平成698日目

平成2年12月6日(木)

1990/12/06

【イラク・フセイン大統領】外国人人質全員解放を議会に要請

国営イラク放送は6日午後2時半(日本時間同8時半)すぎの定時ニュースで、フセイン・イラク大統領が同日、イラクとクウェートに足止めされている外国人全員の解放を国民議会に要請したと報じた。

解放の時期には触れていないが、同放送によると、7日午前11時(日本時間同日午後5時)から議会が開かれ、大統領の要請が正式に承認される見込みで、早ければ7日から出国が始まる可能性もある。

イラクが解放に踏み切った背景には、平和解決の機運が高まったことで、イラク攻撃を抑止するため確保していた人質の戦略的価値が低下し、人質作戦を続ければ、かえって不必要な反発を招きかねない、との判断がある。またブッシュ米大統領の提案による米・イラク直接対話の実現のめどがついたため、米国に対する譲歩を示すことで解決にけ勝員に出たとみられる。

一方、米国との“秘密接触”でイラクが武力不行使について何らかの保障をブッシュ政権から得た、との観測もある。

この人質解放で、湾岸危機は全く新しい段階に入り、今後は米国、イラク、アラブ諸国の対話が全面解決に向けての焦点となる。

フセイン大統領は人質解放を要請したサレハ国民議会議長あての書簡の中で「人質を拘束しておく必要がなくなった」と述べ、すべての外国人に苦労をかけたことに「謝罪」を表明、この措置を「神が許してくれるだろう」と語った。

先にイラク政府は、クリスマスの12月25日から3カ月間に「平和の機運が損なわれない限り」という条件付きで、段階的な人質解放を約東していたが、大統領は、解放時期を早めたことについてイラクに対する国際社会の「好意的な変化にこたえた」ためだと述べ、米国の対話提案やアラブ内部での解決努力を評価していることを明らかにした。

現在、イラクの戦略拠点に監禁されている外国人は日本人114人、米国人90人、英国人約350人などで、今回の大統領要請が承認されれば、これらの人質だけでなくイラク、クウェート在住のすべての外国人約6000人に出国の自由が与えられる。

また大統領は人質作戦を取ったことについて「当初(外国軍隊の)軍事攻撃に対抗する軍事的な動員態勢が間に合っておらず、戦争を遅らせる措置が必要だった」と説明した。《共同通信》




【米・ブッシュ大統領】国連決議は完全履行を

ブッシュ米大統領は6日、訪問先のチリのサンティアゴで記者会見し、フセイン・イラク大統領の外国人人質全員解放決定について「本当ならば歓迎する」と評価した。しかし同時に「フセイン大統領は国連安全保障理事会の諸決議を無条件で完全実施する必要があるとの私の考えは、これによって変わることはない」と述べ、イラクのクウェートからの全面撤退に向けて圧力をかけ続ける強い姿勢を示した。

大統領は記者団の質問に、人質解放をめぐり「直接的にも間接的にも」秘密交渉はしておらず、今後も一切の秘密交渉はしないとの立場を示した上で、イラクとの対話に当たって、フセイン大統領の面目に配慮して妥協するようなことはしない、と強調した。

大統領は「戦略が功を奏し始めたと思う」と語り、軍事的圧力を強めながら、一方で対話を求める硬軟両面からの作戦の成果に自信を表明した。

ブッシュ大統領は、イラクが湾岸危機とパレスチナ問題を絡めようとしている状況を踏まえて、米政府が中東和平国際会議開催に前向きに取り組み出したとの一部報道について「パレスチナ問題との連関はない」と述べ、ベーカー国務長官が同日の議会で「今は国際会議開催に適切な時でない」と証言した事実を紹介、米政府としてはこれに賛成しない立場を示した。

大統領は人質解放発表について、対イラク軍事力行使を容認した先月末の国連安保理決議の意味を「フセイン大統領が悟り始めていると期待する」と述べた。「大統領はさらに「問題はクウェート侵略だ。イラクはクウェートから無条件で撤退しなければならない」と改めて強調した。《共同通信》

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12月6日のできごと(何の日)
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【立命館・長谷川滋利投手】オリックス入団決定

オリックスがドラフト会議で1位指名した立命大の長谷川滋利投手(22)の入団が6日決まった。中田編成部長と足立スカウトが同日、京都市内の立命大中川会館で中尾野球部監督を交えて長谷川投手と交渉し、契約金8500万円、年俸840万円で仮契約した。

長谷川投手は関西学生野球リーグで通算40勝をマークした本格派の右腕。ドラフト会議前にオリックスを逆指名しており、球団はこれにこたえるように、背番号は阪急時代のエースだった山田久志氏(現評論家)の「17」に決定した。《共同通信》

【WBAフライ級タイトル戦】レパート玉熊選手が初防衛に成功

世界ボクシング協会(WBA)フライ級チャンピオン、レパード玉熊(国際)に同級2位ヘスズ・ロハス(ベネズエラ)が挑戦したタイトルマッチ12回戦は6日夜、青森市の青森県総合運動公園体育館で行われ、玉熊が引き分けで初防衛に成功。日本で唯一の世界タイトルを守った。

試合はスタートから予想外の打ち合いとなり、玉熊の右フック、左ストレートとロハスの左右パンチの応酬となった。ともに決定打を欠いたが、玉熊が3回すぎから攻勢に立ち、ロハスを捉えるシーンが目立った。玉熊は11、12回とロハスの抵抗にやや手こずったが、中盤でのポイントが大きく、逃げ切った。《共同通信》

【JR西日本】津幡ー高岡を経営分離

北陸新幹線の並行在来線の取り扱い問題でJR西日本と石川、富山両県は6日までに、大阪のJR西日本本社で協議し、JR側は金沢ー津幡間を引き続きJRが経営し、津幡ー高岡間は経営分離する考えを改めて伝えた。並行在来線のJRからの経営分離が、来年度国予算での整備新幹線にかかわる本格建設費計上の前提条件とされる情勢の中で、石川県はあくまで金沢—高岡間の優先着工に全力を挙げる方針を堅持して、経営分離にも柔軟な姿勢を示しているのに対し、富山県は「県民の足を守る」などとして在来線の廃止反対の立場を取っている。

席上、富山県側は津幡ー高岡間についてもJRによる経営を求めたものの、JR側は新幹線完成後、在来線を併せて経営することは困難とした。このため、三者は引き続き協議し、打開策を探ることを申し合わせた。また、経営分離を想定しての第三セクターでの経営引き継ぎ問題でも意見交換した。《北國新聞》

【自民党富山県連】並行在来線存続に全力

自民党富山県連は6日、緊急県議会議員会議を開き、全員一致で北陸新幹線の促進と並行在来線の存続を強く求めていくことを決めた。会議終了後、川田謹治議員会長、吉田清治幹事長が記者会見し、会長談話を発表、あくまで県と連携をとり、行動していくことを明らかにした。《北國新聞》

【政界メモ】土地保有税は軟骨脱胎?

◯…海部首相は6日、「当面内外の諸問題の解決に全力を挙げて取り組む」との前日の内閣改造関連発言の真意をめぐって記者団から質問攻め。厳しい追及に「それはきのうも記者会見でお答えした通りです。(改造の時期は)お答えできません」と、もういい加減にしてくれと言わんばかり。

さらに記者団が、政府与党連絡会議後の小沢自民党幹事長との密談について「改造の話ですか」と追い打ちをかけると「違うって」と声を荒らげる始末。首相の後見役ともいえる竹下元首相、金丸元副総理が改造問題で綱引きをしていると伝えられるだけに、ハムレットの心境か。

◯…もめにもめた土地保有税導入が固まったこの日昼、自民党本部の廊下で加藤政調会長と西岡総務会長が税問題のにわか反省会。加藤氏が「評判悪いな。消費税以上だ。骨抜きだと言われてね。でももともと骨のないものをどうやって抜けというんだ」と愚痴ると西岡氏も調子を合わせて「イカの骨でも抜いたということですか」。

しかし加藤氏のぼやきはとどまらず「軟骨奪胎という言葉はあるが、軟骨奪胎というのは聞いたことがない」とぶつぶつ。「するめはかむほど味が出ますよ」という西岡民の慰めも効き目はなく、すっかり疲れ切った表情。《共同通信》




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