平成789日目
1991/03/07
この日のできごと(何の日)
【社会党】結党45周年祝賀会
社会党の結党45周年祝賀会が7日夜、都内のホテルで開かれ、最近では珍しく石田公明党、大内民社党委員長も顔をそろえた。
石田氏は社会党を「自民党に相対じする一大政党として、大きな重みを持っている」と持ち上げたものの「政治は現実的対応が大変大事だ。その意味で社会党の大胆な妥協があってしかるべきだ。そうなれば日本の政治が変わるのではないか」と、注文をつけた。
続いて大内氏も「社会党の理想は高いが政治は現実的な対応が求められる。現実的な政策協議の場を提供してもらえれば、心を開いて協議に加わる」と、社会党に対して現実的な政策への転換を求めた。
山岸連合会長は「土井委員長から、問題発言をしないよう注意をされた。一切、しない」と前置きしながらも、社会、公明、民社、社民連の四野党の関係について「仲が悪く、非常に困る」と一言。皮肉交じりの厳しい注文が相次ぐ中で、江田社民連代表だけは「もう一度大きく結集し直し、新しい世の中をつくる日が来ている。社会党の後から付いて行く」と、なお期待をつなぐ姿勢を示した。
土井委員長は冒頭のあいさつで「先輩、みなさんが共にここまで社会党を持ってきてくれた。その成長をとどめるようなことをしてはいけないと、私は日夜、プレッシャーと責任で身が縮む思いだ」と述べ、来賓のあいさつに神妙に耳を傾けていた。《共同通信》
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【東京都知事選】アントニオ猪木氏が政策発表
東京都知事選への出馬を表明しているスポーツ平和党の猪木寛至(アントニオ猪木)参院議員(48)は7日記者会見し、建築規制の見直しや、JR山手線の空中権の利用によって大幅に住宅を増やす「東京ピラミッド都市計画」など11項目の政策を発表した。
住宅や交通、環境など地味な政策が中心だが、同議員は「私の政策はすぐにでも実行可能なものばかり。プロレスラーに行政ができるか、とは言わせない」と胸を張った。《共同通信》
【政界メモ】
○…自民党竹下派会長の金丸元副総理は7日の同派総会であいさつ、東京都知事選に触れて「実はきのう、ある小さな居酒屋に入ったら従業員が磯村(候補支持の運動)をやると言っていた。そこまで手が届いてきたのかと、心強かった。わが派の議員、秘書は現在、50万人、60万人という支持者の名簿を集めている」とハッパをのかけた。
最後は「わが派は竹下(元)総理を先頭にして一丸となしって取り組もう」と声を張り上げ、磯村氏支援に必ずしも積極的でないといわれる同氏への見方を打ち足消すのに躍起。
◯…海部首相はこの日、多国籍軍支援の90億ドルを盛り込んだ補正予算が6日に成立したためか「きのうはゆっくり眠りました」。すかさず記者団がこれからの政局への策を練ったのでは、と水を向けても「まず本予算を通すことが緊要です」と軽くかわした。
永田町でささやかれている5月政変説を意識して記者団が「ゴールデンウイークはどうするのか」といじわる質問をぶつけると一瞬「えっ」と驚きの表情を見せたが、すぐ気を取り直し「本予算のことで頭がいっぱいで、まだ何も決めてません、本当に」。質問攻めにむっとすることの多い最近の首相だが、当分はその心配もない?《共同通信》
【自民党・渡辺美智雄元政調会長】中国・呉学謙副首相と会談
中国を訪問している自民党の渡辺元政調会長は7日夜、北京市内の釣魚台迎賓館で呉学謙副首相と夕食をはさみながら会談した。この中で呉副首相は、湾岸戦争に伴う日本の貢献策について財政的援助には「反対しない」と理解を示したものの、国連の要請に基づく平和維持活動(PKO)への自衛隊派遣問題については「人的貢献が自衛隊(を意味するの)ならば敏感な問題なので慎重な態度をとった方がいい」と述べ、改めて日本の自制を促した。
さらに「日本が軍国主義復活を望んでいないのは知っているが、中国を含め(アジア諸国は)恐れを抱いている」「歴史に残されたことの解決は時間がかかる」などの厳しい認識を示し、強くけん制した。
呉副首相はさらに「ドイツ統一に反対しないが、将来、ヒトラーが復活するか否かの心配は持っている」とドイツの軍国主義復活にまで懸念を広げた。
これに対し渡辺氏は「(アジアには)日本の軍国主義復活に懸念を持っている人もいるが、国民世論や憲法もあり、全く関係ないことだ」と強調。人的貢献に関しては「国連が(日本に)協力を求めてきた時は(中国も)理解してもらえるとありがたい」と求めたが、中国側の態度は硬かった。
湾岸戦争後の中東の新たな枠組みに関連して呉副首相は、アラブ諸国自身で解決することが大切との考えを強調した。また中国・ベトナム関係について呉副首相は「改善はされているが、顕著な関係回復はしていない」との認識を示し、「障害はカンボジア問題だ。ベトナムは今も一派だけを支持している」と指摘、和平の見通しはベトナムの出方次第との見解を示した。
一方、日朝問題では呉副首相は「辛抱強く話し合ってもらうことは大切だ」と述べた。《共同通信》
【横綱千代の富士関】春場所を休場
大相撲春場所初日を三日後に控えた7日、西張出横綱千代の富士(35)=九重部屋、北海道出身=が休場を発表した。
大阪入り後も本格的なけいこは全くできず、初場所に続く休場はほぼ確実と思われていたが、ここまで発表を控えていたのは「相撲人気に水を差すのでは」との“気がね”からだったようだ。千代の富士はこの日もけいこ場に下りたが、シコを踏んだ後は腕立て伏せ、すり足などで体をほぐしただけで、けいこはしなかった。
横綱北勝海らのけいこが一段落したところで報道陣に囲まれ「半端な気持ちで出場してもいい結果は出ない。万全の状態で相撲を取りたい」と、春場所の出場見送りを明らかにした。
優勝31回で、大鵬の持つ最多優勝記録に「あと1」と迫っている。タイ記録達成も5月の夏場所以降に持ち越されたが、6月には36歳となる年齢からくる体力の衰えも気にかかる。「引退」を心配する報道陣の質問を遮るように「次に出る時は進退をかけるつもりで、燃えるような気持ちでやらないと駄目だ」。自らに言い聞かせるような口調で話した。《共同通信》
【米・ブッシュ大統領】訪日が延期に
米政府当局者は7日、ことし春に予定されていたブッシュ大統領の日本公式訪問日程について「今年後半を考えている」と述べ、当初の予定より大幅にずれ込むことを明らかにした。
当局者は「正式に決めっていない」としながらも(1)7月は先進国首脳会議(ロンドン・サミット)に出席する(2)夏は休暇をとると指摘、訪日は事実上、9月以降に延期されるとの見通しを示した。《共同通信》