平成930日目

平成3年7月26日(金)

1991/07/26

【海部俊樹首相】“損失補てん”自主公表迫る

海部首相は26日、東京都内で講演し、証券会社の損失補てん問題について「(補てん先リストは)企業が自発的に公表すべきである。国民からあれだけ公表を求める声が強く出ている時は、素直にこたえてもらわなければならない」と述べるとともに、「どうしても(自発的公表が)できない時は国会が処置しなければならない問題になる」と指摘、国会が国政調査権を発動する形で政府や関係業界に公表を迫ることもやむを得ないとの認識を初めて明らかにした。

首相は、政府が自ら補てんリストを公表することについては、国家公務員法の「守秘義務」の立場から消極的だが、国民の要望の強いリスト公表が実現しないと、首相が最重要課題としている臨時国会での政治改革関連法案の審議にも影響が出かねないため、国政調査権発動による公表に言及したものとみられる。

また、首相は「内外投資家の疑惑を一掃しなければならない」と強調。損失補てんについては「(大蔵省が)禁止の通達を出したが結果が出ていないし、通達で済む問題でもないとし、同日の閣議後、橋本龍太郎蔵相に証券取引法改正を指示したことも明らかにした。

さらに、再発防止策の一環として、臨時行政改革推進審議会の鈴木永二会長に検討を依頼した米国の証券一取引委員会(SEC)型の第三者検査機関の設置問題に触れ、「日米の相違を理由にして、米国の制度は日本に当てはまらないと考えるべきではない。どうしたら第三者の目で公正が確保できるか、一般国民の常識を反映させる必要がある」と必要性を強調した。

一方、臨時国会の運営に関連して、首相は講演後の質疑で「証券問題は政治改革とは別の土俵を作って、同時行で審議を進めて欲しい」とし、証券問題の先行審議を求める野党側の要求には応じない考えを表明。10月末で任期切れとなる自民党総裁選への対応については「その先のことは全く考えていない」と述べ、当面は任期いっぱい、内外の政策課題に全力投球する意向を明らかにした。《読売新聞》

【世界柔道・男子86キロ級】岡田弘隆選手、金メダル獲得

柔道の世界選手権第2日は26日、バルセロナのパラウプラウグラナ・ホールで男女各2階級が行われ、男子86キロ級の岡田弘隆(マルナカ)が一本勝ちで優勝し、日本に今大会初の金メダルをもたらした。《共同通信》

【大阪】最低気温「30.2度」

大阪地方で26日朝、最低気温が30.2度と、昭和43年の観測開始以来の最高を記録した。これまでの記録は28.6度で、前日の25日朝など過去3回あるが、30度を超したのは初めて。《共同通信》

【ソ連共産党】中央委、新党綱領案を承認

ソ連共産党中央委員会総会は26日、大幅な党近代化方針を盛り込んだゴルバチョフ党書記長(大統領)提案による新党綱領案を「圧倒的多数」で基本承認した。総会はまた、書記長提案に基づき、今年11月ないし12月に同綱領案を採択するための第29回臨時党大会を開くことを決定した。

新党綱領案の承認により、共産党は従来の「前衛党」から西側型の「議会政党」に脱皮、ゴルバチョフ大統領はこの党改革をテコに来年に予定される連邦大統領直接選挙への体制固めに入ることになった。

新綱領案は従来党の基本理念とされたマルクス・レーニン主義を「党の理論的基礎の一つ」に限定するとともに、「階級政党」時代の名残である「民主集中制の原則」を削除、「議会制民主主義の下で法に基づいて活動する」大衆政党と規定した。また、土地私有などで限定をつけながらも、市場原理の導入によって「効率のある混合経済」を目指すとして、改革の推進を確認した。

一方総会は、先にエリッィン・ロシア大統領が発令した国家機関、国営企業などでの、政党組織の活動禁止に関する大統領令を非難する声明を採択し、閉幕した。《読売新聞》



7月26日のできごと