平成385日目
1990/01/27
この日のできごと(何の日)
【自民党・金丸信元副総理】消費税、選挙後に見直し
自民党竹下派会長の金丸元副総理は28日午後、兵庫県小野市内で開かれた同派の衆院選候補者の後援会で講演し、消費税について選挙後に野党側と話し合ってサイド見直すべきだとの認識を示すとともに「消費税という名前にこだわる必要はない。老人医療費など福祉向けの資金に全部使えるようになればいい」と述べ、見直しの具体案の一つとして消費祝の福祉目的税化や名称変更を念頭に置いていることを明らかにした。
自民党は昨年12月に決定した消費税見直し案で税収を優先的に福祉に充てる旨をうたっているが、金丸氏の発言はさらに一歩踏み込み、福祉目的特定財源化を示唆した。
金丸氏は昨年秋の臨時国会で野党提出の消費税廃止法案が廃案となったことや自民党の見直し案が作成された経緯などを説明した上で「もう一回見直し工作は当然やらなくてはいけない」と選挙後には与野党間で消費税をめぐる折衝が避けられないとの判断を表明した。
その上で「国民の理解があれば、消費税という名前でなくてもいい。消費税にこだわる必要はない。国の税金が満足に確保され、老人が安心して病院のベッドに行け、老人ボケしないように(消費税による)資金に全部使えるようになればいい」などと述べた。
金丸氏は総選挙について、自民党が過半数割れの場合には下野すべきだとの考えを重一一ねて表明した。しかし、同時に「野党が三、四党で連立内間をつくるのは結構だが、(各党の)名称が違うように主義、主張の違うものが一緒になってうまくいくのか」と述べ、選挙で政権交代を争点にしている野党を批判した。《共同通信》
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【森山真弓官房長官】「政局の安定は国際的に重要」
森山官房長官は27日午前、兵庫県竜野市で開かれた「河本敏夫・夫人の集い」であいさつし、「日本にとって大事なことは東欧情勢が激動する中で国際社会に貢献することだが、日本への信頼を高めるためにも国内の政局の安定が何よりも大切だ。国の中が不安定でぐらぐらしていては、よそへ行ってお手伝いできない。それには海部内閣が一体となり、過半数を確保せなければならない」と述べ、過半数獲得によって海部政権を継続し、政局を安定させるべきだ、との考えを示した。《共同通信》
【全豪テニス】
テニスの全豪オープン第13日は27日、メルボルンのナショナルテニスセンターで女子シングルス決勝を行い、第1シードのシュテフィ・グラフ(西ドイツ)が第6シードのメアリジョー・フェルナンデス(米国)を6-3、6-4で下した。グラフは3年連続3度目の優勝で、賞金19万ドル(約2750万円)を獲得。四大大会で奪ったタイトルを史上7位タイの「9」とするとともに、昨年のウィンブルドン選手権から続く自らのシングルス連勝記録を48に伸ばした。
女子3連覇は1974-76年のイボンヌ・グーラゴン・コーリー(豪州)以来で大会通算5人目。グラフは決して好調ではなかったが、要所で武器のフォアハンドの強打にものをいわせ、第1セットを33分で先取した。第2セットに入るとフェルナンデスのストロークに1-4と劣勢になったが、残る5ゲームを連取して1時21分で決着させた。《共同通信》
【石川県羽咋市】積雪80センチ超す
寒波も峠を越したかに思われていた27日の石川県内は、雪雲が停滞した羽咋郡市や河北郡北部周辺が局地的な大雪に見舞われ、不意を突かれた格好の住民らを慌てさせ、JR七尾線や幹線道路も大きく混乱した。
積雪80センチ超えた羽咋市や高松町では14年ぶりに除雪(雪害)対策本部を設置し、除雪車をフル出動させるとともに職員らは公共施設などの屋根雪下ろしに追われた。対照的に加賀地方は日中、青空がのぞく地域もあり、週末も手伝って幹線道路を走る車は比較的スムーズに流れた。
金沢地方気象台によると、中能登の海岸線沿いを中心に26日夜から27日午前にかけて雪雲が停滞し、局地的な大雪をもたらした。61年以来のまとまった雪が降った羽咋市では日中も間断なく雪が降り、同日午後4時21分、積雪が81センチに違し、塩谷市長を本部長とする市除雪対策本部を設置した。
羽咋市内の道路は立ち往生する車が相次ぎ、北鉄の定期バスもダイヤが乱れ間引き運転も出た。市役所には朝から市民の除雪依頼の電話が殺到、除雪機械をフル回転させたものの、追いつかない状態に。市民らもスコップを振るうしりから降り積もる雪にうんざりの表情だった。羽咋川左岸の排雪場も雪を満載したトラックが次々と訪れた。《北國新聞》