1992 平成4年9月17日(木)のできごと(何の日)

平成1349日目

平成4年9月17日(木)

1992/09/17

【 PKO部隊】第一陣が海自呉基地を出港

カンボジアでの国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊派遣施設大隊の隊員34人を乗せた海上輸送補給部隊(上垣毅指揮官、389人)の輸送艦など3隻が、17日午前9時前、広島県呉市の海上自衛隊呉基地を出港した。6月のPKO法成立に基づいてカンボジアに派遣される国際平和協力隊の離日第一陣。今後1か月にわたるカンボジアへの輸送作戦のあと、自衛隊の国際貢献は、警察庁の文民警察とともに来年10月末まで、停戦監視や国道補修などの後方支援の分野で展開される。

出港したのは旗艦の輸送艦「みうら」(浦川徹郎艦長)「おじか」(清水一衛艦長)=ともに2000トン=と、補給艦「とわだ」(土手義孝艦長、8100トン)。

呉基地Fバースでの壮行式には、派遣隊員や家族、自衛隊関係者ら約1200人が出席。宮下防衛庁長官の「この新しい任務は、わが国が国連を通じて行う人的な面の平和的国際貢献として、歴史的な意義を持つ」との訓示を魚住汎英・防衛政務次官が読み上げた。

さらに岡部文雄海上幕僚長の激励を受け、派遣部隊員を代表して上垣指揮官が「国民の期待をひしひしと感じています。その熱い思いを胸に行ってまいります」と、決意を述べた。岸壁では、出港する3艦を、家族らが日の丸の小旗などを振って見送った。

輸送補給部隊は、「UN」マーク入りのトラッククレーン、炊事車などの作業用車両23台のほか、施設部隊の2か月分の食料150トン、小銃、弾薬類などを輸送。補給艦は途中、シンガポールに寄港、生鮮食品などを積み込む。10月2日にコンポンソム港へ入港後、34人(第二次先遣隊)は空輸によって先に現地入りする第一次先遣隊(30人)、10月3、4の両日到着の第二次先遣隊(約160人)と合流。活動拠点となるタケオで宿営地の建設にかかる。

最後発の10月13日に民間機で向かう本隊(約380人)を含めた600人の施設部隊は、国連カンボジア暫定統治機機(UNTAC)の要請を受けたカンボジア南部の国道2、3号線の補修などにあたる。《読売新聞》



【大相撲秋場所5日目】貴花田に土

大相撲秋場所5日目(17日・両国国技館)貴花田が霧島の鮮やかな内掛けに初黒星。これで全勝がいなくなった。曙は貴闘力にもろ差しを許して2敗、小錦は足が出ず琴の若のはたき込みに敗れて3敗と黒星が先行した。久島海に一気に土俵の外へ運ばれた若花田、武蔵丸の突っ張りをかわせなかった琴錦ら1敗力士が次々と敗れ、安芸ノ島、貴花田と平幕の寺尾、巴富士の4人が1敗でトップに並んだ。《読売新聞》

【ボクシング・辰吉丈一郎選手】プロ初黒星

世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級タイトルマッチ12回戦は17日、大阪城ホールで行われ、チャンピオンの辰吉丈一郎選手(大阪帝拳)は、暫定王者のビクトル・ラバナレス選手(メキシコ)に9回TKO負けし、昨年9月にグレグ・リチャードソン(米国)から奪取したタイトルの初防衛に失敗した。辰吉はプロ9戦目で初黒星。《共同通信》

9回、棒立ちになって連打を浴びる辰吉を見て、リング下の吉井清・大阪帝拳会長が、自らタオルを投げ入れた。「あれが限界だった」と、同会長。ファンも納得顔。ば声もなく、静かに会場を後にした。

やはり一年間のブランクが大きかった。「コンディションは良かったです」と辰吉。しかし、リングに上がると、体が思うように動かなかった。手数が少ない。序盤こそ、相手のパンチを体を振ってかわしていたが、中盤以降は、それもなく、打たれ放題に近い状態だった。

しかも、ラバナレスが良すぎた。べた足。スピードもなく、決してスマートな一ボクシングではない。だが打たれてもすぐに打ち返し、少しでも息を抜くと一気に攻め込んでくる。一年前の辰吉でも、てこずったのではあるまいか。

「目は、何ともありませんでした」と辰吉。しかし、右フックをしばしば打たれたあたり、手術した左目の影響はあったのかもしれない。

大久保トレーナーは「必ず、もう一度やらせます」と話したが、辰吉は、涙声で「やめたら(1月に生まれた)子供が悲しむやろな」といっただけ。9戦目で初めて味わった屈辱。鼻っ柱をへし折られて、試合後はすっかり弱気になっていた。《読売新聞》

【韓国、北朝鮮】3分野の合意書妥結

韓国の南北対話事務局に平壌から入った連絡によると、韓国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、南北首相会談二日目の17日も実務交渉を続行、この結果、南北合意書(今年2月発効)に基づく、軍事、交流・協力、和解の三分野の付属合意書の文案に全面妥結した。また、前回会談で積み残した「和解共同委員会の構成・運営に関する合意書」にも合意した。同日4時からの二日目の本会談で、地元鄭元植・韓国、延亨黙・北朝鮮の両首相が全支書に調印する。

付属合意書は南北合意書の基本条項の実践細目を定めたもので、付属合意書合意によって、各分野の南北共同委員会は本格的に運営され、これまでの文書上の合意に過ぎなかった南北交流が実践段階に入る。

しかし、懸案だった南北相互核査察では、具体的な査察方法をめぐって対立したまま突破口を見いだせなかった。《読売新聞》

【枝村純郎・駐ロシア大使】ロシアに抗議

枝村純郎・駐ロシア大使は17日、エリツィン大統領の訪日延期問題についてクレムリンでゲンナジー・ブルブリス国務長官と会談した。この中で、大使は、「ロシアでは日本が(北方領土問題で)ヒステリックになっているとか、政情が不安定だとか、宮沢政権が引っ繰り返りそうだとか言われているが、こういう情報は正しくない」と指摘、日本の情報が歪曲されているとしてロシア側を批判した。そのうえで大使は名指しは避けたものの、こうした「情報」は訪日延期を工作したグループが意図的に大統領に報告したものであるとの見方を示した。これに対し、国務長官は反論しなかった。

また、国務長官自身が姿員長を務めている大統領訪日準備委員会は、当面、存続するとの考えを示し、両氏は、今後とも日ロ間でエリツィン大統領の訪日に向け準備を続けていくことを確認した。《読売新聞》

【宮沢喜一首相】全国知事会議に出席

政府主催の全国都道府県知事会議が17日、首相官邸で開かれ、宮沢首相はあいさつで、8月末にまとめた総額10兆7000億円に上る総合経済対策について「従来以上に国と地方が一体となって協力・連携していくことが大切だ」と述べ、公共用地の先行取得や地方単独事業の推進などで各知事の協力を要請。さらに「生活大国」の実現に向けて、労働時間の短縮などに取り組む決意を明らかにした。《共同通信》

【自民党・金丸信前副総裁】78歳の誕生日

自民党の金丸信・前副総裁(竹下派会長)が17日、78歳の誕生日を迎えた。東京・元麻布の私邸には、同日夜、竹下元首相、橋本龍太郎・元蔵相、羽田孜蔵相、梶山静六国会対策委員長をはじめ竹下派幹部ら約30人が、お祝いにかけつけた。東京佐川急便事件に絡む5億円献金問題で、東京地検の事情聴取は必至との見方もある中で、他派議員からも朝からランの花などが次々と届き、政界での影響力は変わらないかのよう。金丸氏はご機嫌で応対していたという。

当初は親せきなどごく内輪で祝うことにし、議員の訪問も制限するはずだった。しかし、金丸氏が「構わんよ」とむしろ歓迎したため、加藤六月・元政調会長、山下徳夫厚相ら他派議員も訪れ、大盛況。金丸氏はバースデーケーキのろうそくを一気に吹き消し、綿貫幹事長らに「ずい分と鼻息が荒いな」と冷やかされる場面も。最後は渡部恒三通産相や金丸氏の子息らが「同期の桜」を歌うなど万ラオケ大会となった。

ただ、検察当局との折衝の窓口になっているとされる竹下派会長代行の小沢一郎・元幹事長はこの日も姿を見せなかった。

金丸氏の誕生日は例年、都内のホテルの大宴会場で開かれ、昨年は党総裁選直前で、総裁候補のうち渡辺美智雄氏(現外相)と三塚博・元政調会長が招待されたが、宮沢喜一氏(現首相)が招待されず、宮沢派内が動揺するなど、金丸氏の政治力を誇示する場でもあった。しかし、今年は、宮沢首相が「心ばかりの品」という高級ウイスキーを贈り、首相の名代として加藤紘一官房長官がお祝いに駆けつけるという気配りをみせた。

竹下派内には「出頭要請が誕生日のプレゼントなのか」(幹部)などと検察当局の出方にいら立つ声も出ている。ほとんどの議員は検察の動きや小沢氏の対応を聞かされていないため、「何となく重苦しい」(中堅)空気に包まれている。

羽田氏らは「竹下派は一致結束箱弁当」として、派内のきしみはないとの考えを強調しているが、昨年までとは様変わりの金丸氏の誕生日は、竹下派の現状を映し出すかのようだった。《読売新聞》

【毛利衛さん】宇宙記者会見

宇宙ではカレーがおいしかった。子供たちの夢を代わって見てあげたい―。米スペースシャトル「エンデバー」で宇宙飛行中の毛利衛さん(44)は米中部夏時間17日朝(日本時間同日夜)、ロバート・ギブソン船長ら他の6人のクルーとともに、地上の記者団と初めての“宇宙記者会見”にのぞみ、「宇宙は地上で考えていたのとかなり違う。素晴らしい時間を過ごしている」と、飛行五日間の感想を語った。

会見はわずか30分間だった。先に米国人クルーに質問し、後半の15分間が毛利さん専用の時間に充てられた。

毛利さんは、宇宙から地球を見て「視野が広くなった。宇宙を支える生物の一つとして(地球を守っている)大気を汚染してはならない」と環境の大切さを訴えた。また「最初は顔が膨れ頭がぼんやりした。恐らく宇宙酔いだった」と初めて軽い宇宙酔い症状があったことを明らかにした。これも飛行二日目からは元気になり、食欲の方も回復。「おなかがすいて、水を飲みたくてたまらない。地上の三、四倍飲んでいるのでは」「特にカレーが宇宙でおいしかった」とユーモアたっぷりに話した。

記者団から日本語で宇宙の感想を求められて、「日本語で体験を語るのは大事。(本当の)感情を表現するのは日本語でないとできない」と強調。「『コロンブスの卵』は常識を破ることですが、宇宙では成立しない。常識以前のことがここにある。それが面白い」と述べた。

分刻みの実験に追われ続けているが、帰還が一日延期されたことで、「地球に住む一個の生物として、私自身の立場をゆっくり考えたい」と語った。会見終了近く、実験を提案しサポートしてくれた日米の科学者たちの写真を掲げ、感謝の意を示した。《読売新聞》



9月17日のできごと

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