平成750日目

平成3年1月27日(日)

1991/01/27

【湾岸戦争】原油汚染、さらに拡大

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イラクがクウェートのアフマディ港沖の原油積み出し施設などから流出させているとされる原油は27日未明現在で、南北に長さ50キロ以上、東西の幅が12キロ以上の海域に広がり、サウジアラビア東部沿岸のペルシャ湾をゆっくり南下している。流出量は少なくとも、600万から800万バレルという。

ブッシュ米大統領は26日、ペルシャ湾の環境汚染防止のため関係省庁の専門家で構成する調査団の派遣を命じたが、激しさを増す戦闘の下、本格的な汚染除去作業は難しく、ペルシャ湾は史上例を見ない大規模環境汚染に見舞われる恐れが一層強まっている。

米国防総省のウィリアムズ報道官は、流出原油の一部が炎上したことを確認した。

サウジの当局者によると、原油流出がサウジ国民の生活に最初に影響を及ぼすのは、クウェート国境から約200キロの湾岸沿いにあるジュベイルの海水淡水化施設への打撃。潮の流れからみて、3-5日後には油が到達するとみられる。

ジュベイルの海水淡水化施設は、約450キロ内陸に入った首都リヤドの水道水の四分の三を供給しており、これがストップすれば水不足を招き、社会不安につながることは必至とされている。《共同通信》

米軍、原油ターミナルを破壊

サウジアラビア駐留のシュワルツコフ米中東軍司令官は27日、リヤドで記者会見し、クウェートのアフマディ沖の原油積み出し施設シーアイランドからの原油流出を食い止めるため、26日午後10時半(日本時間27日午前4時半)、米軍のF111爆撃機が誘導スマート爆弾を投下、原油を送る油圧調整施設(マニフォルド)2つを破壊したと発表した。

米司令官はビデオを使って原油流出の模様を説明し、イラク軍が19日前後に原油の流出を開始したことを明らかにした。イラク軍は米軍機の攻撃によってイラクのタンカーから原油が流出したと反論していたが、シュワルツコフ司令官は米軍には一切責任がないと強調した。

米司令官によると、F111機はアフマディ港から海上の積み出し施設に向かって東方約8キロの地点にある油圧調整施設を爆撃した。また25日夜、原油積み出し施設付近の海域でイラク軍艦艇と米海軍が交戦した際、米軍が誤って積み出し施設に向け発砲したため、同施設の石油ターミナルが炎上したことを明らかにした。

司令官は今回の爆撃で原油流出が阻止できるかは不明としながらも、ターミナルの火災の勢いが弱まっている点を重視、ターミナルに送られる原油の流れが衰えつつある証拠との見方を示した。

クウェート人亡命機関「クウェート国際連帯」によると、ターミナルの火災は27日までに鎮火した。一方、流出原油は27日現在、長さ56キロ、幅16キロの帯となってペルシャ湾西岸に沿ってゆっくりと南下し、流出量は600万バレル以上に達している。

国際連帯によると、流出は港湾に停泊している破壊されたタンカー、およびターミナルに延びるパイプラインの一部の破損個所から発生している。

このためペルシャ湾の大規模な環境汚染の不安は消えておらず、サウジアラビア、アラブ首長国連邦など湾岸諸国では海水淡水化施設の海水取水口にオイルフェンスを張るなどの防衛策に乗り出している。

ペルシャ湾ではイラン・イラク戦争当時の1983年、イラク軍がイランのノールーズ海上油田を攻撃、流出した原油が約9カ月間、漂流したことがある。《共同通信》



【全豪テニス男子単】ボリス・ベッカー選手が初優勝

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ベッカーが名実ともに男子の頂点に一。テニスの全豪オープン最終日は27日、メルボルンのナショナル・テニスセンターで男子シングルス決勝を行い、第2シードのボリス・ベッカー(ドイツ)が史上3人目の3連覇を目指した第3シードのイワン・レンドル(チェコスロバキア)を1-6、6-4、6-4、6-4で破って初優勝、賞金24万ドル(約3200万円)を獲得した。

現在世界ランキング2位のベッカーは一昨年の全米オープン以来、四大大会通算5個目のタイトル。プロ通算30勝。28日に発表される世界ランクでステファン・エドベリ(スウェーデーン)と入れ替わって初の1位になることが確定した。

ベッカーは第1セット、凡ミスを重ねて簡単に失った。しかし第2セットの途中、腰痛の治療を受けた後から次第に持ち前の攻撃力がよみがえり、第4セットまで連続してレンドルとの接戦を制した。《共同通信》

【大阪国際女子マラソン】有森裕子選手が2位

大阪国際女子マラソンは27日、大阪市の長居陸上競技場を発着点とする42.195キロのコースに外国招待12カ国15人を含む297人が参加して行われ、有森裕子(リクルート)が2時間28分1秒の日本最高記録をマークして2位に入った。ソウル五輪銅メダルのカトリン・ドーレー(ドイツ)が2時間27分43秒で7年ぶり2度目の優勝を果たした。

レースは12キロ付近から愛知教育大に留学中の陳青梅(中国)が飛び出して独走を続けた。フルマラソン2度目の有森はドーレと並んで追い上げ、評過ぎに陳青梅を捕らえ逆転。2人の勝負になり、最後は地力に勝るドーレが抜け出した。有森は優勝こそ逃したが大健闘で、小島和恵(川鉄千葉)の持つ従来の日本最高2時間29分23秒を1分22も更新する快走だった。

有森とともに期待された浅井えり子(日本電気HE)は13位に終わった。《共同通信》

【大相撲初場所千秋楽】大関霧島が初優勝

大相撲初場所千秋楽(27日・両国国技館)大関霧島が14勝1敗で、初土俵から96場所目の史上最多場所数を要して初優勝した。

霧島は北勝海にもろ差しを許したが、両まわしを引きつけて左四つからのつり出しで快勝した。井筒部屋からの優勝力士は昭和5年春場所の豊国以来60年ぶりで、出身地の鹿児島県からは59年名古場所の若島津(現松ケ根親方)以来。31歳9カ月での初優勝も、昭和33年に年6場所制になってからでは最高齢となる。

曙は寺尾に敗れ8勝7敗に終わったが、九州場所の敢闘賞に続き殊勲賞を受賞。敢闘賞は新入幕で10勝をマークの巴富士、技能賞は栃乃和歌を倒して11勝を挙げた関脇琴錦が受賞した。琴錦の三賞受賞は5場所連続となり、60年ー61年の保志(現北勝海)以来、史上4人目の最多連続受賞記録タイとなった。

十両は12勝3敗の同点決勝で両国が、同じ出羽海部屋の小城ノ花を寄り切って初優勝した。春場所は3月10日から大阪府立体育会館で行われる。《共同通信》



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