平成626日目

平成2年9月25日(火)

1990/09/25

【日朝対話】「謝罪」と「償い」最優先

初の直行便で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れた自民、社会両党代表団の金丸元副総理、田辺社会党副委員長らは25日午前10時すぎから、平壌市内の万寿台議事堂で朝鮮労働党の金容淳書記(国際部長)らと初の政治会談を行い、過去の植民地支配に対する謝罪と償いの問題を中心に約2時間半にわたり意見交換、本格的な対話がスタートした。

この結果、両国関係の改善のため「謝罪」と「償い」の問題を最優先に解決する必要があるとの認識で一致した。

金丸氏は焦点の「償い」について、日朝関係がたとえ正常化していない段階においても北朝鮮の対日請求権や経済協力要請を受け入れる意向を表明、その話し合いの場として連絡事務所の相互設置を提案した。

しかし「償い」を実現する方法や手続きについては北朝鮮側が金丸氏の政治決断を求めたとされ、結論を持ち越す形となった。

謝罪については26日午前の金日成主席との会談で、海部首相の「自民党総裁親書」を手渡し、日本としての謝罪の意思を明確にすることを表明した。《共同通信》




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【セ・リーグ】巨人、全球団に勝ち越し

大洋4−6巨人◇25日◇東京ドーム

巨人が逆転勝ちして全球団に勝ち越した。巨人は一回、クロマティが2点本塁打して先制。四回、桑田が集中打を浴びて逆転されたが、五回に上田が2点二塁打して追いつき、続く六回には駒田が2点本塁打して6−4と勝ち越した。桑田は四回以外は安定し、完投で14勝目を挙げた。《福井新聞》

巨人が昨年を上回る85勝。しかもこの日の勝利で大洋への勝ち越しも決め、全球団に対する勝ち越しも決定し、優勝に華を添える試合となった。

チームとしては、1977年以来13年ぶりの“完全優勝”。藤田監督は「苦手をつくらなかったということでめでたいこと」と表情を緩め、西武の選手が観戦していたことについては「意識しない」と無視していた。《福井新聞》

【アムラックス】オープン

トヨタ自動車は、200億円を掛けて東京・池袋に建設した国内最大の自動車ショールーム「アムラックス」を、25日にオープンする。トヨタが販売している全乗用車や、モーターショーに出品した未来カーなど70台を超える車を一堂に展示するほか、映像施設やレストランなども併設している。

自動車業界では、セールスマンによる訪問販売から、消費者が実際に各車を見比べられる店頭販売が主流になり始めているため、各メーカーは顧客を引き付けるショールームづくりに力を入れている。トヨタも池袋に続いて今後、大阪、名古屋など全国主要都市にアムラックスを展開、新しい店頭販売戦略を本格化させる方針だ。

日産自動車は、アムラックスより小規模ながら、トヨタに先行してショールーム「アプリーテ」を国内8カ所に展開しており、今後こうした販売戦略に基づく顧客獲得競争が激しくなりそうだ。

池袋のアムラックスは、地上14階、地下3階建てビルのうち、地上4階から地下1階までを展示フロアにする。スポーツカーを展示する「プラザ」、セルシオなど話題の大型高級車を並べた「サロン」などに分け、ドライブ用のジャケット、手袋などをそろえたコーナーも設置。2階の「アムラックスシアター」では、走っている車の映像に合わせて、観客のいすから振動が伝わり、森や海の香りが流れる装置を売り物にしている。

トヨタには「トヨタ店」「トヨペット店」など5系列の販売店網がある。アムラ「ックスは初めて5系列の枠を取り払って全車種を展示した。《共同通信》

【政界メモ】ふらつく政府にすごみ

◯…自民党の小沢幹事長は25日、同党都議団を前に講演し、日本がこれまで経済的豊かさのみを追求してきたことを「戦後保守政治最大の失政」と決め付けるなど、過激な“青年将校”ぶりを見せた。

海部政権が自衛隊の中東派遣問題でなかなか結論を出せないでいるのに不満が高じているらしく「政府の腰がふらついていては国民の理解は得られない」。最近、昭和の歴史小説に凝っていると言い「孤高の正義を標ぼうし、わが道を行った戦前の日本の結果は何だったか」と調子を上げ「その末路がクウェートやフェニキアになってもいいなら、それでいい」と“こわもて小沢”流のすごみも。

◯…海部首相はこの日、砂田前北海道、沖縄開発庁長官の急逝がいまだ信じられないといった様子で、会う人ごとに「お見舞いに行ったのはおとといですよ。声もしっかりしておられた。“頑張って出て来て下さい”と言ったら、こちらも“頑張れ”と激励された。こう手を握ってね」と両手を握るしぐさを繰り返した。

記者団にも「アイスホッケーの選手だったんだよ。驚いてる。砂田さんは文相時代からスポーツマンで体も丈夫だった。6月23日には一緒に沖縄に行ったし、僕は非常にいい印象を持っている」としんみり。《共同通信》

【アントニオ猪木参院議員】イラクから帰国

国会議員の立場でイラクを訪問、ラマダン第一副首相ら要人と会い、人質となっている日本人の解放について話し合った猪木寛至(アントニオ猪木)参院議員が25日午後、成田着の日航機で帰国した。

空港内で記者会見した猪木議員は「イラクはもともと親日的だっただけに(日本に)裏切られた、との感触を持っているようだ。反日感情がどんどん高まっている。人質問題を交渉するような状況でなかったことを理解してほしい」と交渉の難しさを強調した。

しかしラマダン第一副首相との会談で人質問題について「約束します」との発言を引き出したことを明らかにし、この発言が、イラク側に渡した人質名簿に載っている16人の解放を指すとの見方を示し、「日本側がよほど刺激しない限り(解放は)間違いない」と人質解放に自信を見せた。

猪木議員は「(政治家を含め)だれ一人として(現地に)行かず、無責任な発言が相次いでいる。その一言が全部イラク国内にいる邦人に降りかかっている。現地のことは見なければ分からない」と話し、日本政府、政治家の対応を批判した。《共同通信》

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】自民党議員団と懇談

ゴルバチョフ・ソ連大統領は25日、ソ連最高会議の議場で、小渕恵三団長ら6人の自民党代表団と約10分間懇談し「私は来年春に訪日するつもりだが、すべてを深く考えましょう」と述べ、北方領土問題を含め、日ソ関係の打開策を探る意欲を表明した。

大統領は日ソ関係の現状について「日本もわれわれも双方で日ソ関係について考え始めたと思う。日ソ双方は互いに相手なしでもやっていけるが、二つの隣り合った大国の関係が凍結されているのは正常ではないと思う。そう確信している」と述べ、関係正常化が必要と確信していることを強調した。

小渕団長が「大統領訪日の際、領土問題を含むすべての問題を解決して両国の新しい関係を開きたい。大統領の英断に期待する」と述べたのに対し「一緒に考えていこう」と答え、領土問題にも取り組む姿勢を再確認した。

また大統領は現在モスクワで開かれている日本文化週間の行事について「これは日ソ関係の新たな進展に貢献する」と高く評価、日ソ間の交流拡大を「歓迎する」と述べた。

小渕団長一行はこの日、最高会議議場で賓客として新連邦条約の審議を傍聴したが、ルキヤノフ議長が「小渕団長一行が傍聴しているが、日本文化週間の行事で日本の国会議員の約一割が訪ソしている」と紹介すると、議場から拍手が起きた。




9月25日のできごと