平成812日目

平成3年3月30日(土)

1991/03/30

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】「領土」含め話し合う用意

ベススメルトヌイフ・ソ連外相は30日夕、首相官邸に海部首相を表敬訪問し、ゴルバチョフ大統領からの親書を手渡すとともに、北方領土問題を中心に約1時間意見交換した。親書の中でゴルバチョフ大統領は「日本を訪問してあらゆる問題について率直に話し合いたい」と述べ、来日時に海部首相と領土問題についても話し合う意向を示した。 会談で首相は、4月16日からの大統領来日で日ソ関係の抜本的改善を図るため、領土問題での大統領の政治決断を求めた。べススメルトヌイフ外相は「日本との平和条約締結が最重要の課題の一つと考えており、領土問題画定の問題も解決すべきだ」と述べ、領土問題打開の必要性を強調した。 ただ、外相はソ連国内世論が北方領土返還に強く反対していることを指摘、「決断は現実を踏まえたものでなければならない。ソ連の多様な現実を踏まえる必要がある」とし、日ソ双方の歩み寄りを改めて強調した。 首相は、大統領来日について「歴史的意義を持っている。日ソ関係の飛躍的発展、質的改善の突破口にしたい」との期待を表明。べススメルトヌイフ外相も「単に史上初のソ連最高首脳訪日ということだけでなく、まさに両首脳がソ日関係を質的に新しい水準に引き上げることを決定し、その水準を内容豊かなものにしようとしている」と述べ、大統領来日の歴史的意義を強調した。

海部首相は30日、べススメルトヌイフ・ソ連外相との会談後、北方領土問題について「ゴルバチョフ大統領が来られた時にすべてがかかっているのではないか。期待している」と述べ、4月の大統領来日の際に解決へ向け大きく前進することへの期待感を表明した。《共同通信》

【中山太郎外相】ソ連・ベススメルトヌイフ外相と会談

中山外相とべススメルトヌイフ・ソ連外相による第12回日ソ外相定期協議の第2回会談が30日午前、東京・麻布台の外務省飯倉公館で行われ、ゴルバチョフ大統領来日準備の詰めをした後、焦点の北方領土問題について話し合った。会談の冒頭で中山外相は、大統領来日について「日ソ関係の飛躍的発展のための新しい展望を開きたい」と期待を表明した。べススメルトヌイフ外相も「大統領来日は日ソ関係に新しいページを開くもの」と応じ、大統領来日で日ソ関係は歴史的転機を迎えているとの認識で一致した。

両外相は、大統領来日時に署名される両国関係の協力拡大のための協定、文書の準備作業を点検、ペレストロイカ(改革)に対する日本の技術的支援など12文書を最終的に確認、日ソ間の航空路拡大など2文書についてもさらに詰めることで合意した。

両外相は、大統領来日時の日程についても点検、海部首相との3回の首脳会談を行うことなどを確認した。この後、討議は北方領土問題に移り、中山外相はゴルバチョフ大統領が小沢自民党幹事長との会談で、領土問題決着に強い決意を示したことを踏まえ、北方四島の日本主権を認知するよう改めて迫った。《共同通信》

【花博ウオーターライド事故】総館長を略式起訴

大阪・鶴見緑地で開かれた「国際花と緑の博覧会」で開幕直後の昨年4月2日、高架式水上交通機関「ウオーターライド」が転落、乗客ら20人余りが重軽傷を負った事故で、大阪地裁は30日、業務上過失傷害容疑で書類送検されていた関係者6人のうち、出展企業の大手スーパー「ジャスコ」(本社東京)参与のA・元ウオーターライド総館長(57)を同罪で略式起訴した。

また、同社参事のB元同運行部長(44)を起訴猶予処分にし、大手広告代理店「博報堂」(本社東京)など他の4企業の関係者はいずれも嫌疑不十分で不起訴とした。《共同通信》

【第63回選抜高校野球大会第4日】初陣2校、2回戦進出

第63回選抜高校野球大会第4日は30日、甲子園球場で1回戦4試合を行う予定だったが、第1試合開始直後から降り始めた雨が午後になって強くなり、第3試合の三田学園(兵庫)ー広陵(広島)が九回を終了して3ー3のまま引き分け再試合となり、第4試合の小松島西(徳島)ー学法石川(福島)とともに31日の第5日に繰り入れられた。この日は市川(山梨)春日部共栄(埼玉)の甲子園初出場校が2回戦出を決めた。

春夏を通じ甲子園初出場同士が対決した第1試合は、市川が効率のいい得点と樋渡の好投で浪速(大阪)に3ー1で勝った。第2試合は同じく初出場の春日部共栄(埼玉)が長沼の大会史上7人目となる2打席連続本塁打など全員安打の猛攻で、尽誠学園(香川)を0―3で下した。出場3度目の尽誠学園はいずれも初戦敗退。

第3試合は、三田学園が3ー1とリードした八回、広陵は下松の同点2ランホーマーで追い付き、九回を終了してプレー続行が不能となったため、大会規定により引き分け再試合となった。

降雨による引き分け再試合は1989年の1回戦、近大付(大阪)ー宇都宮工(栃木)が延長十一回を10−10で終了した試合以来。《共同通信》

【イラク・ハマディ首相】国民に再建協力訴え

イラクのハマディ首相は30日夜(日本時間31日未明)、国営ラジオとテレビを通じて就任後初めて全国民向けに施政方針演説を行い、国内の治安かく乱勢力は息一の根を止められつつある、と国内安定化に自信を示す一方で、国民に団結と戦後再建への協力を訴えた。

外交面では中東地域における全般的な安全保障と安定のために寄与し、汎アラブ主義の目標を擁護する、と述べた。

首相の演説は、湾岸戦争停戦後に国内各地で起きた反乱の制圧が峠を越えたと判断する一方、この日カイロで開かれたアラブ連盟定例理事会でフセイン政権の正統性が事実上、認知されたことで内外の不安定要因を克服し、戦後復興スタートを宣言したとみられる。

ハマディ首相は演説の中でイラクに対する「侵略」によって国内に多大の損害が生じ、外国の手先が国家反逆行為によって背後からイラクを刺した、と反政府ゲリラを激しく非難。にもかかわらず、イラクは団結と安定を維持し、経済を繁栄させながら、法の支配と民主主義を開花させて現在の困難を克服していく、と訴えた。《共同通信》



3月30日のできごと