1990 平成2年9月26日(水)のできごと(何の日)

平成627日目

平成2年9月26日(水)

1990/09/26

【金丸信元副総理】北朝鮮・金日成主席と会談

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れている自民、社会両党代表団の金丸元副総理、田辺社会党副委員長と金日成主席(朝鮮労働党総書記)との会談が26日午前9児45分から約1時間半にわたって平壌の北東約150キロにある妙香山の招待所で行われた。

この後、両党代表団が金主席を表敬訪問した席上、金丸氏はトップ会談の結果について「日本にとって非常にうれしい会談だった。われわれが提案したものを十二分に(主席に)理解いただき、泣けるような気持ちだ」と説明、田辺氏も「金主席の大きな理解と寛大な決断に感謝する」と述べた。これは金主席が会談の場で第18富士山丸の2人の乗組員の取り扱いについて「寛大な決断」を示し、釈放を約束したものとみられる。

金主席は会見で代表団に対し「私たちはこれから近くて遠い国から、近くて近い、親しい関係になることを希望する」と述べ、関係改善の意向を表明した。

会談結果の詳細は明らかになっていないが、金丸氏は過去の植民地支配に対する謝罪を織り込んだ海部首相の「目民党総裁覚書」を手渡し、自らも深く謝罪の意思を伝えるとともに北朝鮮への「償い」についても誠実な実行を約束し、紅粉勇船長ら第18富士山丸乗組員2人の早期釈放を要請したものとみられる。

これに対し金主席は日本側提案を「十二分に理解」(金丸氏)し、「寛大な決断」(田辺氏)を伝えたとみられる。

会談の冒頭、金主席は一行が直行便で訪朝したことにつ、いて「うれしく思います。初の(直行便の)出発が(両国関係にとって)良い兆候だと思います」と評価し、金丸氏に対し「初対面だが、旧友に会ったような気がする」と話し掛けた。

金丸氏は北朝鮮側の歓迎に謝意を述べ、金容淳書記(国際部長)らとのこれまでの一連の会談について「順調に進んでいる。金主席とは初めて会うが、初めてではないような気がする。話ができて感激している」と応じ、和やかな雰囲気で会談が始まった。

自民党実力者が金主席と会談するのは初めてで、会談の結果から、両国は36年間の植民地支配、戦後45年間の閉ざされた関係から81年ぶりに改善に向けて大きく動き出すことになった。《共同通信》




【福井女子中学生殺人事件】地裁、25歳被告に無罪判決

昭和61年3月、福井市の市営住宅団地で中学校を卒業したばかりのA子さん=当時(15)=が殺害された事件で、殺人罪などに問われた福井市、無職、M被告(25)の判決公判は26日、福井地裁で開かれた。

西村尤克裁判長は「事件後、服などに血を付けた被告を見たなどとする関係者の供述には変遷があり、核心部分には確実な裏付けもなく、重大な疑問がある。目撃証言は信用できず、被告が犯人であると認めるに足る証拠はない。また物証の毛髪鑑定は結果のみを唯一の決め手として判断を下すことは危険である」としてむさい(求刑懲役13年)を言い渡した。M被告は閉廷後、逮捕以来3年半ぶりに釈放された。《福井新聞》

【ロッテ・村田兆治投手】現役引退を表明

ロッテの村田兆治投手(40)は26日、川崎球場で会見し、今季限りで現役を引退することを正式に表明した。30日の西武戦(川崎)が公式戦最後の登板(先発)になることが金田監督から発表された。

村田投手は引退理由や決断までの経過について、30日の試合後に明らかにしたい、として言及しなかったが「引退の決意は早くから固まっていた。両リーグの優勝も決まり、球団社長に報告して了承をもらったので、私自身の口から発表することにした」と述べた。《共同通信》

【政界メモ】粗大ごみにはなりたくない

◯…海部首相は26日、「21世紀へ向けて目指すべき社会を考える懇談会」の梅原猛座長から最終報告書を受け取った。「行政に反映して下さい」という梅原氏に、首相は「粗大ごみにならんよう頑張らなくっちゃ」と奇妙な“決意”。

それというのも以前、同懇談会で女性委員が「最近、退職した男性は家でゴロゴロして粗大ごみより始末が悪い。女性は年を取っても旅行やサークル活動にと活発なのに」と刺激的な発言をしたのが印象に残っていたためらしい。首相のマイホームパパぶりは有名だが、老後の生活はやはり不安?

◯…社会党の大出国対委員長はこの日、国会内で自民党の村岡国対委員長の訪問を受けた。たまたま政府が署名した国連の「児童権利条約」の資料に目を通していた大出氏は「子供が(親からもらった)小遣いを預金していたが、親が金がいるので取り上げたら権利侵害になるんだな」などとしきりに感心。村岡氏が「もともと親の金じゃないか」とちゃちゃを入れても「そうはいかんよ」と半ばムキになって反論。

どうやら、突然飛び込んできた村岡氏をこれ幸いとばかりに捕らえ、同条約批准に及び腰の政府、自民党のしりをたたくのが大出氏の狙いのようだった。《共同通信》

【イラク】外国人への食料配給中止へ

バグダッドからの報道によると、イラク外務省は26日、国連安全保障理事会の対イラク空域封鎖決議の実施に伴う食料品の不足を理由に、外国人に対する食料品の配給を10月1日から中止すると、アラブ諸国を除くバグダッドの各国大使館に通告した。

通告が事実とすれば、食料の配給停止の対象には、イラク国内の日本人も含まれるとみられ、フセイン・イラク政権はかねてから警告していた通り、イラクへの経済制裁包囲網の強化に対し、本格的な報復措置に踏み切ることになる。

こう着状態に陥っていた湾岸情勢は、国連安保理の空域封鎖決議をきっかけに、一気に緊迫の度合いを深めた。複数の西側外交官によると、イラク外務省の通告は書簡の形をとり、安保理が25日採択した空域封鎖決議により、深刻な食料不足が生じるため、イラク人に対して優先的に食料の供給を実施したい、としている。

イラクは、多国籍軍を中心とした海上、陸上の経済封鎖実施以来、国民に対して砂糖、コメ、小麦粉、食用油、紅茶、乳児用ミルクなど食品7品目の配給制をとっており、9月に入り外国人もその対象とした。しかし、8年間に及んだイラン・イラク戦争の経験からかなりの備蓄をしているとみられ、食料品不足からのパニックは起きていない。

だが、外国人の多くは備えが不足気味といわれ、全国の戦略拠点に監禁されたり、出国許可が出ずバグダッド市内などで滞在を続けている外国人は、配給停止が実施されれば、大きな打撃を受けるとみられている。

フセイン政権は、空域封鎖などで経済制裁が強化されイラクが窒息することになれば、イラク軍はペルシャ湾岸の油田やイスラエルを攻撃する、などと西側に対する警告を強めていた。

イラク政府が、アラブ人を除く同国内のすべての外国人への食料配給をストップする、と各国大使館に通告したという27日の報道について、外務省はそのような情報は入っていないが、もし本当だとしても、既に食料配給を受けていない日本人に大きな影響はないと思うとしている。

外務省によると、イラク政府が9月5日に食料配給制度を実施した際、欧米人と日本人に対しては自国から輸送してもらうなどの方法で食料は自給してほしいと配給を拒否した。このため在留邦人らは現在、備蓄した食料などで生活している。《共同通信》




9月26日のできごと

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