平成566日目

平成2年7月27日(金)

1990/07/27

【中山太郎外相】ASEAN外相会議で演説

中山外相は27日午前、インドネシアのジャカルタで始まった東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大外相会議で演説し、カンボジア問題を中心にアジア・太平洋情勢について見解を表明した。

外相はカンボジアの和平実現に向け「最高国民評議会(SNC)の早期発足が最も重要な課題だ」と強調、会議参加国、特にASEAN諸国が積極的な役割を果たすよう要請した。

現地時間午前8時半(日本時間同10時半)からの全体会議の最後に登壇した中山外相は、SNC早期設置の重要性について「各派の軍事力の取り扱いなどの重要な問題について、カンボジア人の間で突っ込んだ話し合いの進展する可能性がある」と説明、間断のない対話の機会確保に各国が努力すべきことを訴えた。

今回の拡大外相会議では①ベトナムとの対話再開②カンボジア国民政府(旧三派連合政府)の国連議席再検討―との米政府の新政策への対応が焦点となっているが、外相は米のベトナムとの直接対話を評価する一方、SNC早期発足を強調することで、ポル・ポト派切り捨ての懸念を抱くASEAN側にも理解を示した格好。

また、外相は中国情勢について「アジア・太平洋地域の平和と安定、繁栄に、対外的に開かれ、かつ安定した中国の存在を確保していくことが必要不可欠」として、第三次円借款の凍結解除について理解を要請。

さらに①アジア・太平洋地域の平和と安定に米国のプレゼンスによる抑止力の維持が貢献する②北方領土問題を解決して日ソ平和条約を締結することがアジア・太平洋地域の平和と安定を強化する③麻薬対策の高級事務レベル会議の開催を提唱する―などと述べた。《共同通信》




【山中事件】被告に無罪判決、18年ぶりに釈放

昭和47年、石川県江沼郡山中町の林道わきで、元タクシー運転手Aさん=当時(24)=の白骨死体が見つかり、殺人罪などに問われたまき絵師S被告(44)が一、二審で死刑判決を受けながら無実を訴えていた「山中事件」差し戻し審判決公判が27日午前、名古屋高裁で開かれ、山本卓裁判長は一審・金沢地裁判決を破棄し、殺人、死体遺棄事件について無罪を言い渡した。

Sさんは別件の強盗致死未遂事件で懲役8年を言い渡されたが、未決拘置日数が導入され、逮捕以来18年ぶりに釈放された。《共同通信》

【横綱旭富士関】奉納土俵入り

大相撲の63人目横綱になった旭富士の横綱推挙式と奉納土俵入りが27日午後3時から、東京都渋谷区の明治神宮で行われた。

本殿での推挙式には二子山理事長(元横綱初代若乃花)をはじめとする日本相撲協会幹部と、横綱審議委員会の上田英雄委員ら6委員が出席、二子山理事長から旭富士に横綱推挙状と純白の横綱が手渡された。

式の後、本殿前の石畳で土俵入りを奉納。太刀持ち旭豪山、払い旭道山を従え、色白の体を紅潮させながら両手を左右に大きく広げる「不知火型」の1分8秒の土俵入りに、約3000人のファンから大きな拍手が沸いた。《共同通信》

【自民党・加藤六月政調会長】整備新幹線「不退転の決意で」

自民党の加藤政調会長は27日午前の役員会や総務会で、平成3年度予算の概算要求基準(シーリング)での整備新幹線建設費の扱いについて「党としてもこの問題に不退転の決意で取り組む」と、建設促進に向けた決意を表明、了承された。

この中で加藤氏は整備新幹線の建設問題について「平成3年度予算で新たな財源措置を含めた財源対策等を検討し、平成元年1月の政府与党申し合わせの基本枠組みを実現するための方策を取りまとめることとし、これに必要な予算要求を行うものとする」と述べ、当面は東北、北陸(既に着工している高崎―軽井沢間以外)、鹿児島の3ルートの本格着工に全力を挙げる方針を改めて示した。

また加藤氏は「新たな財源措置」との表現で、運輸省が要求している生活関連の2000億円枠での予算要求、既存新幹線売却による特別会計創設によって手当てすることを認める意向を示唆した。

この発言について加藤氏は「けさ首相官邸で橋本歳相、西岡総務会長と最終的に打ち合わせたものだ」と述べ、財政当局と協議した結果であることを強調した。《共同通信》

【運輸省】整備新幹線建設で100億-200億円要求

運輸省は27日、概算要求基準が閣議了解されたのを受けて整備新幹線の建設費として生活関連投資枠の中で新たに100億-200億円を大蔵省に要求、従来の同省の公共事業費枠と合わせて180億-280億円を来年度の国の負担分とすることを決めた。《共同通信》

【英国高裁】英王室の内幕暴露本を発禁

英国高裁は27日、かつてバッキンガム宮殿に仕えた元廷臣、マルコム・バーカー氏が英国王室の内幕を暴露した著書「宮殿内の受難」に対するエリザベス女王からの発売禁止の処分申請を認め、著者のパーカー氏と出版社ノバ・スコティア社に同書の発売を全面的に禁じる処分を言い渡した。

「宮殿内の受難」は、英国内ではまだ発売になっていないが、パリの週刊誌パリ・マッチは既に「バッキンガムの乱行」との題名で抜粋を連載し始めており、英国に輸入されたパリ・マッチの関係部分を削除する措置もとられた。

「宮殿内の受難」は、バーカー氏が1980年から3年間にわたってバッキンガム宮殿に仕えた間に体験した内容を基に、日常的には伝えられない女王や皇太子夫婦の逸話、廷臣の酒の上の乱行や不倫の関係などを赤裸々に暴露。

パリ・マッチの抜粋翻訳によると「同性愛の男性は面倒見がよく親切」の理由で女王の母親の廷臣の大多数は同性愛男性であることや、ダイアナ妃は就寝直前にチャールズ皇太子にポットで薬を煎じさせて飲む習慣があり、これをめぐって夫妻がちょっとした口論をしたことなども紹介されている。

本には皇太子のおどけた変装姿や、式典で居眠りするダイアナ妃の門外不出のスナップ写真などもふんだんに取り入れられている。《共同通信》




7月27日のできごと