平成790日目

1991/03/08

この日のできごと(何の日)

【中日・落合博満内野手】契約更改

調停に持ち込まれていた中日・落合博満選手(37)の今季の年俸が8日、前年より4000万円増の2億2000万円に決まった。調停委員会委員長の吉国コミッショナーは同日午後、東京・銀座の日本野球機構会議室で記者会見し、中日球団が提示した2億2000万円を妥当とする調停を発表した。同選手はこれを直ちに受け入れ、ナゴヤ球場内で球団との統一契約書にサインした。

吉国コミッショナーはタイトル料の意味を込めた2億2000万円に調停した理由を「落合選手の要求した2億7000万円は夢の金額を超えている。球団提示を妥当な金額と認定した」と語った。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【千葉市】155×50の26歳女性が肥満を苦に自宅を放火

肥満を苦に自宅に灯油をまいて自殺を図ろうとしたとして、千葉市のパート従業員A子容疑者(26)が8日、現住建造物放火の疑いで送検された。取り調べに当たった千葉東署の捜査員は「どちらかというとすらっとした体形で美人タイプなのに」と動機に首をひねるが、若い女性のスリム願望から体重が“美の偏差値”になっていると指摘する声もある。

調べによると、A子容疑者は6日午前10時ごろ、千葉市内の自宅居間に灯油をまき、マッチで火をつけ自殺を図り、木造2階建ての自宅を全焼、隣の家を半焼させた疑い。A子容疑者は燃え上がった火を見て怖くなり、逃げ出し無事だった。

逮捕されたA子容疑者は「太っているのが嫌で、死にたくなった」と動機を供述している。この日はパートを休み一人で家におり、発作的に火をつけたという。

A子容疑者は身長約155センチ、体重約50キロ。厚生省の「肥満とやせの判定表」でも標準体重の範囲内だ。両親も「A子は以前にヨガをやっていたが、特に体重を気にしている様子はなかった」と困惑している。

「“1センチでも細く”というのが若い女性の心理。雑誌などが痩身願望をあおり、A子容疑者もそのブームの一人では……」と捜査員。《共同通信》

【米・ベーカー国務長官】サウジ入り

湾岸戦争後をめぐる外交が活発化する中で、ベーカー米国務長官は8日午前8時半すぎ、中東歴訪の最初の訪問国であるサウジアラビアのリヤドに到着した。ベーカー長官は同夜、ファハド国王と会談するほか、翌9日には解放されたクウェートを訪問し、クウェート首脳と会談することも検討されている。

アラブ首脳との会談では湾岸戦争後の中東の新しい安全保障体制の確立、クウェートの戦後復興問題が焦点となろう。《共同通信》

中東歴訪中のベーカー米国務長官は8日夜(日本時間9日未明)、サウジアラビアのファハド国王とリヤドで会談、湾岸地域の安全保障体制の確立やパレスチナ問題の包括的な解決策など、湾岸戦争後の中東の新秩序の在り方をめぐって協議した。

国務省当局者によると長官は、ブッシュ大統領が6日に米議会で示した湾岸安保体制やアラブ、イスラエル間の和平など、中東問題の包括的解決のための四項目の指針を説明。国王も基本的に合意するとともに、和平のための積極的取り組みを約束した。

長官はまた、中東の安全保障の確保に当たって、政治、経済、宗教面でアラブ世界の指導的立場にあるサウジアラビアの一層の積極的な役割を果たすよう要請した。

特に、ブッシュ米大統領が湾岸戦争終結で最大の機会が訪れたと解決に意欲を燃やすパレスチナ問題でも、アラブ内で比較的穏健な立場をとるサウジが、イスラエルとの“橋渡し役”を果たすよう期待を表明。これに対し国王は積極的に対応することを約束した。

会談では国王が、サウジなど多国籍軍参加のアラブ8カ国が合意した「アラブ平和維持軍」を湾岸地域に駐留させる決定を長官に伝え、長官もこれに同意した。長官は共同演習の実施、海軍力の維持など米国の一定の関与の希望を表明したとみられる。

双方はイラク南部で起きているフセイン政権の打倒を目指す暴動についても意見を交換した。

長官はこれに先立ち、サウド外相と夕食を共にしながら会談。また、多国籍軍を率いたシュワルツコフ米中東軍司令官を招き、慰労した。《共同通信》

【政府】入管特例法案を閣議決定

政府は8日午前の閣議で、在日韓国、朝鮮人、台湾籍の人の出入国管理に関する特例法案を決めた。今国会に提出する。これは、1月の海部首相の訪韓で在日韓国人の法的地位改善の問題が全面決着したことに伴い、国外退去処分になる条件を極めて限定するなど在日韓国人らがより安定的に日本に永住できるよう入管難民法に他の外国人より有利な特例を設けた。対象者は約61万人。

在日韓国人らが戦前、日本に強制連行されたなどの歴史から法的地位改善が大きな課題となってきたが、もう一つの焦点である指紋押なつ廃止が来年中にも外国人登録法改正で実現する。その一足先に、永住の保証を強化することで在日韓国、朝鮮人、台湾籍の人の問題は新時代を迎える。

入管特例法案はまず、これまで永住の資格が複雑に分かれていたのを「特別永住」として一本化。在日韓国人一、二世は従来の各種資格が自動的にこれに切り替わり、三世は申請すれば認められる。

国外退去になる理由は、内乱、外患または国交に関する罪で禁固以上の刑を受けた場合などに限定。「これらの罪は現実には予想しにくい」(法務省)うえ、従来規定されていた「七年以上の懲役または禁固」の場合は「国の重大な利益が害されたと法相が認定したもの」との限定条件が付き、ほぼ国外退去処分はなくなると言える。

また再入国が許可される出国の期間を、従来の最大限2年から5年に延長、法務省では「日本人が海外旅行をする感覚で出国できるようにした」という。《共同通信》

【海部俊樹首相】北方領土「希望捨てない」

海部首相は8日、内閣記者会と懇談し、4月中旬予定のゴルバチョフ・ソ連大統領初来日の際に北方領土問題でソ連側が何らかの決断を示すことは難しくなりつつあるとの認識を示唆しながらも「こちらの期待、希望は捨てていない」と、大統領の勇断を改めて促した。

バルト3国問題など大統領を取り巻く国内政治環境から北方領土問題の前進は望み薄との観測が次第に高まっているが、首相も「共和国問題、食糧問題、軍の力などいろいろ言われている」と指摘、ソ連の政治環境が大統領の自由な決断を容認しない方向に進んでいることに懸念を示した。《共同通信》

【海部俊樹首相】新都庁落成式は欠席

海部首相は8日昼、9日に行われる東京都の新庁舎落成式について「出席するように言われていたが、前から天皇陛下と会うことになっており、皇居へ行く」と述べ、政府側代表として落成式に出席するのを見送る意向を表明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。

都側の招待に対し、首相周辺ではこれまで「行く予定」としてきたが、新庁舎が「豪華庁舎」「タックスタワー」(税金の塔)と厳しい批判を受けていることや、磯村尚徳元NHK特別主幹を公明、民社両党とともに担ぐ首相が出席すると、対抗馬の鈴木知事と顔を合わさざるを得ないことなどから、最終的に「欠席」を決断したとみられる。落成式には、首相の代理として石原官房副長官が出席する。《共同通信》

【政界メモ】新都庁舎をやんわり皮肉

○…海部首相は8日、翌日に迫った新東京都庁舎の落成式に出席するかどうかを記者団に質問され「あれは、その、ボクは用事があって…。皇居へ行きますので」と結局、招待を断り、欠席することを明らかにした。

保守分裂となる都知事選への跳ね返りを考慮しての判断とみられるが、記者団が選挙の争点ともなっている豪華庁舎について感想を求めても、首相は「ボクは見てないし、批判はちょっとなあ」と慎重な言い回し。それでも、築半世紀余り、老朽化が激しい首相官邸の執務室に入る際には記者団を振り返って手を大きく広げながら「これと比べてくれよ」と、やんわり皮肉。

○…自民党の小沢幹事長はこの日の記者会見で、統一地方選の直前に急きょ中東歴訪を決断したことについて、記者団から「影響は出ないか」と突っ込まれ「まあ、基本的には地方選挙ですし…」。しかし、これではちょっと説明不足と思ったのか、「地方選というのは各地域で(候補者を)選ぶということで、全部が全部、党本部で直接指揮することではありませんから」。

東京都知事選では、小沢氏が鈴木知事を強引に引きずり降ろす工作をしたなどと中傷されているのを意識したらしく、地方の自主性尊重の姿勢をことさら強調していた。《共同通信》

【自民党・渡辺美智雄元政調会長】中国・李鵬首相と会談

中国を訪問している自民党の渡辺元政調会長は8日夕(日本時間同)、北京市内の中南海で李鵬首相と約1時間20分会談した。冒頭、渡辺氏は海部首相から李首相にあてた①適当な時期に中山外相を派遣する②私自身、早い機会に訪中したい―との内容の親書を手渡すとともに「海部首相は国会終了後、できるだけ早く訪中したいと言っている」と口頭で伝え、早ければ5月中にも訪中したい意向であることを示唆した。これに対し李首相は「海部首相の都合のいい時期の訪中を熱烈歓迎する」と表明した。

国連平和維持活動(PKO)への自衛隊の参加について李首相は「日本国内、アジア、特に中国において自衛隊が外国に行って行動するのは敏感な問題となる。最も慎重に扱った方がいい」と述べ、7日会談した呉学謙副首相に続き重ねて自衛隊海外派遣に強い懸念を示した。

首相の早期訪中が実現すれば、一昨年6月の天安門事件以降、西側先進諸国として初の首脳訪中となる。首相が訪中の意向を固めたのは、中国が西側との協調姿勢を保っていることを考慮、中国経済の改革・開放路線を一層推し進めるためにも、本格的な交流再開が不可欠と判断したためとみられ、中国と西側諸国の関係正常化にも刺激を与えそうだ。《共同通信》

【湾岸戦争】米兵帰還第一弾、各地に到着

ペルシャ湾岸に派遣された約54万人の米軍兵士のうち帰還第一陣として約4000人が8日、米国各地に到着し、星条旗を手にし黄色いリボンを着けた家族らの熱狂的な歓迎を受けた。

再会を喜び、しばし抱き合ったまま涙を浮かべるカップルの姿も多く見られた。兵士たちの帰還は一日約5000人のペースで続く。

ニューヨークのケネディ国際空港にはジョージア州サバンナへ向かう第24機械化歩兵師団所属の420人の兵士が乗り継ぎのため到着した。空港ターミナルではVサインをかざす兵士たちに若い女性たちが駆け寄ってキスの雨を降らせる。兵士の一人は「米国の土を踏みしめた瞬間、思わず気が違いそうになった」と喜びを語った。

メーン州バンゴール国際空港に到着した第82空てい師団に所属する兵士は、輸送機から降りる時「砂が一ない」と叫び「砂漠の戦闘」から帰還できた喜びをかみしめていた。別の兵士が出迎えのプラスバンドからサクソホンを借りて国歌を独奏すると、人々も声を合わせて歌の輪が広がった。《共同通信》



3月8日 その日のできごと(何の日)