平成729日目

1991/01/06

この日のできごと(何の日)

【イラク・フセイン大統領】「クウェートはイラクの19番目の州である」

フセイン・イラク大統領は6日午前11時(日本時間午後5時)すぎから、イラク軍創設70周年に当たってテレビ・ラジオを通じて約30分間演説し、「クウェートは現在も将来もイラクの19番目の州である」と述べ、クウェート放棄、撤退の意思がないことを示した。

フセイン大統領が、武力行使を容認した国連安保理決議が設定した15日の撤退期限が目前に迫った今もなお、クウェートを放棄しない姿勢を改めて強調したことで、9日ジュネーブで予定されているべーカー米国務長官とアジズ・イラク外相の初の会談も、当面平行線に終わる公算が大きく、湾岸情勢は依然予断を許さない状況だ。

演説はアナウンサーが「例年と違って今年の健軍記念日あアラブ民族にとって特別だ」と前置きし、軍の行進曲に続いて始まった。

フセイン大統領は「この戦いは大きな犠牲を伴うが、必ず勝利する」と述べ、「神の意思」に従った「聖戦」と強調したうえで「米国など覇権を狙う勢力との戦いは短い期間で終わらないだろう」と指摘。多国籍軍から攻撃を受ければ長期戦に持ち込む決意であることを明らかにした。

クウェート侵攻について大統領は「わが国軍将兵は長い間待ち焦がれていたクウェートを取り戻す偉業を成し遂げた。クウェートはイラクの地図の中の19番目の州となった。クウェートは、現在も将来もイラクの一部で、統一を目指すアラブ民族にとって模範である」と述べた。《共同通信》

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【NHK大河ドラマ・太平記】放送開始

【スピードスケート】

スピードスケートの第59回全日本選手権最終日は6日、北海道釧路市の柳町スケート場で行われ、女子は橋本聖子(富士急)が10年連続10度目、男子は青柳徹(日体大)が5年連続5度目の総合優勝を果たした。

橋本は5000メートルでは山本宏美(王子製紙)に敗れて2位に終わったものの、1500メートルは制し、総合では危なげなく貫禄の優勝。男子は1500メートルで小竹直喜(三協精機)、1万メートルでは高校2年生の白幡圭史(釧路商)がそれぞれ優勝をさらったが、青柳は各種目とも安定した力を発揮して総合では逃げ切った。《読売新聞》

【全国大学ラグビー】

ラグビーの第27回全国大学選手権最終日は6日、東京・国立競技場に6万人の観衆を集めて決勝が行われ、明大が16-13で早大を破り2年ぶり8度目の優勝を果たした。前2回の王座はいずれも引き分け優勝で、単独優勝は9年ぶり。明大は15日の日本選手権で全国社会人大会の覇者と日本一をかけて対戦する。

対抗戦の対戦で24-24と引き分けた両校。この日も死力を尽くして大熱戦となったが、FWの鋭い出足で勝った明大が、後半3分までに2本のPGと佐藤久のトライで12-4とリード。このあと早大にPGと相良のトライを許し、後半16分には12-13と一度は逆転を許したものの、26分にバックスのオープン攻撃から吉田が40メートルを走り切り左隅にトライ、16-13としてそのまま逃げ切った。《共同通信》

【サウジアラビア・ファハド国王】イラク撤退なら妥協

サウジアラビアのファハド国王は6日、サウジ北部のハフルアルバデンで記者会見し、イラクが占領を正当化しているクウェートの領土問題について「とにかく撤退することだ。イラクの要求についてクウェートとの二国間で話し合い、合意に達すれば、いかなる内容でもわれわれは支持する」と語り、領土問題に柔軟な姿勢で臨む方針を明らかにした。

昨年10月下旬、同国のナンバー3であるスルタン国防相がイラク軍撤退と引き換えに、クウェートのブビヤン、ワルバ両島およびルメイラ油田を割譲するという部分解決案を打ち出したが、この日のファハド国王発言はこれを追認し、領土問題に対するサウジの妥協的立場を示唆しているとみられる。

ファハド国王自身が、湾岸危機の解決に向け具体的な提案を明らかにしたのは、昨年8月2日のイラク軍クウェート侵攻後初めて。国王はまた、撤退後のフセイン大統領の処遇については「撤退すれば彼にとって有利になる。こんな事態が繰り返されないよう話し合い、合意する方法はある」と述べ、イラクのフセイン体制が存続することにも肯定的な見方を示した。

さらに、米軍など外国軍の駐留問題では「いったんこの危機が終われば、すべての軍隊はそれぞれの国に戻る。他の国と同様、われわれもそのように認識している」と述べ、米軍など多国籍軍の駐留継続は認めないとの方針を改めて明言した。《共同通信》

【イラク・フセイン大統領】世界全体が戦場に

バグダッドからの報道によると、フセイン・イラク大統領は6日夜、イラク軍創設70周年の記念夕食会で国軍将兵を前に演説し、もし戦争になれば、世界全体が戦場になると警告した。

国営イラク通信による。と、フセイン大統領はさらに7日、革命評議会を招集した。何を討議したかは明らかでないが、9日の米イラク対話、15日の撤退期限を前に、イラクの重要会議がまずまず頻繁に開かれるようになってきた。

6日夜の演説は7日のイラク国営放送が伝えた。それによると、フセイン大統領は「主戦場はイラクになるかもしれないが、われわれの作戦の一つは、全世界にいる闘士が侵略者に危害を与えることにもある」と述べた。

大統領はまた、アルジェリア、ヨルダン、エジプト、シリアのアラブ四カ国を名指しし、これらの国でもイラク攻撃に対する反撃が行われると述べた。多国籍軍の湾岸展開に反対するイスラム原理主義グループや反米グループを念頭に置いた発言とみられる。《共同通信》



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