平成968日目

平成3年9月2日(月)

1991/09/02

【英・メージャー首相】中国・李鵬首相と会談

メージャー英首相は2日午後、3日間の中国訪問のため北京に到着し、同日夕、人民大会堂で李鵬首相と会談した。一昨年の天安門事件以来、西欧首脳が中国を訪問したのはこれが初めて。

メージャー首相は到着後、記者団に対し「中国は国際的孤立にピリオドを打つ時がきた。今こそ外の世界が何を考えているのか国民に知らせるべきだ」と語り、依然として共産党一党独裁を堅持し、言論弾圧を続ける中国の姿勢を暗に批判した。

この日の会談でメージャー首相は「われわれは激動し、時には予想もできない形で変化する世界に生きている」と間接的にソ連情勢に言及。李首相は「幅広く意見を交換し、相互理解を深めて両国関係を促進したい」と述べ、天安門事件後、悪化していた英国との関係改善に意欲を見せた。《共同通信》

【米政府】バルト3国を承認

米政府は2日、リトアニア、ラトビア、エストニアのバルト3国を承認した。ブッシュ大統領は「ソ連が無政府状態になる恐れがあり、過ちは犯したくない」との理由でバルト3国の独立の承認を待つ慎重な姿勢を取り続け、3共和国承認の決定を遅らせてきた。

しかし、これまでに主要先進国を含め30カ国以上がバルト3国独立を承認しており、ソ連の今後の国家形態を討議する2日からのソ連臨時人民代議員大会の開催を機に承認したとみられる。《共同通信》

【ソ連】「主権国家」連合へ

ソ連臨時人民代議員大会は2日、クレムリンで開幕し、冒頭ナザルバーエフ・カザフ共和国大統領が、ゴルバチョフ大統領と10共和国指導者との間で新たに合意した内容に基づく共同声明を発表した。

共同声明は各共和国に対し、新連邦条約の再策定と経済同盟の結成を早期に実現するよう呼びかけ、①新国家体制が決まるまでの暫定連邦機関として、連邦、各共和国最高会議の代表各20人から成る「人民代議員代表者評議会」②政策調整のため、連邦大統領、各共和国大統領、最高会議議長で構成する「国家評議会」③経済政策の調整を行う「共和国間経済委員会」の3機構を創設する方針を打ち出した。

声明は「各共和国が独自に新連邦への参加形態を決定する」と多様な形態での連邦加盟を認め、将来の連邦が主権国家による緩やかな連合という方向に進むことを想定している。

人民代議員大会が共同声明を承認すれば、各共和国はその合意内容に基づき、連邦条約を再策定して調印する。このあと、新設される「共和国全権代表者大会」が招集され、同条約に沿った形の憲法改正が行われる。

国営タス通信は、同共同声明が創設を提唱している。「人民代議員代表者評議会」を、ソ連人民代議員大会、連邦最高会議に代わるものと説明。採択された場合、憲法改正まで、同大会、同最高会議は廃止されるとの見通しを示した。だが、一方「議会あるいは協議機関として機能するものか、共同声明からは、その機能が明確ではないとしている。

共同声明は、1日、ゴルバチョフ大統領、ウクライナを含め、新連邦への参加に原則合意している9共和国、アルメニア、グルジアの指導者による協議の場でまとめられた。このうちグルジアは同声明に署名していない。バルト3国とモルドワは出席していない。《読売新聞》

【自民党・金丸信元副総理】海部首相続投も選択肢

自民党竹下派会長の金丸元副総理は2日午前、静岡県函南町で開かれた同派青年研修会であいさつし、10月の自民党総裁選について「永田町だけの(海部内閣)批判や言動があるが、国民全体の考え方がどこにあるのか念頭に入れ、国民の声を聴かずして政治を進めることはできない」と述べ、海部首相が任期直前の今日の時点でも高支持率を維持している点を踏まえ、海部続投支持も同派の選択肢であることを強くにじませた。

金丸氏は、政治改革関連3法案成立に向けた首相の熱意に言及しながら「これ(法案)が通らなかったら続投はない、という見方がある一方、続投という話もある」と指摘。竹下派としての政権戦略については直言を避け「総理・総裁を中心に国家のためになる内閣を作るべきだ」と強調した。《共同通信》

【アップル】高性能“手書きパソコン”発売

アップルコンピュータジャパンは2日、同社製パソコン、マッキントッシュの操作を手書き文字で行う、キーボードにかわる入力装置「Mac Hand writer(マックハンドライター)」を発売した。アメリカの同装置の専門メーカー、CIC社(本社・カリフォルニア州)と共同開発したもので、タブレット(入力用文字盤)上に専用ペンで漢字、ひらがな、カタカナ、英数字などを書いて入力。ワープロ、表計算などすべてのアプリケーション(適用業務)ソフトに対応できる。

「普通に書けば、ほとんどの文字を正しく認識できる」(この装置の保守点検を担当するCIC社の日本法人、シーアイシー・ジャパン)としている。発売価格は9万8000円。

わが国では84年末、シャープが初めて手書き入力のワープロを製品化した。価格は当時で300万円以上。以後、数社が追随したが、文字認識の精度に難点があり、現在、電機メーカーの大勢は、音声入力の製品化に注力している。

手書き入力は100万通り以上の筆順に対応したというソニーのパームトップ(2月発売、16万8000円)を除くと、「カタカナによるメモ書き程度の機能」(京セラ)だ。しかし、ここ数年、海外で手書き入力の小型コンピューターの製品化が相次ぎ、今回の製品でアップルが成功すれは、“手書きブーム”の再燃も予想される。《読売新聞》



9月2日のできごと