平成972日目

1991/09/06

この日のできごと(何の日)

【ソ連・国家評議会】バルト3国の独立を承認

ゴルバチョフ・ソ連大統領、各共和国指導者で構成される、ソ連の暫定政策決定機関「国家評議会」の第一回会議は6日、沿バルトのリトアニア、ラトビア、エストニア3共和国の連邦からの独立を承認、同日午後(日本時間同日夜)閉会した。これにより、1940年のソ連邦への併合以来、沿バルト3共和国国民の悲願だった独立回復が現実のものとなった。

独立系通信社インターファックスによると、ゴルバチョフ大統領は、評議会決定を追認する大統領令を同日中にも布告する。3共和国は独立承認を受けて、速やかにソ連との外交、経済関係樹立などのための交渉に入る。また、3共和国は先に、新連邦体制移行にともない、ソ連各共和国相互間に締結される「経済同盟」に参加する意向を確認している。

独立系「バルトファックス」通信によると、第一回会議に出席したエストニア共和国のサビサール首相は、3共和国の独立が、連邦から離脱する共和国に対し厳しい条件を規定した「連邦離脱法」の枠外で承認されたことを明らかにし、同時に「ソ連は、3共和国の国連加盟の請願をも支持した」と語った。

当初、ゴルバチョフ大統領は、3共和国の独立を大統領令の布告で承認する方針を固め、4日には大統領令の内容を3共和国指導部に通告していた。これが、急きょ、大統領に先立って「国家評議会」決定で独立承認を取りつけたのは、「共和国の総意に基づく承認」の形態を明確にするため、と見られる。

6日の同評議会には、ゴルバチョフ・ソ連大統領をはじめ、ロシア、カザフ、ウクライナ、白ロシア、トルクメン、アルメニア、グルジア、アゼルバイジャン、キルギスの計9共和国の指導者が参加。また、パンキン外相、シャポシニコラ国防相、バカーチン国家保安委員会(KGB)議長、プリマコフ前安全保障会議員らも同席した。《読売新聞》

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【市川知宏さん】誕生日

【宮澤喜一氏】自民総裁選出馬表明

自民党宮澤派会長の宮澤喜一氏は6日午後、都内で開いた同派研修会で「この難局にあたり、戦後長い間積み重ねてきた自分の経験を生かすべく、来たるべき決断のときに際しては不退転の決意で対処する」とあいさつ。併せて政策ビジョンを発表し、10月の党総裁選に立候補する強い決意を表明した。

総裁選に意欲を示す各派の領袖の中では初めての出馬表明で、今後、三塚博、渡辺美智雄両氏らも出馬に向けて対応を急ぐ方針。竹下派も海部首相続投支持か独自候補擁立かなど徐々に態度表明を迫られることになり「事実上の総裁選のスタート」(三塚氏)となった。《共同通信》

【皇太子殿下】外遊前に会見

皇太子さまは11日からのモロッコ、英国訪問を前に6日午後5時半から20分間、赤坂御用地内の東宮仮御所で記者会見、初めてのアフリカとなるモロッコへの期待などとともに、結婚問題について述べられた。

モロッコについては「イスラムの文化圏で数日を過ごすのは初めてで、新しい経験ができると非常に楽しみにしています」。英国については「留学中にお世話になった方々とお目にかかることを期待しています」と述べられた。

当初目標とされていた30歳を2年半過ぎた結婚問題について、心境を問われると「今までお話ししたことに特に付け加えることはありません。プロセスを大切に、良い人を見つける、という心境にも変化はありません」と、これまでの発言の繰り返し。

三笠宮寛仁さまがラジオの番組で「皇太子さまはこの夏ガールフレンドと親しく過ごされた」と話したことをとらえての質問には「休み中、同級生、下級生を(仮御所に)呼んできたりしましたが、特定のガールフレンドというのは今思い浮かびません」と、笑いながら否定され、「どうですか、訪問の目的からはずれないような質問を」と、結這問題にかたよりがちな記者団の間を笑顔で切り返された。

旅行中に予定されている。オックスフォード大学からの名誉法学博士号授与について「青春の貴重な一ページとなった場所にある大学から名誉博士号をいただくということは身に余る光栄」と述べられたほか、雲仙・普賢岳の災害にもふれて「一日も早くいい方向に向かうことを祈っています」と気遣いを示された。《読売新聞》

【日刊現代、幸福の科学】告訴で応酬

日刊現代(川鍋孝文社長)は6日、宗教法人「幸福の科学」(大川隆法・代表役員)の会員から業務を妨害されたとして、偽計業務妨害罪などで警視庁築地署に告訴手続きを取った。告訴状や申立書によると、同法人の会員は、講談社発行の週刊誌「フライデー」が掲載した大川代表役員の記事に不満を抱き、今月2日から5日間100時間以上、同社の系列の日刊現代の電話回線とファックスに、抗議を集中させた。

また、同日、同法人は、虚偽の記事で名誉を傷つけられたとして、講談社の野間佐和子社長ら3人を名誉棄損罪で警視庁に告訴した。告訴状によると、「フライデー」は大川代表役員からノイローゼの相談を受けたという人物の談話を入れた記事を掲載し、誤った印象を一般読者に与えた、としている。《読売新聞》

【中曽根康弘元首相】「海部続投」をけん制

中曽根元首相は6日夜(日本時間7日午前)、ワシントン市内で開かれた日米協会主催の夕食会で講演し、海部政権を“ワンポイント・リリーフ”と決めつけた上で、10月の自民党総裁選挙への対応について①議院内閣制の本旨に戻り、与党の総力を結集すべきだ②情勢によっては、与党が参院で過半数に満たない状況を解消するため、野党をも包含した実力者内閣が必要だ―と述べ、海部続投論を強くけん制する一方、野党との連立政権も視野に入れた本格政権作りを急ぐべきだとの考えを明らかにした。

中曽根氏は、わが国の湾岸危機への対応を通じた問題点として「決断の遅さ」「決断の手続きの透明性の欠如」を指摘。その背景として、「ここ数年、政治的スキャンダルで首相が次々と代わり、そのつど、迫り来るサミットや参院選に対応するため、ワンポイント・リリーフのピッチャーを立てざるを得なかった」と述べた。

さらに海部首相を「党内のマジョリティー(多数)を自ら掌握しえない若手のリリーフ」とし、「常に監督やコーチの顔色ばかり見てしまう」と、その政治姿勢に疑問を投げかけた。《読売新聞》



9月6日 その日のできごと(何の日)