平成675日目

平成2年11月13日(火)

1990/11/13

【海部俊樹首相】訪中に前向き

海部首相は13日午前、天皇陛下の即位の礼に参加した各国代表との首脳会談を再開、そのトップを切って東京・元赤坂の迎賓館で中国の呉学謙副首相と会談した。

呉副首相は李鵬首相のメッセージとして「都合の良い時期の訪中を歓迎する」と招請した。これに対し、首相は「いずれかの機会の訪中を検討させてほしい」と訪中を積極的に検討する意同を表明した。

呉副首相は「両国関係の安定的発展のため首相の往来が大切だ。アジア、世界の重要問題で両国間の共通認識が重要だ」と重ねて首相の相互訪問を要請、両国関係の緊密化がアジア、世界の安定化に貢献するとの認識を表明した。呉副首相はさらに改革・開放政策を推進し、第八次五カ年計画に着手するとの方針を表明した。

海部首相は「改革・開放政策が推進され、国際社会で一層建設的な役割を果たされるよう期待する。安定的な日中関係の強化に協力する」と述べ開放路線支持を重ねて表明するとともに、両国関係の全面的な修復に意欲を示した。《共同通信》




【園遊会】約800人が出席

「即位の礼」に参列した外国元首や祝賀使節、駐日大使ら約800人を招いた天皇、皇后両陛下主催の園遊会が13日午後2時半から、東京・元赤坂の赤坂御苑で華やかに開かれた。園遊会は皇室行事として行われ、両陛下のほか皇太子さまら12人の皇族が出席され、海部首相ら三権の長や海外で活躍する日系人28人も参列した。《共同通信》

【海部俊樹首相】国連事務総長と会談

海部首相は13日午前、国連のデクエヤル事務総長と会談し、中等湾岸危機を中心に意見を交換した。この中で事務総長は「イラクの姿勢は依然硬く、平和的解決の道は険しい」との厳しい認識を示す一方、今週末に予定されているアラブ連盟の緊急首脳会議の行方に注目していることを明らかにした。

これに先立ち、事務総長は中山外相とも会談し、湾岸情勢について同様の厳しい認識を票飯した。

会談で首相は湾岸危機について平和的解決への話し合いの努力が必要だ、との考えを改めて表明し、国連を中心とした公正な解決に向け、事務総長の努力を重ねて要請した。《共同通信》

【海部俊樹首相】フィリピン・アキノ大統領と会談

海部首相は13日午前、フィリピンのアキノ大統領との会談で、先のルソン島の大地震に加え中東湾岸危機の影響で経済困難に陥っている同国に対し①地震対策として新たに2億ドルの緊急商品借款供与②経済協力として今年中に35億円の無償資金供与③湾岸危機対策として今後の対比円借款協力の中で十分適切な配慮をする―との意向を表明した。

アキノ大統領は会談で、ルソン島地震、湾岸危機で深刻化している経済の現状を説明し、日本の支援を改めて要請した。特に日本の第17期対比経済援助の早期供与とASEAN(東南アジア諸国連合)・日本開発基金(AJDF)のフィリピン部分の早期決定を求めた。

これに対し、首相は大統領の説明に理解を示すとともに今後の対比援助について国際通貨基金(IMF)との協議、対フィリピン多国間援助措置(MAI)の早期開催が必要だとしてフィリピン側の努力も求めた。《共同通信》

【海部俊樹首相】早期訪韓に意欲

即位の礼に参列した各国代表と海部首相、中山外相との会談が13日、ピークを迎えた。首相は同日夕、東京・元赤坂の迎賓館で姜英勲・韓国首相、ロカール・フランス首相らと会談、中東湾岸危機への対応を中心に意見交換した。

日仏首脳会談ではイラクへの国際的圧力強化で一致、海部首相はミッテラン大統領の和平提案に支持を表明した。姜首相は日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉が南北対話の進展と調和が取れた形になるよう要請するとともに海部首相の訪韓を招請した。海部首相は早期訪韓に意欲を示した。

即位の礼外交は14日も引き続いて行われ、首相はクエール米副大統領、ルキヤノフ・ソ連最高会議議長らと会談、ヤマを越す。

海部首相は13日午後、韓国の姜英勲首相と会談した。姜首相は日本と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国交正常化交渉をめぐり、韓国と北朝鮮との南北対話の進展にも配慮し「調和のとれた解決をお願いしたい」と、日本の慎重な対応を要請した。

海部首相はこれに対し「朝鮮半島の安定と緊張緩和に役立つよう進めたい」との基本的立場を説明するとともに、韓国と緊密な連絡を取りながら取り組む考えを表明した。

首相は盧泰愚大統領が五月の来日時に招請した首相の訪韓について「日程の都合がつけば訪問したい」と早期訪韓に欲を示した。

会談で姜首相は両国間で現在、協議中の①在日韓国人の法的地位問題②先端技術の移転問題—について「はっきりした結末にしてほしい」と改めて日本側の努力を求めた。

南北対話について、これまで二度にわたる会談でも不可侵宣言の提案などをめぐり北朝鮮側の対応に変化がなかったとし、対話の進展に慎重な見方を示した。さらに韓国の国連加盟問題についても「韓国の立場を理解し、協力してほしい」と間接的表現ながら、韓国の単加盟への協力を要請した。《共同通信》

【政界メモ】サービス疲れでぼやきも

○…海部首相は13日、即位の礼外交で超大忙し。この日だけでデクエヤル国連事務総長や呉学謙・中国副首相ら13カ国と1国際機関の首脳と平均15分の会談を次々とこなした。「ようこそ」「ご苦労さまです」を連発、精いっぱいの笑顔で対応。別れ際には「サンキューベリーマッチ。シーユーアゲイン」と大きな身ぶり手ぶりでお愛想も。

それだけにさすがに気疲れした様子で、途中、迎賓館から首相公邸に戻った際には記者団に「分刻みだよ」と顔をしかめてボヤキの一言。

○…この日、即位の礼で来日したスハルト大統領を迎えて日本・インドネシア友好協会主催の昼食会が都内のホテルで開かれた。

アラタス外相と席を隣り合わせた山崎拓・元防衛庁長官が「日本の国連平和維持活動(PKO)参加をどう思うか」とただしたのに対し外相は「PKOはノーベル平和賞をもらったぐらいだから当然のことだ」と返答。わが意を得たりの山崎氏だったが、この後、記者団から山崎氏が持論としてきた自衛隊参加に対するアラタス外相の反応を聞かれると「わざと聞かなかったよ」と逃げの一手。国連平和協力法廃案で自衛隊問題は今やタブーらしい。《共同通信》

【大相撲九州場所3日目】大乃国、小錦に土

大相撲九州場所3日目(13日・福岡国際センター)横綱大乃国、大関小錦に土がつく波乱があった。今場所に進退をかける大乃国は、初顔合わせの新鋭、貴闘力の左突き落としに土俵にはって痛い初黒星。貴闘力は横綱初挑戦での金星獲得で、これは昭和63年秋場所3日目の安芸ノ島(対大乃国)以来。小錦は苦手の小結栃乃和歌を攻め切れず、逆に押し出された。

ほかの三横綱と大関霧島は順当勝ち。北勝海は豪快な左下手投げで平幕の琴ケ梅を仕留めた。旭富士は小結逆鉾を、千代の富士は平幕板井を、ともに危なげなく寄り切った。霧島は左四つ、十分の体勢から孝乃富士を寄り切って初白星を挙げた。幕内の全勝は三横綱と新関脇琴錦、平幕の安芸ノ島、久島海の六人に減った。《共同通信》




11月13日のできごと