平成1268日目

平成4年6月28日(日)

1992/06/28

【登山家・田部井淳子さん】七大陸最高峰登頂に成功

オセアニアの最高峰とされる、インドネシア領ニューギニア、イリアンジャヤ州のカルストン・ピラミッド山(4884メートル)に挑んでいた、登山家の田部井淳子さん(52)(埼玉県川越市)が、先月28日午前11時(日本時間同)、登頂に成功した。田部井さんはこれで、七大陸最高峰をすべて征服したことになる。七大陸の最高峰登頂は世界では五人目だが、女性では世界初。日本では男女あわせても初めての快挙になった。

田部井さんは先月22日、単独で日本をたち、ジャカルタでインドネシア大学山岳部のOB青年二人と合流した。24日、3500メートルまで登り、いったん高度順化のため待機したあと、4100メートルにベースキャンプを設営。天候の様子を見て27日にキャンプを出発、頂上直下100メートル地点で一晩過ごし、28日午前、頂上に到達した。

田部井さんは1975年、女性世界初のエベレスト(チョモランマ、8848メートル)登頂に成功。1980年にアフリカ・キリマンジャロ、87年に南米・アコンカグア、91年に南極・ビンソンマシフなど、各大陸の最高峰に立ってきた。

ニューギニア島は大陸ではないが、高い山がほとんどないオーストラリアに近いため、世界の登山界では最近、カルストン・ピラミッドをオセアニアの最高峰と位置づけており、この山を含む「セブン・サミット(七つの頂上)」征服が、山岳人の夢のひとつになって、いる。《読売新聞》



【TBS系連続ドラマ・若葉のころ】最終回

【静岡県熱海市】回送列車が貨物列車に接触、脱線

28日午前7時ごろ、静岡県熱海市のJR伊東線来宮駅構内で、同駅を通過する東海道本線を走行中の大阪貨物ターミナル発宮城野行きの上り貨物列車(20両編成)が、引き込み線から出てきた来宮駅発品川行きの回送電車に接触。貨物列車の機関車と回送電車の1両目が全車輪とも脱線した。静岡県警熱海署の調べによると、回送電車の運転士(28)が東海道側の信号と引き込み線側の信号を見誤って進行したらしい。《共同通信》

【渡部恒三通産相】「自公民路線定着した」

渡部恒三通産相は28日、島根県浜田市内で開かれた自民党竹下派参院議員の国政報告会で講演し、国連平和維持活動(PKO)協力法が自民、公明、民社3党の賛成で成立したことを踏まえ、「自民党対社公民3党という構図は、今回のPKO国会でなくなった。当分、自公民3党で責任ある政治をやるしかない」と述べ、自公民路線が完全に定着したとの見方を示した。

また同じ国政報告会で講演した羽田孜蔵相は、社会党や社民連の衆院議員辞職願提出問題について、「社会党は(衆参)同日選をやれと言ったが、その前には、同日選は憲法違反だと言っていた。また一票の格差が一対三を超え違憲状態では首相には解散権がないと言っていた。今の衆院定数を、牛歩作戦の前に直して、辞表を出すべきだった」と述べ、厳しく批判した。《読売新聞》

【公明党・石田幸四郎委員長】自民の連携「政治改革先決」

公明党の石田委員長は28日午後、名古屋市内で講演し、参院選後の政局に関連して「自公民という枠組みが今後も続くのではないか、といわれるがそんなことはない。企業献金と政治家の癒着という政治改革で根っこが断ち切れない限り自民党を攻撃していく」と強調、抜本的な政治改革が実現しない段階での自民党との連立を否定した。

この中で石田氏は「自民党はしょっちゅう議員汚職を起こしている。宮沢首相からも政治改革をやろうという気持ちは伝わってこない」と批判、さらに「政党は国民のために役立つ政策のときは協力するが、悪いものはやめさせなければならない」と述べ、あくまでも政策判断を軸に対応していく考えを示した。《共同通信》

【仏・ミッテラン大統領】ボスニア訪問

フランスのミッテラン大統領は28日午前(日本時間同日午後)、国際的な軍事介入への緊張が高まるボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボ入りし、ボスニアのイゼトベゴビッチ大統領ら紛争当事者と会談し、焦点となっているサラエボ空港の再開と人道的支援の実現を強く訴えた。これを受け、同日午後、救援物資を積んだ仏空軍輸送機がサラエボに向け、フランスを出発した。この救援物資搬入が一時的かどうか、不明だが、軍事介入回避の兆しも見えてきた

ミッテラン大統領は27日夜、リスボンの欧州共同体(EC)首脳会議終了後、クロアチア共和国の町スプリト入り。28日朝、約170キロ東のサラエボにヘリコプターで到着した。大統領は直ちにボスニアのイゼトベゴビッチ大光領らと会談。また、同大統領は、ボスニアのセルビア人指導者、カラジッチ・セルビア民主党党およびセルビア人武「装勢力指導者のムラドビッチ氏とも会談した。

ミッテラン大統領は、会談後、記者団に対し、「私は自ら空港を再開するために来た。われわれはサラエボへの人道援助を、もし必要なら、武力でこれを守っても行うつもりだ」と語り、会談でも、セルビア武装勢力が事実上、占拠している空港の再開に向け、粉争各派に停戦順守を強く迫ったことを示唆した。外国元首が、ボスニアに入るのは紛争開始以来初めて。《読売新聞》

【セルビア】大統領退陣求め大集会

「ユーゴ紛争」最大の責任者として糾弾されてきたミロシェビッチ・セルビア共和国大統領の辞任を求める大規模集会が28日午後1時(日本時間同8時)、ベオグラード市内中心部の連邦議会前で20万人以上を集め始まった。当初の予想を大きく超える規模の集会は、国連の経済制裁下に苦しむ国民の不満の高まりを示しており、同大統領が一気に辞任に追い込まれる可能性もある。

デモを主催した野党連合(DEPOS)は当初の参加者を20万人と見込み、最終的には10万人前後と予想されていた。しかし、それを大きく上回る規模の集会となり、市内中心部を完全に埋め尽くした群衆が「ミロシェビッチは去れ。ユーゴのサダム・フセインを倒せ」と気勢を上げた。

警察隊も多数動員されており、勢いのついたデモ隊との衝突の懸念も出ている。

集会には、セルビア正教会、学生、独立系労組なども参加。同教会のペトリック司祭が、集会冒頭に「悪夢も振り払う時がきた。カトリック教徒とも共存していかなくてはいけない」と語り、宗教の面からも紛争を解決しなければならない、と訴えた。また、戦前の王家の継承者であるアレクサンダル氏(47)も続いて、「私は、あなたたちと一一共にする。悪魔は消えるペーきだ」と語った。

ベオグラードでは、5月30日の国連制裁発動後、今年1万%を超えることが確実なインフレに、物不足が輪をかけることになり、都市民を中心に不満は一気に高まった。

子連れでデモに参加していた靴メーカーに勤務するタチャーナ・ラザレビッチさん(38)は「昨年の今ごろは私の月給はドル換算で600ドルびだったが、いまでは約30ドル。ミロシェビッチが辞めるまでここを離れない」と怒りを隠さない。

ミロシェビッチ大統領の支持層と見られていた地方部からもバスで駆けつけた大量の参加者が見られ不満の広がりを示していた。《読売新聞》

【レオナルド・ボフ神父】辞職

社会的不正との戦いを聖職者に呼びかける「解放の神学」の代表的理論家であるプラジルのレオナルド・ボフ神父が28日、公開書簡を発表して聖職辞任を明らかにした。今年10月にサントドミンゴ(ドミニカ共和国)で開催される第4回ラテンアメリカ司教会議で、「解放の神学」派に“決戦”を挑もうとしているローマ法王庁(バチカン)にとって、最大の「解放」派神学者、ボフ神父が“脱落”したことは、大きな「勝利」であり、カトリック世界の力関係に大きな影響を与えることになろう。

バチカンから度重なる抑圧措置を受けてきたボフ神父は、この日発表した公開番簡の中で「伝統的キリスト教世界と同盟した特権的社会層のひぼう中傷に疲れ果てたと告白。しかし「教会は、イエスとその使徒たちの友愛と平等のユートピアが教えるものではなく、むしろ不平等を再生産している」と相変わらず厳しいバチカン批判を展開、「教会が福音を独占することはできない」と、既成教会組織の権威を認めない立場を示した。《読売新聞》



6月28日のできごと