平成1229日目

1992/05/20

この日のできごと(何の日)

【タイ政府】首都に外出禁止令

タイ国軍と反政府勢力の衝突で多数の死傷者を出した流血の惨事以来3日目を迎えた20日、反政府勢力は厳戒態勢下のバンコク市内各所で計約4万人によるデモや集会を展開。市内は再び騒然としてきた。

政府は同日午後9時から翌朝午前4時まで、バンコクとその周辺地区に夜間外出命令を発令した。一方、スチンダ首相は同日のテレビ演説で、今回の事件の死者は40人、負傷者も600人余りに上ることを明らかにし、多数の死者が出たことを初めて認めた。《共同通信》

タイのプミポン・アドゥンヤデート国王は、タイ政情混乱の解決を図るため、20日午後9尾40分(日本時間11時40分)からの約15分間、バンコク市内のチドラド宮殿で、スチンダ首相、反政府指導者のチャムロン下院議員(前バンコク知事)、プレム元首相と会見、問題を平和的に解決し、軍政下で制定された現憲法の改正審議に25日の特別国会から入るよう助言した。

これを受け、スチンダ、チャムロン両氏は演説し、国王の助言を実行することを表明、スチンダ首相はチャムロン氏の即時釈放、民主的デモ参加者への特赦を約束した。これにより、社会的混乱を広げてきたタイ情勢は収拾に向け大きな転換点を迎えた。

タイ国王は国民に絶対的権威を持ち、国王が政治危機をめぐって内政に直接介入したのは、73年、学生による流血革命でタノム軍事政権が打開された時以来のこと。《読売新聞》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【三菱・リベロ】発売

三菱自動車工業は、買い物やレジャーなどに使える多目的ワゴン車「リベロ」を20日発売した。燃費がよく扱いやすい1.8リットルエンジンを搭載。室内は後席の居住性を確保した上で、背もたれを倒せば荷物室としても使えるように分割式シートを装備している。2リットルディーゼルエンジン搭載車は7月1日発売。「1800X」4速AT車で166万2000円(東京、大阪、名古屋地区)。《読売新聞》

【大相撲夏場所】11日目

大相撲夏場所11日目(20日・両国国技館)曙は四つ相撲になったが、貴花田を力で圧倒して1敗を守った。3敗で追う8人のうち、若花田は引き技で琴錦に快勝、また旭道山も、けたぐりの奇襲で大関小錦に初めて勝ち、琴椿、両国とともに勝ち越しを決めた。琴錦、貴花田は4敗で、優勝争いから脱落、小錦は5敗となった。関脇栃乃和歌は、この日から休場した。《読売新聞》

【政府・自民党】衆院定数「9増10減」軸に是正

政府、自民党は20日、政治改革の最大の焦点となっている衆院定数是正問題について、当面の緊急改革として選挙区間格差を2.77倍とする「9増10減」を軸とした是正を目指すとともに、将来的には3段階の是正で格差2倍以内とする方針を固めた。

宮澤首相も強い意欲を示し、週内にもこの考えを綿貫幹事長ら自民党執行部に正式に伝え、党内調整を早急に進め野党側との折衝に臨むよう指示する方針を固めた。《共同通信》

【法務省】指紋原紙を廃棄へ

法務省は20日、外国人のうち在日韓国人ら永住者に限って指紋押捺義務を廃止する外国人登録法改正が成立したのを受け、同省が保管しているこれら押捺不要者の指紋原紙を廃棄する方針を決めた。具体的には、来年1月の改正法施行後、本人の署名などによる新たな登録確認申請をした人から順次廃棄していく方針で、対象者すべての確認申請が終了する平成10年には全廃される見通しだ。

現行の外登法では、1年以上在留する16歳以上の外国人は、外国人登録をする際、氏名や生年月日、住所などを記載した登録原票と、指紋原紙にそれぞれ指紋を押さなければならない。登録原票は市町村、指紋原紙は法務省が保管している。

今回の改正で、在日韓国人、朝鮮人ら永住者(約64万人)については、指紋押捺義務が廃止され、本人の署名などによる新たな登録方式が導入されることになった。

このため、法務省は、「指紋を保存し続けるのは人権上、問題がある」との関係団体の要請や、参院法務委員会の付帯決議を受け入れる形で、指紋原紙の廃棄を決めたものだ。ただ、登録原票については、一部がマイクロフィルム化され、指紋の部分だけを修正するのは技術的に無理などの事情もあり、今後、対応を検討していくことにしている。

押捺義務廃止の対象者は、改正法の施行後、5年以内に登録証明書切り替えのための確認申請ができることとされており、平成11年1月にはすべての永住者が署名などによる登録方式に移行し、指紋原紙は不要となる。《読売新聞》



5月20日 その日のできごと(何の日)