平成639日目
1990/10/08
この日のできごと(何の日)
【自民党・金丸信元副総理】韓国・盧泰愚大統領と会談
金丸元副総理は8日、韓国を訪問し、ソウルの青瓦台(大統領官邸)で盧泰愚大統領と会談、先に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れた自民、社会両党代表団と朝鮮労働党との三党共同宣言などについて「誤解を招いたことを韓国政府・国民におわびする。友好国に迷惑をかけるつもりは毛頭ない」と謝罪した。また「戦後45年間の償い」に関して、政治的考慮をしたもので、賠償というものではないと強調した。
これに対し大統領は、日朝国交正常化交渉に対し①日韓両国政府の事前合意②経済協力は北朝鮮の軍事力強化につながらない—など五項目の前提条件を提示、交渉の進め方に厳しい注文を付けた。
韓国側が金丸氏の説明を一応了解しながらも、五項目の条件を示したことは、今後の日朝間の政府間交渉の進め方にも微妙な影響を与えそうだ。
盧大統領と約2時間にわたって会談、同日夜帰国後、自民党本部で記者会見した金丸氏は、会談内容を明らかにするとともに、大統領は「誤解を解いていただいて感謝している」とし、韓国側が基本的に理解したとの認識を強調した。《共同通信》
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【プロ野球・阪神】中村監督の留任が決定
阪神の中村監督の留任が決まった。6日のヤクルト戦で今季の全日程を終了した中村監督は8日、高田球団代表とともに大阪市北区の阪神電鉄本社に久万オーナーを訪ね、今シーズン終了の報告をした。席上久万オーナーは「来年もやってもらう」と留任の意向を示し、中村監督も受諾した。
中村監督は「最下位という不本意な成績をオーナーにおわびしました。来年のことについての僕の考えは、大筋ですが聞いていただきました」と語った。2年目の来季は、この日球団社長代行に就任した三好代表取締役、高田球団代表を中心としたフロント陣、新しく入団する佐々木打撃コーチらとともにチーム再建に取り組むことになった。
1年目の今季は5月中旬まで勝率5割をキープ。しかしその後キーオ、中西の主戦投手が故障するなど誤算が相次ぎ、結局は52勝78敗に終わり2年ぶりの最下位となった。《共同通信》
【政界メモ】
◯…坂本官房長官は8日の記者会見で、中東貢献策をめぐる自衛隊の輸送協力問題について記者団から聞かれ、「海部首相が発表した(国連平和協力法案の)骨子に基づいて作業中だ。各省庁で詰めなければならない点もある」と切れの悪い答え。
なおも記者団が「首相は海外派遣はしないと言ってるが」と、この問題が首相自身の説明と食い違った形で決着しそうな形勢を追及すると、坂本長官は「海外派兵はしないでしょう」と、言葉のすり替え。最後は「(法案の)要綱ができた時点できちんと説明したい。途中でいろいろ申し上げる問題ではない」と、苦しい答えに終始した。
◯…この日、社会党の伊藤政審会長は、7日から甲府市で開かれている党全国政策研究集会であいさつ。「政策内容をさらに濃くしていき、シャドーキャビネット(影の内閣)への基礎的条件を整えたい」と政権交代への備えに意欲を見せた。さらに「危険な政府の動きには鮮明な赤信号をともし、同時に政権を担う党へ向けて進むべき道に鮮明な青信号をともしてシナリオを提供しなければならない」と得意の“信号論”で熱心な討議を訴えた。
しかし、研究集会初日には山岸連合会長から消費税問題で現実的対応を厳しく迫られるなど、まだまだ青信号をともすには時間がかかりそう。《共同通信》
【海部俊樹首相】協力隊「文民統制を徹底」
中東5カ国歴訪を終えた海部首相は帰国に先立って8日午前、サララ市内のホテルで同行記者団と懇談し、帰国後の政治・外交課題について見解を明らかにした。
この中で首相は、臨時国会最大の焦点となる「国連平和協力法」案(仮称)に関し、協力隊の輸送任務に自衛隊の艦艇、航空機の使用を公式に確認した上で「シビリアンコントロール(文民統制)」の徹底と、自衛隊海外派遣に対するアジア各国の懸念に十分配慮し「慎重に歯止めをかける」と強調した。《共同通信》