平成1162日目

平成4年3月14日(土)

1992/03/14

【のぞみ】東海道新幹線で運転開始

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新幹線に高速新時代―JRグループのダイヤ改正が14日、一斉に行われ、東海道新幹線には東京―新大阪を2時間半で結ぶ「のぞみ」がデビューした。新幹線では今後、東北、上越で時速300キロの営業運転を目指す新世代車両のテスト運転が4月から始まり、山陽も東京ー博多を5時間弱で結ぶ新型車の試験を近く始める予定。これによって航空便との“時間差”はグンと縮まることになり、旅客を奪いあう“空陸の戦い”は一気にし烈化しそうだ。

「のぞみ」は軽量化と小型で強力なモーターなどにより、最高速度が時速270キロと「ひかり」より50キロアップ。東京―新大阪間の所要時間が約20分短縮されて、空港までのアクセスに時間がかかる飛行機とほぼ変わらなくなった。

流線形のスマートな車体の列車が待機する14番ホームでは、鉄道ファンらが見る中で出発式が行われ、車内サービスをする女性パーサーが運転士らに花束を贈呈。 発車時刻の午前6時ちょうど、出発の長い汽笛を合図に、新幹線の名前にちなんだ東京都世田谷区の五歳の双子の姉妹、和田光ちゃんと望ちゃんらがテープカットし、「のぞみ」301号はゆっくりと走りだした。

当面朝と夜計2往復の運行。このうち東京朝6時発の下り列車は、9時に大阪市内のオフィスに入れるよう、新大阪到着を8時30分に設定した“ビジネス列車”となる。東京―新大阪間の料金は1万4430円(特急券・運賃込み)で、飛行機の1万4600円より170円割安。 一番列車はほぼ満員だったが、ビジネスマンはまばら。それでも、東京に出張で来て、この日も9時から大阪で仕事という奈良県の会社員(47)は「二か月に一度東京に来ますが、飛行機より安くて便利になる。経費的に見ても日帰り出張が増えるかも知れませんね」と話していた。

一方、JR東海の「のぞみ」は、JR各社の高速競争の先駆けとなる。高速化に伴い増大する騒音や振動を現在の新幹線レベルに抑える“環境にやさしい”車両造りが開発のポイントで、各社とも技術の粋にしのぎを削っている。 JR東日本は、時速430キロを目指す高速試験車「STAR21」が今月末にも完成。4月から約2年間にわたって東北、上越新幹線での試験を開始する。その結果をもとに平成6年中には、営業速度300キロを実現したいとしている。

またJR西日本も、350キロを目標とする500系試験車を作り、今年5月から山陽新幹線区間で実験に乗り出す予定で、試験推進本部も設置し、急ピッチで準備が進んでいる。「のぞみ」を投入したJR東海も、次のステップを見据えて既に次世代新幹線「300X」開発に着手しており、こちらも来秋には姿を現す。

「のぞみ」は名古屋、京都駅を通過。名古屋駅ではホームの手前約2キロで、時速70キロに落とし、午前7時40分、アッという間に、新幹線開業以来の通過。名古屋市昭和区の会社員(28)は「名古屋人として新幹線の通過はやはり残念。この屈辱の日を記録しておこうと思ってやってきました」とビデオを回していた。

満席となった東京からの「のぞみ301号」では、「航空機並みのサービス」がうたい文句のグリーン車の朝食が売り切れてしまうほどの人気。買えなかった客が怒り出す場面もあり、横浜市の会社員(27)は「みんな朝食を食べていないのかすぐ売り切れた。意外なサービスの悪さにがっくりきた」。また、最高時速になったことを知らせる電光掲示板やアナウンスもなく、「最高速度を売り物にしているのに、不親切」との声も。《読売新聞》



【競泳・小関也朱篤さん】誕生日

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【宮沢喜一首相】雲仙を初視察

宮沢首相は14日、長崎県雲仙・普賢岳の噴火災害による被災地視察と避難住民の見舞いのため、火山活動への警戒が続く島原市と深江町を訪れた。同首相の普賢岳被災地の視察は就任後初めて。

長崎県などが強く要望していた被災者救済の「雲仙岳災害対策基金」の積み増しについて、宮沢首相は記者会見で「自立支援を推進するため、総額600億円まで増額(現行330億円)したい」と明言した。

土石流対策の砂防ダム建設に伴う用地の買い上げ価格に関しても「事業をやる側と住民側が一致できるところで決めなければならない」と述べ、被災後の評価額にこだわらず住民の希望に沿って柔軟に対処する意向を示した。《共同通信》

【政府】アンコールワット修復を本格支援

政府は、カンボジアの世界的文化遺産であるアンコールワット遺跡の修復に、本格的に乗り出す方針を固めた。政府筋が14日明らかにしたもので、19日カンボジア入りする柿沢弘治外務政務次官がシアヌーク最高国民評議会(SNC)議長らとの会談で、緊急措置として新たに百万がをユネスコ(国連教育・科学・文化機関)の基金を通じて拠出することを表明、さらにアンコールワット修復のための国際会議を9月に東京で行うことを提案する考えだ。

わが国の世界的な文化遺跡の保存・修復に対する本格協力としては、インドネシアのボロブドゥール遺跡、中国の敦煌遺跡に匹敵する大規模なものとなる。《読売新聞》

【竹下登氏、金丸信氏】アベック出張

竹下元首相と自民党の金丸副総裁は14日、岐阜市入りし、古田好・元岐阜県会議長の出版記念会などに出席した。両氏そろっての地方出張は「七年以上さかのぼっても記憶がない」(竹下氏周辺)とかで、往復の新幹線の車中、並んで座席に着き、親密そうに話し合うなど、最近の接近ぶりを裏付ける一こまとなった。

金丸氏は竹下氏よりも上席に着いたが、あいさつの中で、「前座だから上に置けばいいということか。竹下氏の長女を私の長男が嫁にもらっているから、私の方が強いのは間違いない」などと笑わせ、竹下氏への気遣いをうかがわせた。

自民党が敗れた参院宮城補選の翌9日、竹下氏が金丸氏を訪ね政局について意見交換したが、両氏はこのところ、派閥運営の上でも意識的に「蜜月」を演じているフシもある。

この背景には、昨年秋の総裁選で竹下、金丸両氏が一致して推した宮沢首相が「共和」汚職事件などで国民の政治不信と内閣支持率の低下を招き、政局流動化の兆しがあるため、これに歯止めを掛ける意味でも、「竹下派が結束して首相を支えていることを党内に示す必要がある」(竹下派幹部)という事情がある。

中でも金丸氏は「宮沢首相は任期いっぱい支える」と周囲に漏らし、12日の与野党首脳会談で、四年度予算案の早期衆院通過に大きな役割を果たすなど、首相のピンチを救ってきた。

首相も、ことあるごとに金丸氏に電話をかけて相談しており、「これまで距離があったのに、よく支えていただいている」(首相周辺)と評価も高い。

一方、竹下氏は、梶山静六・国会対策委員長らとも連絡をとり、国会運営や参院選対策で、金丸氏の動きやすい環境を作ろうとしている。また、政府がコメ市場開放に向け、関税化で意見集約できるよう党内調整を始めた。

派内では竹下、金丸両氏の接近とは裏腹に複雑な人間模様も描かれているが、当面、宮沢政権を支えての「二人三脚」が続きそうだ。《読売新聞》

【大相撲春場所7日目】小錦関、安芸ノ島関全勝守る

大相撲春場所7日目(14日・大阪府立体育会館)全勝の小錦は巴富士をがっちり組み止め、難なくさばいた。安芸ノ島も動きの早い寺尾を一気に押し出し、幕内では自己最多の7連勝。琴錦は激しい突き押しからタイミングのよい引き技で貴花田を、舞の海は投げの打ち合いから大翔鳳をそれぞれ破り、豊ノ海とともに1敗で追走している。《読売新聞》



3月14日のできごと