平成1052日目

平成3年11月25日(月)

1991/11/25

【ハイビジョン】試験放送始まる

次世代テレビと言われるハイビジョン(高品位テレビ=HDTV)の試験放送が、世界に先がけ25日午後1時から放送を開始した。映画と同程度の鮮明な画像とワイド画面、CD(コンパクトディスク)並みの高音質を誇る。

この日(11月25日)は、ハイビジョンの走査線の数が現行テレビの倍以上の1125本なのにちなんで「ハイビジョンの日」とされている。東京・紀尾井町のホテルニューオータニでは、午後1時から放送開始のセレモニーが行われ、渡辺秀央郵政相、川口幹夫NHK会長らが祝辞を述べ、中継された。

ハイビジョンはNHKが中心になって開発、平成元年6月から、衛星第二テレビで一日一時間の定時実験放送をしてきた。

今回の試験放送は、8月に打ち上げられた放送衛星BS-3bの一波を使う専用チャンネル。NHKや民放、家電メーカーなど117社によって設立された社団法人ハイビジョン推進協会(会長・山下勇JR東日本会長)が、一日平均8時間の放送を実施する。試験放送の期間は約3年間。《読売新聞》



【プロ野球】ドラフト交渉本格化

ドラフト会議から3日後の25日、プロ野球6球団が1位指名選手にあいさつし、そろって好感触を得た。

西武は竹下潤投手(駒大)、オリックスは田口壮内野手(関学大)、日本ハムは上田佳範投手(松商学園高)へのあいさつに出向き、いずれも入団へのムードが高まった。広島は町田公二郎外野手(専大)、巨人は谷口功一投手(天理高)、大洋は斎藤隆投手(東北福祉大)に会い、斎藤は背番号「11」を希望。阪神は萩原誠内野手(大阪桐蔭高)の両親にあいさつを済ませた。《共同通信》

【宮沢喜一首相】パフォーマンスは苦手

宮沢首相は25日昼、米大リーグ「シンシナティ・レッズ」の女性オーナー、マージ・ショットさんらの表敬を受けた。

背中に「MIYAZAWA」、背番号が「2」と書かれたチームの赤いウィンドブレーカーを受け取ると、首相は上着を脱いで着用、両手を上げるサービスぶり。英語で「1枚10ドルだ」と冗談を飛ばし、ウィンドブレーカーを着たまま執務室へ。しかし、記者団には「持ってきたら着ないわけにはいかん」と渋い表情。やはりパフォーマンスは不得手?《共同通信》

【自民党・小沢一郎元幹事長】「コメ」積極対応を

自民党の小沢一郎・元幹事長は25日、東京・麹町の東京FMホールで開かれた「世界の中の日米関係を考える会」(代表理事、平岩外四・経団連会長ら)主催のシンポジウムに出席し、外圧による問題解決という日本の外交手法を厳しく批判したうえで、コメ問題について「(政府が)国民を代表し、少しでも優位に立とうとするならば、きちんと自分の責任で対処していく姿勢と考えでいくべきだ。何もしないで土俵際に追い込まれ、こういう負け方をさせてくれなんてバカなことはない」と述べ、米国、欧州共同体(EC)の出方を見ながら対処するのでなく、日本の主体的判断で対応策をまとめ、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)に臨むべきだとの見解を強調した。

シンポジウムは「日米両国の国際的役割を考える」とのテーマで行われ、小沢氏のほかマイケル・アマコスト駐日米大使、リチャード・アミテージ米比基地交渉米大統領特使らが参加。アマコスト駐日大使は来年1月7日からのブッシュ大統領の来日を「アジア・太平洋地域の平和推進の両国の決意を確認し、目標達成のため話し合う絶好の機会となる」と位置付けた。アミテージ氏は「パールハーバー(真珠湾)攻撃50周年などと言っている暇があったら、日米安保40年をもっと議論した方がよい」と述べ、日米関係が感情的になっている現状を批判。湾岸戦争について「日本はお金をためるだけでは、そのイメージを高めることはできないことを学んだと思う」と指摘した。《読売新聞》

【ソ連】「新連邦条約」仮調印を中止

ゴルバチョフ・ソ連大統領は25日の国営テレビで、同日に予定されていた新連邦条約の調印が中止されたことを明らかにした。大統領はその理由について、「共和国首脳(複数)から、議軽視につながらないよう(仮調印の前に)共和国議会での審議(承認)を優先するよう要請が出された」と述べるとともに、「12月後半調印」を目指し、同条約案を「近日中」に直接各共和国議会に送付すると表明した。

一方、独立情報紙「インターファックス」は中止の背景に「国家評議会の一部のメンバーの間に立場の不一致があった」として、条約内容をめぐる共和国間の対立を示唆した。

仮調印の中止が、新連邦の早期枠組み作りを至上命令としてきたゴルバチョフ政権に打撃を与えるのは確実。また、今後の共和国での検討を通し利害対立が一段と強まり、条約そのものの基盤が掘り崩されることもありえよう。

この日の国家評議会にはロシア、カザフ、白ロシア、タジク、トルクメン、ウズベク、キルギスの計7共和国首脳が出席した。しかし、同条約不参加を表明している第二の規模のウクライナ共和国は従来同様、評議会出席を拒否、また急進独立路線を進めろグルジア、モルドワの2共和国と、ナゴル・カラバフ自治州帰属問題の再燃で国内情勢が不穏となっているアルメニア、アゼルバイジャン両共和国も欠席した。

今月14日の評議会で基本承認された条約案は、連邦大統領、副大統領、首相職を存続させ、「統一軍の統制、(マクロ的)経済政策の推進、外交の全体的な調整」を連邦権限と明記するなど、連邦機能回復の方向が目立っていた。このためエリツィン・ロシア共和国大統領が「予想外の譲歩」に不満を示したほか、ウクライナのクラフチュク最高会議議長は同条約には「何の将来もない」と完全合意達成の困難さを指摘していた。

「インターファックス」紙が伝える共和国間対立は、連邦当局の事実上の解体とその肩代わりを目指すロシアと、ロシアとの対抗上連邦による調整機能維持を望むカザフなどその他の共和国との反目を指す可能性が高い。また、条約案の内容とは別個にロシア、グルジア、モルドワなどが資源や省庁、企業利権の共和国管理化を進めていることから、条約の「有効性」に疑問が出されたことも考えられる。《読売新聞》



11月25日のできごと