平成1389日目

1992/10/27

この日のできごと(何の日)

【大相撲・貴花田関】宮沢りえさんとの婚約を認める

タレント宮沢りえさん(19)との電撃的な婚約決定で世間をわかせた大相撲の関脇、貴花田関(20)は、27日、巡業先の福岡市東区の藤島部屋宿舎前で記者会見し、「好きだから。それだけです」と、いつもと同じぶっきらぼうな口調ながらりえさんへの熱い思いを率直に語った。この日、東京・港区のりえさんの自宅と事務所はともに音無しの構えだったが、「彼女に迷惑をかけないためにも、(大関取りに)頑張る」という貴花田関の言葉に、二人の強いきずなと、新たなスタートへの決意がうかがえた。

この日、午前8時20分過ぎ、宿舎から姿を見せた貴花田関は、カメラの放列の中を、やや硬い表情でけいこ場へ。その背中に若い女性ファンから「おめでとう」の声が飛んだ。

やがて、けいこを終えてまわし姿のまま宿舎の前に立った貴花田関は、詰めかけた約200人の報道陣を相手に即席の記者会見。「いずれわかること。早めにわかった方がいい」。相撲の取り口に似て、さばさばした調子だったが、「プロポーズはいつ」の質問には、「二週間前。(りえさんは)『承知しました』と言ってくれました」と、体の砂をはたきながら、やや緊張気味に答えた。両親に話したところ、「親方は『自分で決めなさい』、おかみさん(母の憲子さん)は『頑張りなさい』と言ってくれた」という。

りえさんのどこにひかれたのかとの問いかけには、「芸能界を一人で一生懸命に生きているところ」。20歳と19歳という互いの若さを指摘されると、「頑張って二人でやっていきたい。彼女のためにも、自分のためにも、頑張って初心を忘れずやっていきたい」と謙虚な言葉で、喜びをかみしめるように話した。また、今場所の大関取りへの影響については、「彼女に迷惑をかけたくない。自分の力で頑張りたい」と闘志を見せた。挙式の日取りなど今後のスケジュールについては、「九州場所が一終わってから考えたい」と、いう。

一方、港区のマンションにある宮沢さんの自宅と事務所には、早朝から報道陣約20人が駆けつけ、歩道に陣取ってりえさんの出てくるのを待った。しかし、自宅も事務所もインターホンは切ったまま。

東京・中野の藤島部屋にも早朝から女性ファンなどがかけつけたが、みんな複雑な表情で、「若すぎる」「お相撲の方は大丈夫」などと突然の婚約決定の報に議論百出だった。

部屋の留守を預かる憲子さんは、詰めかけた記者たちに「昨晩、親方から息子とりえさんの交際について(詳しく)聞くつもりでしたが、突然の騒ぎで、その時間がなかった。九州場所前に、改めて親として話をする場を作るかどうか、考えてみます」と話していた。《読売新聞》

「結婚させていただきます。すごく幸せです」—。大相撲の関脇・貴花田関との超人気者同士のカップル誕生で話題を呼んでいるタレントの宮沢りえさんが、27日夜、東京・渋谷のNHK放送センターで記者会見、喜びを語った。大胆なヌード写真集の発表などで、世間を驚かせてきたりえさんだが、会見では、九州場所を控えた関取を気づかうやさしさも見せた。

同局の番組に生出演したあと、会見場に現れたりえさんは、黒のタートルネックのニットスーツに、真珠のイヤリングというシックな装い。300平方メートル以上ある広いスタジオに集まった約350人の報道陣から、カメラの猛烈なフラッシュを浴びたあと、質問に答えた。

交際が始まったのは今年の九月場所のころから。結婚を思い立つようになったのは、「貴花田関は、責任感のあるすてきな方。大切だなって思える価値観がすごく近かったから」。

二週間ほど前、電話で一言、「結婚しよう」とのプロポーズがあった。その時はすでに心の中でプロポーズを予感、承諾を決めていたという。

貴花田関が20歳。りえさんが19歳。「結婚するには若すぎるといわれないか」との質問には、「これまで、普通の常識(の尺度)で測って生きてこなかった。彼もそうだと思います」彼女らしい自信も。

将来は相撲部屋の「おかみさん」という苦労の多い立場になる可能性が高いが、「彼とだったらたとえつらいことがあっても大丈夫」ときっぱり。「勝負の世界は精神的に大変。そばにいて少しでも支えになれば」と、気遣いも見せた。

結婚と同時に引退するかどうかは、「簡単に答えがだせない」とかわし、「今の気持ちを色に例えれば」の質問には、「何にも色がなく白です」。恥じらいを見せながら、にこやかに心境を語っていた。《読売新聞》

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【プロ野球】

中日・宇野勝内野手(34)、長島清幸外野手(30)とロッテ・横田真之外野手(29)、今野隆裕投手(28)の2対2のトレードが成立し27日、両球団から発表された。今オフ初のトレードとなる。

今季打撃不振から最下位に終わったロッテが、地元千葉(銚子商)出身で長打力のある宇野に白羽の矢を立て中日側に打診。中日は現在、外国人内野手獲得に乗り出しており、宇野が構想からはずれて話が進展した。

宇野は昭和59年には37本塁打でホームラン王を獲得。今季は110試合に出場、打率2割3分9厘、本塁打11本と不振だった。《読売新聞》

【竹下登元首相】皇民党事件「国会の場で釈明」

竹下元首相は27日夜、都内のホテルで開かれた自民党竹下派の参院議員の出版記念パーティーであいさつし、自らの政権誕生時に暴力団が介在したとされる「皇民党事件」について「私自身の問題については、長い間、“国会の子”であると言っていたので、国会の場でお話させていただきたいとお願いしている」と述べ、国民の疑惑究明の声を受けて、自らが国会の場で釈明することを公式の場で初めて明らかにした。ただ具体的な釈明の舞台については「ここまででご了承願いたい」と述べ、明言を避けた。

竹下氏は自民党の梶山国対委員長に対し、国会の「政治倫理審査会」で釈明したいとの意向を伝え、野党側との調整を要請している。こうした意向を受けて、綿貫幹事長は政治改革協議会の座長名で同日、与野党で合意している18項目の政治改革案のうち、政治倫理審査会規定を前倒しで改正するよう中西衆院議運委員長に申し入れている。《共同通信》

【自民党・梶山静六国会対策委員長】竹下氏釈明は政倫審で

自民党の梶山静六・国会対策委員長は27日の党役員会で、竹下元首相、金丸信・前党副総裁の国会での証人喚問、参考人招致問題に関連して、「証人、參老人問題については、(与野党政治改革協議会で衆参両院に設置してある)政治倫理審査会の規程を改正することで合意している。これを(臨時国会の)冒頭で処理してもらうことが大事だ」と述べ、竹下氏らの証人喚問などについては、予算委員会などではなく、政倫審の規程を改めた上で政倫密を舞台に行うべきだとの考えを改めて強調した。

渡部恒三通産相は27日の閣議後の記者会見で、竹下政権誕生をめぐり暴力団が介在したと言われる「皇民党事件」について、「私は事実関係はまったく承知していないが、国民からの疑いがある以上、どのような場所でするかはともかく、元首相が国民の前で疑いを晴らす努力をすべきであると思う」と述べ、竹下元首相が、証人喚問など何らかの方法で、疑惑解明のために努力をする必要があるとの考えを示した。

また、渡部氏は自民党竹下派の派内抗争で、反小沢グループが小渕恵三・前幹事長を新会長候補に擁立したことについて「民主主義はプロセスが大事。半数の人たちだけで勝手に決められては、どんな人物であれ、派閥は一つにまとまらない」と述べ、反小沢グループの動きを批判した。 さらに、小沢グループが推す羽田蔵相の派閥会長就任について「新会長になる場合は、内閣改造まで代行を立てればよいこと」として、羽田氏の新会長就任が決まっても「閣僚の派閥離脱」の原則に反しないとの見解を示した。《読売新聞》

【宮下創平防衛庁長官】自衛隊派遣延長も

宮下創平防衛庁長官は27日夕(日本時間同日夜)、カンボジアの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊施設大隊視察のため訪れたタケオの宿営地で記者会見し、来年10月までとしている自衛隊の派遣期間について、「国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の動向を見て、考えていかねばならない」と述べ、延長がありうることを示唆した。

その理由として、宮下長官は「(来年5月の)総選挙後の民主的な新政権樹立と政治的方向性を見据えなければならず、UNTACも選挙後、カンボジアに3、4か月残るかもしれない」と、UNTACが10月以降も残留する可能性を挙げた。

また、宮下長官は、PKO任務を自衛隊の主任務を規定した自衛隊法第3条に盛り込むことについて、「カンボジアでの実績を通し、国民的な議論が起こり、組織、装備などの面でグローバルに自衛隊の位置付けを考慮するのは、あってもおかしくない」と述べ、世論の動向を見極めながら検討していく考えを表明。そのうえで、「拙速を避けて、将来の検討課題として議論を重ねたい」と、現時点では時期尚早との考えを強調した。《読売新聞》

【宮澤喜一首相】パリ・シラク市長と意見交換

宮澤首相は27日、首相官邸で、来日中のジャック・シラク・パリ市長(元首相)と会い、欧州情勢について意見を交換した。

この中で、シラク氏は欧州連合条約(マーストリヒト条約)について、英国での批准が難しい状況にあることなどを挙げて、「(条約発効への)道は厳しい。(7年後の)通貨統合はとても無理」と否定的な見方を示した。しかし、同氏は欧州統合の行方については「万が一条約が成立しなくても、欧州建設は進んでいくと思う」と述べた。《読売新聞》



10月27日 その日のできごと(何の日)