平成1339日目

平成4年9月7日(月)

1992/09/07

【伊丹十三監督】次回作は「大病人」

伊丹十三さん(59)の新作映画は「大病人」―。さる5月に東京・世田谷の自宅前で暴漢に襲われ、重傷を負った伊丹監督が7日、東京都内のホテルで記者会見して発表した。

記者会見は5月末の退院以来。包帯もとれ、血色も良かったが、ほおなどに切り傷が生々しく残り、今も「時折、ピリッと痛む」状態だと言う。

「大病人」は、ガンを宣告された映画監督を主人公に、延命治療や安楽死問題などを盛り込みながら死ぬことを考える物語。「入院がヒントになったのではない。事件当時、既にこの企画を進めており、襲われたのも都内の外科医に取材をして家に帰ったところだった」と語った。

事件については、「犯人が特定されていない段階では、細かく話せないし、警察からもそう要望されている」と語るにとどまった。

新作映画は、来年早々に撮影に入り、6月ごろに公開される予定。《読売新聞》



【テニス】ジョン・マッケンロー選手、事実上の引退宣言

7日にニューヨークで行われた全米オープンテニスの男子シングルス4回戦で第1シード、ジム・クーリア選手(米国)にストレート負けした人気者、ジョン・マッケンロー選手(33・米国)が「トップとの力の差を痛感した。これまでのテニス人生に悔いはない」と話し、事実上の引退を宣言した。《共同通信》

【社会党、共産党】自衛隊派遣の中止を申し入れ

社会党の伊藤副委員長、共産党の志位書記局長は7日午後、首相官邸で個別に加藤官房長官と会い、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づく自衛隊のカンボジア派遣に対し「憲法違反の疑いがあり行うべきではない」(伊藤氏)などとして改めて自衛隊派遣中止を求めた。《共同通信》

【宮沢喜一首相】政治改革、協力を

宮沢首相は7日、首相官邸で開かれた政府・自民党首脳会議で、政治改革について、①「九増十減」の衆院定数是正と、先の国会で野党と合意した資産公開などの緊急改革を秋の臨時国会で処理する②選挙制度などの抜本改革の基本方針を11月をメドに取りまめるよう要請した。首相は先月28日の党執行部、政治改革本部(長谷川峻戦本部長)との協議を踏まえで、改めて協力を求めたもの。

綿貫幹事長は、前回の協議では佐藤総務会長や梶山静六・国会対策委員長が不在だったことから、改めて党執行部と改革本部で活し合う考えを示した。また梶山氏は、臨時国会の日程などについて、今週中に野党各党の国対委員と協議する意向を示した。

このほか、首脳会議では、渡辺美智雄外相が、先のロシア訪問について報告し、「エリツィン大統領は必ずしも(北方領土など日ロ関係の問題の)全体が分かっていないのではないか。ただロシア外務省は、『できれば宮沢首相が訪ロできる環境を作らないといけない』と言っていた」と述べた。《読売新聞》

【新潟県・金子清知事】1億円受領認める

平成元年の新潟県知事選に絡む佐川急便グループからの献金疑惑で、東京地検特捜部の事情聴取を受けた金子清知事は7日までに、同年5月に金子陣営に提供された1億円の受領を認める供述をした模様だ。この献金については、選対幹部らが収支報告書に虚偽を記入した工作を行ったことが明らかになっており、特捜部は、金子知事自身も工作を了承していた疑いが強いと見ている。このため、特捜部は今後も金子知事の具体的な関与について追及、政治資金規正法違反での立件を目指す方針とみられる。

これまでの調べによると、金子選対の幹部らが告示前の同年5月10日、渡辺広康・元東京佐川社長(58)から1億円を受け取り、選挙運動に使った。ところが、金子陣営は、この1億円を自民党県連からの約5000万円の架空献金にすり替えるなどして、収支報告書に虚偽を記入した。特捜部は、すでに一連の工作に金子知事が深く関与した確証を得ており、事情聴取の中でこれらの点について説明を求めるものと見られる。

金子知事はあす9日の県議会での承認をうけて正式に辞任するが、特捜部では、辞任後も聴取を進め、立件に向け、詰めの捜査を進めると見られる。《読売新聞》

【タジキスタン・ナビエフ大統領】辞任

7日のタス通信によると、旧共産党出身のナビエフ・タジキスタン大統領は同日、イスラム系を中心とする野党の圧力に屈し辞任に追い込まれた。野党側は同大統領の辞任を求め先月11日に大統領官邸を占拠、その後、同大統領は行方不明になっていた。旧共産党系政権がイスラム系中心の野党勢力に打倒されたのは初めて。

タジクの首都ドゥシャンべからの報道によると、ナビエフ大統領は同日午後(現地時間)、大統領支持派の基盤である同国北部のレニナバードに避難するためドゥシャンベ空港に到着したところ、武装して待ち受けていた野党勢力に拘束され、辞任声明を突きつけられた。同大統領はこれに署名、その後の行方はわかっていない。

タス通信によると、大統領の辞任表明後、かねてから大統領の裁判を要求していた野党側は「タジク国民に悪と血をもたらしたナビエフには生きる権利がない」との声明をだしており、同大統領の責任を激しく追及する姿勢をみせた。同大統領の辞任によっても、既に根深くなっている対立が解消される見込みはなく、タジク政情は今後かえって混迷を深め、泥沼の内戦状況に陥る恐れもある。《読売新聞》



9月7日のできごと