平成855日目
1991/05/12
この日のできごと(何の日)
【勝新太郎さん】ハワイから帰国
俳優の勝新太郎「勝プロモーション」元社長が昨年1月、ハワイ・ホノルル税関にコカインなどの所持容疑で逮捕された事件で、国内捜査を進めていた警視庁保安二課は12日午後、ハワイから帰国した勝元社長に、羽田空港から任意同行を求め、大麻取締法、麻薬取締法違反(密輸出)容疑で取り調べた。しかし、勝元社長の供述が二転三転していることなどから、同日午後9時半、いったん帰宅させ、きょう13日も、再び調べる。
勝元社長は、昨年1月17日未明(日本時間)、羽田発の中華航空機でホノルル空港に到着した際、コカイン1.75グラムと乾燥大麻9.75グラムを、下着に隠しているのを、税関で発見され、逮捕された。コカインなどの入手先については、記者会見では「機内でもらった」と主張する一方で、現地税関当局の取り調べには「六本木の事務所近くで友人から受け取った」と供述していた。
警視庁では、同乗した中華航空機の乗客から事情を聞いた結果、勝元社長が機内でコカインなどを入手した事実がないことから、国内から持ち出したとの疑いを強め、今月五日には、捜査員を現地に派遣するなど、裏付け捜査を進めていた。
また、12日午前9時過ぎから、東京都渋谷区代々木の自宅、港区六本木の勝プロモーション事務所の2か所を家宅捜索した。
勝元社長は、現地で罰金刑となった後、米移民帰化局から強制退去処分を受けたが、これを不服として上訴し、ハワイに滞在し続けていた。しかし、俳優で兄の若山富三郎氏の病状が悪化したことなどを理由に、12日午後0時52分、羽田空港着の中華航空機で、1年4か月ぶりに帰国した。
警視庁では、同空港で簡単な取り調べをした後、蒲田署に任意同行を求めて、同2時から本格的な取り調べに入った。
同課では、すでに、勝元社長に対する逮捕状を用意しており、「勝元社長がコカインなどを日本から持ち出した疑いはある」としている。しかし、いったん帰宅させたことについて、これまでに収集した証拠と取り調べの状況に、整合性を欠く部分があるためとしており、補充捜査をしたうえで、さらに追及することにしている。《読売新聞》
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【大相撲夏場所】初日
大相撲夏場所初日(12日・両国国技館)18歳の若武者貴花田が初挑戦の千代の富士を堂々と寄り切った。世代交代ともいえる大一番だったが、貴花田は強烈な左おっつけで千代の富士に右前まわしを与えず、逆に右前まわしを取り、頭をつける態勢から千代の富士の引き技につけいって西土俵に寄り切った。貴花田は18歳9カ月で、金星獲得の史上最年少記録をつくった。《共同通信》
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「大変にうれしいです」―大相撲夏場所初日の12日、貴花田が千代の富士を破り、18歳9か月の史上最年少で金星を手にした。「大横綱」と前頭筆頭まで破竹の勢いで進撃してきた若武者の注目の初顔合わせ。18秒間の熱戦は角界の“主役”交代劇を印象付け、国技館は大きなどよめきに包まれた。
決まり手は寄り切り。行司の軍配が上がる前に、満員の大観衆は、両手を高くあげて拍手、若きヒーロ一に喝さいを送った。支度部屋に引き揚げた貴花田。良い相撲だったと声をかけられても「そんな余裕はなかった。思い切ってぶつかっていくことだけを考えた」。そして観衆の大声援を「あまり耳に入れない様にした」。
一方の千代の富士は、笑顔も見せ、サバサバした表情。「良い相撲を取られたから仕方がない。若いのに精神力があるね。三重丸、いや五重丸だよ」と貴花田の健闘をたたえた。《読売新聞》
【F1・モナコGP】決勝
自動車のフォーミュラワン(F1)シリーズ第四戦、モナコ・グランプリ(GP)は12日、モンテカルロの市街地特設コース(1周3.328キロ)で78周の決勝レースが行われ、マクラーレン・ホンダのアイルトン・セナ(ブラジル)が1時間53分2秒334(平均時速137.785キロ)で優勝し、1950年からのF1史上初の開幕4連勝を達成した。セナは通算30勝目。
2位はウィリアムズ・ルノーのナイジェル・マンセル(英)。ティレル・ホンダの中島悟、ラルース・フォードの鈴木亜久里は中盤までにともにリタイアした。《読売新聞》