平成559日目

平成2年7月20日(金)

1990/07/20

【海部俊樹首相】コメ開放に柔軟

海部首相は20日午後、首相官邸で行われたNHK番組の録画撮りで、関税貿易一般協定(ガット)の新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)農業交渉の焦点となっている日本のコメ市場開放問題について「国内では各党の議論をいただきありがたい。各党のみならず国民の皆さんにも議論していただきたい。各国に対しても、どこまでが譲れて、どこまでが譲れないのか正直に出し合って納得と合意が得られるよう話し合わなければならない」と述べた。

これはコメの自由化反対の国会決議や先進国首脳会議(ヒューストン・サミット)経済宣言に盛り込まれた食糧安保論の原則的立場は踏まえながらも、今後の与野党の論議や国民世論の動向を見極めながら、米国などへの対応を検討していくとの柔軟姿勢を示唆したものとみられる。

また首相は中国への第三次円借款(1990-1995年度、8100億円)の再開問題に関連し、サミットで説明した日本の立場について「厳しい意見はあったが、反対はなかった」と改めて各国の理解が得られたとの見解を強調。その上で、実施に向け首相は「私の方に責任のようなものを感ずる」と述べ、中国側に対し、一層の開放・改革路線の定着と民主化に向けた努力を働き掛けていく考えを表明した。

首相はさらにサミットの最大の焦点となったソ連への金融支援問題をめぐり「拡大均衡の形で(日ソ関係改善を目指して)いくが、領土問題を置き去りにすることは国民が納得しない」と北方領土問題の解決を前提とする政経不可分の原則を改めて強調した。《共同通信》




【海部俊樹首相】土地融資、自制を

全国銀行大会が20日、東京・丸の内の銀行会館で開かれ、来賓としてあいさつした海部首相、橋本蔵相、三重野日銀総裁ら政府・日銀首脳がそろって、株価高騰の一因となった金融機関の土地関連融資に強く自制を求めた。

海部首相は「真に豊かさが実感できる経済社会を築き上げるため、土地・住宅問題を解決することが重要な政策課題」との認識を示すとともに、昨年末の土地基本法制定を受けて土地対策関係閣僚会議で申し合わせた土地対策の重点実施策を、政府として一層強力に推進する考えを表明した。その上で、土地関連融資に関しては「金融機関の公共性を十分に認識し、適正化に努めることを期待する」と述べ、節度ある土地関連の融資態度を強く要請した。

橋本蔵相も「金融機関は社会的責任を自覚した業務運営を求められている」と指摘。さらに三重野総裁も「不動産関連貸し出しが安易に行われた場合、地価の変動に伴って金融機関の経営に大きな影響を及ぼしかねない。十分に慎重に対応する必要がある」と述べ、いずれも土地関連融資の抑制を促した。

また、三重野総裁は物価情勢について、企業の人手不足や通貨供給量の高止まりを指摘、「先行き手放しで楽観できない」としてインフレ抑制に重点を置いた金融政策を維持する姿勢を示した。

これに先立ち端田泰三全国銀行協会連合会会長も「銀行はその公共性を踏まえ、企業倫理の一層の徹底を図ることが強く求められている。土地関連融資について社会的な批判を受けることのないよう、公正かつ厳正に対処していかなければならない」と述べ、政府・日銀の要請を受けて土地関連融資に慎重な姿勢で臨む考えを明らかにした。《共同通信》

【大阪府警】暴力団一斉摘発で34人逮捕、短銃3丁押収

続発する暴力団山口組と波谷組の抗争事件などを封じ込めるため、大阪府警は20日、銃刀法違反、恐喝容疑などで山口組系組員50人の逮捕状を用意して一斉摘発を行い、大阪、兵庫、奈良3府県の同組系事務所など127ヶ所を捜索した。

同日夕までに組員34人を逮捕、短銃3丁や覚せい剤、大麻草など計627点を押収した。《共同通信》

【大相撲名古屋場所13日目】旭富士、綱に王手

大相撲名古屋場所13日目(20日・愛知県体育館)大関旭富士が大関小錦を右小手投げで破って1敗を堅持し、横綱昇進に向かってまた一歩前進した。小錦は4敗となった。

1差で追う横綱千代の富士は大関北天佑を十八番の左上手投げで下して2敗を守り、平幕起利錦を下した北勝海も3敗を保った。きょう十四日目に千代の富士が小錦に敗れ、旭富士が北勝海に勝つと、千秋楽を待たずに旭富士の2場所連続3度目の優勝が決まる。

1横綱、1大関を倒した琴錦は8勝目を挙げ、来場所の新三役を確実とした。十両は若花田と大翔山が3敗で首位に並んでいる。貴花田は7勝目。《共同通信》




7月20日のできごと