》

自民党竹下派の抗争は、28日の同派総会で、新会長に小渕恵三・前幹事長が決まったことで新たな局面を迎えた。小渕氏は、29日中の発足を目指して、副会長人事など新体制づくりに着手した。一方、小沢一郎・元幹事長、羽田内蔵相らの小沢グループは、選出手続きに問題があり、「小渕会長」は認められないとの立場を崩さず、28日、羽田氏を代表とする政策集団「改革フォーラム21」を旗揚げし、同派の分裂状態は一層加速されることになった。

竹下元首相の証人喚問問題などを焦点とする臨時国会(30日召集)、その後の内閣改造・党人事などを控え、竹下派の抗争は、今後も、政局全体の大きな波乱要因となる可能性をはらんでいる。

竹下派の新会長に就任した小渕氏は、28日午後、東京・平河町の同派事務所で記者会見し、派の「円満な運営」を心がけることを強調、小沢グループの協力を求めて、29日中に新体制を発足させる考えを明らかにした。また、小渕氏は28日午後、首相官邸を訪れて宮沢首相に、竹下派会長に就任したことを報告したうえ、政治改革に取り組む決意を表明。首相は「正式に決まっておめでとうございます。政治改革、国会乗り切りに協力してほしい」と述べ、「小渕会長」を容認する考えを示して、同派の協力を求めた。

小渕氏は同日夜、同派所属国会議員全員に「経世会は本来、政策集団であり、その中に新たな政策集団を作ることは認められないので、参加しないように願う」との内容の電報を打った。《読売新聞》

【中国民主活動家・沈彤氏】「悔い改めた」報道はウソ

米国から中国に帰国後、中国の公安当局によって身柄を拘束され、さる24日、国外追放で米国に戻った民主運動家、沈彤氏(24)は28日、米マサチューセッツ州ボストンで読売新聞と会見し、「帰国の目的は中国の民主化勢力との関係強化だった。今後、十分な準備をしたうえで、再度帰国を目指す」と述べた。また、国外追放にあたり、「中国当局に反政府活動をしたと認め署名したが、悔い改めたとする国営新華社の報道はウソだ」と強調した。

沈氏は、北京大学生だった1989年、学生指導者の一人として天安門事件を経験した活動家。事件の二週間後、米国に脱出しボストン大学で政治学を学ぶかたわら、米国の支援者らと中国民主化達成のため非暴力主義の運動を提唱する「中国民主基金会」を設立。現在、同会会長を務め、出版活動や米議会への働きかけを精力的に続けている。

三年ぶりの帰国の理由として沈氏は、①中国の最高指導者・鄧小平氏が経済特区の深圳や上海を訪れて改革・開放の推進への動きを示した②中国で民主化運動が再燃した③国内状況を把握したかった—ことなどを挙げた。北京に入るまで八か所を回って、地下活動家らと接触したという。

沈氏は、さる9月1日、中国民主基金会の北京支部設立方針を発表する記者会見を予定していたが、その直前、北京市内の母親のアパートにいたところを公安当局に踏み込まれ、非合法活動をしたとして支援の中国人2人(現在も拘束中)、取材中のフランス人ジャーナリスト2人(即日国外追放)と共に逮捕された。

拘束中の状況を沈氏は、「ホテルに連行され、54日間、軟禁された。部屋には2人の係官が交代で泊まり込み、別室には警官も詰めていた。本も新聞も禁じられ、テレビの中国語放送だけが許されたが、食事や扱いはまず良かった」と説明。「背景には、中国当局が海外滞在中の留学生らの帰国受け入れ方針を打ち出したことや、国際的圧力を気にしたことなどがあるのではないか」と推測する。

沈氏は釈放された理由について、「『中国民主基金会は米議会とどんな関係があるのか』と係官が質問したので、米議会が何かしてくれたに違いないと思った」と述べた。国外退去を受け入れたのは、「逮捕された友人の釈放と引き換え条件だったから」と明かした。

沈氏は、天安門事件直後と比べた中国の印象を「経済改革が進み全般的雰囲気はハッピーになっていた反面、政治変革は進んでいなかった」と語り、政治の自由化、開放化促進の必要性を強調した。政治抑圧の実例としては「釈放された政治犯に会ったが、拷問の傷が残っていた」ことなどを挙げた。

日本政府の対応について「経済関係は重要だが、米国などとの大きな違いは、中国民衆のためになっていないこと」と批判、人権問題を日本政府が軽視しているとの失望感を表明した。《読売新聞》



10月28日のできごと