平成1124日目

1992/02/05

この日のできごと(何の日)

【ロシア・エリツィン大統領】仏・ミッテラン大統領と会談

ロシアのエリツィン大統領は5日、国賓としてフランスを訪問し、ミッテラン・フランス大統領と核軍縮問題、経済問題などについて一回目の会談を行った。ミッテラン大統領は会談で、「私たちがもはや潜在的な敵対関係ではない新たな関係に入るだろう」と述べ、ソ連消滅後の両国による新たな関係構築への意思を示した。

エリゼ宮(フランス大統領府)によると、会談は約1時間半に及び、両首脳は核軍縮問題で「防衛には十分で、抑止力としては最小限の核保有」との考え方で一致したという。

ミッテラン大統領外交顧問のモレル氏によると、同大統領はフランスの核戦力削減は米、旧ソ連が大幅な核削減を実施したときのみとするという従来の核政策を再確認。またエリツィン大統領は、独立国家共同体(CIS)の核戦力の指揮系統などについて説明した。

ロシアの深刻な経済危機についても話し合われ、エリツィン大統領は食料などの供給が今冬末に危機的状況になるとして西側の援助が重要であるとの見解を示した。《共同通信》

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【松田聖子さん】シングル「きっと、また逢える…」発売

【自民党・金丸信副総裁】「同日選メリットない」

自民党の金丸副総裁は5日、石原元運輸相が主催するグループ「黎明会」例会に出席し、持論の政界再編や当面の政局などについて講演した。

この中で金丸氏は衆参同日選挙の可能性について「国会が行き詰まった場合に戦術的には考えられるが、今ダブル(選挙)をやるメリットはない」と否定的な考えを示した。

政界再編に関しては「社会党に左(派)を切らせて、夏の参院選後に自社公民による大連立をつくり、将来の政界再編の地ならしをすべきだ」と述べた。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】保護主義に強く反対

ブッシュ米大統領は5日、92年経済の見通しと課題を盛り込んだ大統領経済報告を、大統領経済路問委員会(CEA)の年次報告とあわせて議会に提出した。

大統領報告の詳論に当たる年次報告では、日本車の対米輸出自主規制が米消費者にとって有害だったことを実例に挙げて指摘し、保護主義に強く反対する考えを表明した。また、大詰めを迎えて難航している新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の成功の必要性を強調し、成功した場合には「日本など高い農業保護の国ではコメなど農産物を開放し始めるだろう」と日本のコメ市場開放の見通しを初めて明記した。《読売新聞》

【アマコスト駐日米大使】首相発言に懸念

アマコスト駐日米大使は5日、自民党本部で佐藤総務会長、森政調会長とそれぞれ会談し、米国の勤労者に触れた宮澤首相や桜内衆院議長の発言の日米関係に対する影響への懸念を表明した。大使は佐藤氏に対して「日米関係は政府間はうまくいっているが、マスコミの方がうまくいっていない。ここ3、4カ月の日米関係は非常に危険だ」と述べ、こうした発言に対する反応が交互に報道されることで、両国民の悪感情が増幅されることへの懸念を表明した。

また大使は新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)をドンケル事務総長の最終合意案に沿って妥結するよう要請。佐藤氏は「自由化に対応できる農業の対すつ改善をしなければならない」と述べ、将来の市場開放は避けられない」との見方を示した。《共同通信》

【衆院予算委員会】喚問めぐり空転

国会は5日、最大の焦点である共和リゾート汚職や宮澤首相のリクルートコスモス未公開株譲渡問題に関する国会証人喚問をめぐって与野党の主張が対立、午前10時から予定されていた衆院予算委員会が開会できなかった。

9日投票の参院奈良選挙区補欠選挙を控えて与野党の対決色が強まっており、予算委審議は6日以降も空転する見通しが強まっている。《共同通信》

【阿部文男代議士】保釈

受託収賄罪で起訴された元北海道沖縄開発庁長官・阿部文男代議士(69)は5日午後2時、東京・小菅の東京拘置所から保釈され、逮捕以来、23日ぶりに姿を見せた。同代議士は秘書を通じてコメントを出し、潔白を強調する一方、「持病の糖尿病が悪化し、治療が必要とされている」と語っていることから、入院する可能性もある。

保釈後の所在については、刑事訴訟法92条3項で「保釈を許す場合には、被告人の住居を制限しその他適当と認める条件を付することができる」と出頭確保のための手段が規定されており、今回も何らかの居住制限が付けられているものとみられる。

阿部代議士はコメントの中で、起訴されたことについては「まったく心外なことであり、到底納得できるものではありません」としている。さらに、「今後法廷の場において、自らの潔白を訴えていく決意であり、必ず疑惑は晴れるということを強く確信致しております」と述べており、無罪を主張、検察側と全面的に対決する構えを見せている。

進退問題には触れていないが、同代議士の進退をめぐっては政府・自民党内でも直接、議員辞職を促す動きが表面化している。また、野党各党からは証人喚問を求める声が高まっている。《読売新聞》

【自民党・加藤六月前政調会長】金丸もうで

自民党の金丸副総裁と加藤六月・前政調会長が5日、都内の金丸氏の私邸で約30分間会談した。前日には加藤氏と対立する三塚博・元政調会長が金丸氏と会談、これが金丸、三塚両氏の関係修復の兆しと受けとめられた直後だけに、加藤氏の金丸氏訪間は、巻き返しを図ったものと見られる。

会談では、加藤氏が、次期総選挙に栃木二区からくら替え出馬の動きをみせている加藤グループの山岡賢次参院議員の応援を金丸氏に要請。金丸氏は3月に栃木県入りする意向を示した。同じ選挙区には三塚派の藤尾正行・元文相がいる。山岡氏のくら替え出馬の動きに対抗して同派は2日に三塚氏、森政調会長の両首脳と福田元首相が応援に駆けつけたばかり。

加藤氏が金丸氏に山岡氏応援を求めたのは、三塚氏が1月下旬の訪米前後に金丸氏と会い、関係修復を図る動きを見せたことに対抗する意図が働いたようだ。《読売新聞》



2月5日 その日のできごと(何の日)