平成854日目

平成3年5月11日(土)

1991/05/11

【警視庁】勝新太郎氏の逮捕状用意

ホノルル税関に昨年1月コカインなどの所持容疑などで逮捕され、国外強制退去処分を受けていた俳優の勝新太郎「勝プロモーション」元社長(59)について、警視庁保安二課は11日、麻薬取締法違反容疑などで逮捕状を用意した。12日に勝元社長が帰国し次第、取り調べを始め、容疑が固まり次第逮捕する方針。また同日に都内の関係個所を家宅捜案する。

勝元社長は昨年1月、中華航空でハワイに入国した際に、ホノルル税関職員にコカイン1.75グラムと大麻9.57グラムを下着の中に隠していたところを逮捕され、ホノルル連邦地裁で罰金1000ドルの判決を受けた。

勝元社長は昨年3月、現地での記者会見で、「麻薬は機内で見知らぬ男性乗客から袋をもらった」と説明しているが、これまで同課が同じ中華航空に乗り合わせた乗客らから事情聴取を進めた結果、機内での譲渡の目撃証言はなかった。また今月5日からホノルルに派遣されていた捜査員が、米側捜査官らと情報を交換し、入手した資料の再確認でも、コカインなどを日本から持ち出した疑いが強まったとして、逮捕状用意に踏み切った。《読売新聞》

【島田正吾さん】早大で熱演

新国劇を支えた俳優の島田正吾さん(85)が11日、東京・新宿区の早大大隈講堂でひとり芝居「白野弁十郎」を演じ、1500人が熱演に大きな拍手を送った。島田さんが同講堂の舞台に立つのは、新国劇の創立者・沢田正二郎が急死し、存亡の危機にあった昭和4年以来のこと。この日の第54回「逍遙祭」に合わなかで発送せて、「新国劇再興への感謝をしたい」という島田さんの夢が実現した。

公演後に、「早稲田志望だったが、演劇の道へ入った。85歳になって早稲田を卒業したような気持ち」と感想を述べた島田さんが、最後に「都の西北」を歌いだすと、学生たちも立ち上がり、大合唱となった。《読売新聞》

【海部俊樹首相】母校で観劇

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

海部首相は11日、母校の早大の大隈講堂で、幸世夫人、自民党の小渕幹事長らとともに、新国劇の島田正吾さんのひとり芝居「白野弁十郎」を観劇、国会閉幕後初の休日を楽しんだ。このあと自民党四役夫妻と銀座のホテルで会食。

久しぶりの母校での観劇では、幕あいに記者団に感想を聞かれ「85歳の大先輩が精魂こめて一生懸命にやっているんだから、それは素晴らしいよ」と感激した様子。終演後、島田さんが歌い出した「都の西北」を観客が大合唱すると首相も手拍子を打つ一幕も。

この日の観劇と会食は早大の後輩の小渕幹事長が国会慰労のため招待した形だが、週明けからは、首相が「任期内に使命を果たしたい」と述べた政治改革、国連平和維持活動の新組織作りなど重要課題が山積しているだけに、首相にとっては招かれた立場とはいえ、早くも党側への協力お願いの意味も込められているようだ。《読売新聞》

【海部俊樹首相】「政治改革法案」自民党執行部と食い違い

海部首相は11日夜、小渕幹事長ら自民党四役と都内のホテルで夕食をともにしながら約2時間懇談した。席上、首相は「遅くとも6月初めには政治改革法案の骨子を決めておかなければならない」と政治改革法案の早期取りまとめへの4役の協力を要請したが、加藤政調会長が「政治改革本部の日程を執行部は了承していない」と今月末に骨子を取りまとめるとした政治改革本部の日程に強く反発するなど、首相と執行部側の姿勢の食い違いが改めて鮮明になった。《共同通信》

【北陸新幹線】富山県、ルート変更申請へ

運輸省、JR西日本が北陸新幹線(金沢ー高岡間)着工の条件として示していた並行在来線の経営分離問題を協議していた富山県の「北陸新幹線整備問題検討会」(会長原谷敬吾・北陸経済連会長)は11日、あくまでも在来線のJRによる継続経営を求める方針をまとめ、国の新幹線ルート案の変更を求めていくことを決めた。

並行在来線問題では、石川県が「新幹線優先」、富山県が「在来線優先」と両県で基本姿勢にずれがあり、同検討会は同日、富山県内分は在来線を活用する「調整ルート」案をまとめた。国の基本ルートは在来線と全く別ルートとなっているが、調整ルートでは、富山側の高岡—石動間は在来線をそのまま利用、残る石川側は新幹線規格の路盤を新しくつくるという妥協案。

富山県では、今後、この調整ルートの実現を運輸省、JR西日本などに、働きかけていくことにしている。《読売新聞》

【韓国】反政府集会に3万人

明知大生、姜慶大君死亡事件と韓進重工業の労組委員長の自殺事件を糾弾する反政府集会が11日も全国主要都市で行われ、約3万人が参加した。

反政府勢力は14日に姜慶大君の葬儀をソウル市で挙行し、さらに18日には光州市でも大規模な反政府集会を計画しており、今週が大きな山場となりそうだ。

ソウルでは11日、全労協など六労組が弘益大で糾弾集会を開く予定だったが、機動隊に封鎖されたため建国大に場所を移し、約2000人が参加して強行した。その後、市中心部では、学生・労働者数百人が散発的なデモを行った。

このほか、大邱、大田などでも、学生死亡事件に抗議する集会が開かれ、盧泰愚大統領の退陣などを叫んだ。

一方、野党・新民党は11日、盧在鳳内閣の総辞職か改造を求めて19日と25日に大規模な抗議集会を開くことを決め、院外での反政府闘争に転じる構えを見せている。

盧泰愚政権は今のところ内閣総辞職要求に応じる姿勢は見せず、国家保安法改正にともない、林秀卿さんら秘密訪朝者を含めた一部政治犯の釈放措置で事態収拾を図っていく姿勢だが、事態がさらに拡大すれば、盧首相の辞任を含むなんらかの収拾策を打ち出す可能性も出てきた。《読売新聞》



5月11日のできごと