平成751日目

1991/01/28

この日のできごと(何の日)

【海部俊樹首相】湾岸戦争「90億ドルは応分の負担」

国会は28日午後1時すぎ、衆院本会議で海部首相の施政方針演説など政府4演説に対する各党代表質問が始まり、湾岸戦争への追加支援策を最大の焦点とする論戦に入った。

この日の質問には社会党の土井委員長、自民党の加藤政調会長、公明党の石田委員長が立ち、政府が決定した湾岸支援策の是非や憲法の関連、財源措置などについて政府の姿勢をただした。

質問一番手の土井氏は、90億ドル(約1兆1800億円)に上る新たな資金協力について戦費負担だとして「憲法違反の財政支出」と批判、また自衛隊機の派遣に対しては「国の運命を決するような重大な政治決定が、憲法や自衛隊法を無視して内閣の一存で決められた。国会軽視」と政府の姿勢を厳しく追及した。石田民も追加資金協力の性格、積算根拠を明らかにするよう迫る。これに対して加藤氏は、追加支援策に賛成の立場から湾岸戦争に対処する首相の考えを明確に打ち出すように求める。このほか3氏は、ソ連情勢、消費税の是正、政治改革、土地対策などへの政府の対応についても取り上げる。

土井氏は湾岸戦争について「日本政府は多国籍軍の武力行使を支持すると表明した。そこには紛争の平和的解決を粘り強く求めていく姿勢は全く見られない」と指摘。90億ドルの支援について「あからさまな直接の戦争協力が憲法の禁じるものでないというのであれば、その訳を明快に国民に示す必要がある」と真正面から憲法論争を挑んだ。

自衛隊機派遣に対しては、「代替手段のないやむを得ない措置であったのか」「アジア諸国民は日本が海外派兵を実現するための前一例にしようとしていると心配している」とただした上で、先の国会での「自衛隊の海外派遣は明白に憲法に違反する」との論議の積み重ねとの矛盾を追及した。

さらに①政府の和平に向けての努力②戦後の復興などへの国際貢献③原油流出などによる環境破壊への対応など、政府の基本的な考えを明らかにするよう迫った。

石田氏は「自衛隊機の派遣は将来の拡大の余地を残すものであり断じて認められない」と撤回を要求するとともに、追加資金協力の財源については「増税の前に防衛費など政府自らが歳出削減に努力すべき」との見解を表明、石油税などを中心とする政府の増税案について再考を促す。加藤氏は「国際的役割を果たすためには現在の諸制度に不都合がないかどうか、問い直す時期に来ている」と強調、法制の根本的な見直しに関する首相の所信をただす。《共同通信》

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【湾岸戦争】イラク機の“逃亡”69機に

湾岸戦争は28日、イラク軍機のイラン領への逃亡が相次ぎ開戦以来のイランへの着陸機は69機に達した。軍事筋などの間では、多国籍軍の連日にわたる大規模空爆でイラク空軍を中心に士気が低下しつつあるとの見方も出始めている。

一方、クウェートからペルシャ湾に流出していた原油は、米軍が油圧調整装置を爆撃したため、米中東軍によると、流出は止まった模様である。

米中東軍司令部のスティーブンス陸軍准将が同日、リヤドでの記者会見で明らかにしたところによると、イラクからイランに飛来、着陸したイラク機の数は69機に達し、うち39機が戦闘機、爆撃機である。と発表した。イラク機のイランへの移動は増える一方だが、准将はその理由については依然分からないとしている。

准将は、移動したイラク機が多国軍の艦隊攻撃に使われるのではないかとの質問に「憶測はきりがない」としながら、あらゆる可能性に備える姿勢を示した。これまでの米軍発表によると、イラク軍機は空中戦で26機が撃墜され、地上で24機が破壊されており、800機前後の作戦機を保有しているといわれるイラク空軍は既に100機以上を失ったことになる。

イラク機の逃亡について、イラク空軍を中心に、えん戦気分が広がりつつあるとの見方がある一方、消息筋の間にはイラク側が今回の戦争では聖域となっている中立国のイランに逃亡し、航空機の温存を図っているとの見解もあり、見方は分かれている。《共同通信》

【イラク・フセイン大統領】「窮地には核、化学兵器」

イラクのフセイン大統領は28日夜放映された米CNNテレビとの独占インタビューで、多国籍軍との戦争では通常兵器だけで戦場の力の均衡を保てるが、敗色が濃くなれば、生物・化学兵器などの使用を余儀なくされる場合もあり得る、と警告した。フセイン大統領が17日の開戦以来、西側記者と会見したのはこれが初めて。CNNのピーター・アーネット記者がバグダッド郊外で同日約1時間半にわたり大統領と会見し、その内容の要旨を音声だけで放送した。

大統領は「戦争での勝利を確信しているが、いつまで続くかは分からない。神だけが知っている」と述べた。

大統領はイラク側だけでなく米国、サウジアラビアの側でも多くの血が流れるだろうと付け加えた。またイラク軍が化学、生物、核兵器の弾頭を搭載できるミサイルを保有していると語り、大打撃を受ければこれらの兵器の使用に追い込まれるかもしれないと警告した。

また大統領はイラクがペルシャ湾で原油を流出させていることについては、多国籍軍側によるクウェートの石油貯蔵施設などの攻撃への報復であると述べ正当化した。

さらにイラクが軍用機をイランに退避させていることに関しては事実を確認して、イランは同じイスラム教の隣国だからだとその理由を語ったが、今後航空機の返還を求めるかどうかについては明らかにしなかった。

フセイン大統領はイランとの関係については(8年間戦争を続けた)過去の事情があるものの、両国ともイラクと多国籍軍の対決を(イスラムの)信仰者と異教徒の間の戦いと見なしていると述べた。《共同通信》

【皇太子殿下】ノルウェーへ出発

皇太子さまは1月17日死去したノルウェー国王オラフ5世の国葬出席のため28日昼過ぎ、成田発の日航機でノルウェーに向かわれた。皇太子さまのノルウェー訪問は昭和60年、天皇、皇后両陛下(当時皇太子、同妃)が訪問された際、留学先の英国から合流して以来6年ぶり2度目。

国葬は30日に行われ、皇太子さまは北欧や欧州各国の王族らとともに参列。その後王位を継承したハラルド5世新国王主催のレセプションなどに出席、親交を深められる。《共同通信》

【東京都知事選挙】自民都連、鈴木氏擁立を正式決定

東京都知事選の候補者選びで、自民党都連(粕谷茂会長)は28日朝、党本部で選対幹部会を開き、鈴木知事擁立を全員一致で正式に決定した。29日に推薦申請書を党本部の小沢幹事長に提出する。

この日の会議は、鈴木氏擁立に難色を示している小沢幹事長が都連の最終態度を求めたのを受けて開かれ、起立採決で決定した。これで「鈴木四選問題」をめぐる都連と党本部の対立は最終局面を迎えたことになり、党側のギリギリの判断が注目される。

粕谷会長らは、鈴木氏擁立の理由について「(鈴木氏で)選挙には勝てる。12年間の実績と将来展望から適任」としており「都連の強い要請を党本部は当然認めてくれると思う。指否された場合の対応など全く協議しなかった」と語った。《共同通信》

【米・ブッシュ大統領】ソ連外相と会談

ブッシュ米大統領は28日、ホワイトハウスでベススメルトヌイフ・ソ連外相と約40分間会談した。会談後、ソ連外相と会談に同席したベーカー国務長官はそろって記者会見し、2月10日からモスクワで予定していた米ソ首脳会談について「ことし前半の(適切な)時期まで延期することで両首脳が合意した」との声明を発表した。

声明は延期の理由として①湾岸戦争でブッシュ大統領が米国を離れるのは不適当②米ソ戦略兵器削減交渉(START)の遅れ―を挙げた。

しかしバルト三国へのソ連軍の弾圧が、ブッシュ大統領に首脳会談開催を思いとどまらせた大きな要因になっているのは明らかであり、順調に進展してきた米ソ関係はソ連の内政不安で、停滞が余儀なくされるに至った。

ベーカー長官は会見で、バルト問題は大統領と外相会談で十分話し合われ、米国の重大な懸念を伝えたことを明らかにした。声明に触れなかったのは、バルト問題などで基盤が揺れているゴルバチョフ政権に、追い打ちとならぬよう配慮したためとみられる。長官は「独裁体制復帰はソ連指導部の意向ではないだろうし、そうならないことを望む」と付け加えた。

ソ連外相は、首脳会談延期は「双方の合意であり、失望していない」と語った。会談の新たな期日は「できるだけ早期に設定する」としている。しかし戦争終結およびバルト情勢が落ち着くまで、明確な見通しはつけにくいとみられる。《共同通信》



1月28日 その日のできごと(何の日)