平成548日目

平成2年7月9日(月)

1990/07/09

【第16回先進国首脳会議】ヒューストンサミット開幕

第16回先進国首脳会議(ヒューストン・サミット)は初日の9日、首脳、外相、蔵相による一回目の会合を開き、経済、政治問題の討議に入った。

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首脳会合では、マクロ経済政策や、貿易などの経済議題や対ソ経済支援を中心に約2時間話し合った。その結果、焦点となっている関税貿易一般協定(ガット)の新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)の年内決着に向けて「政治的意志で各国の立場の違いを埋めることが重要」との認識で一致、特に農業、サービス貿易、投資などが大切という考えを強く打ち出した。

対ソ支援問題では、首脳会合で援助することの重要性に関しては足並みがそろったが、金融上の支援にまで踏み込むかどうかの点で見解が分かれた。蔵相会合でも対ソ支援問題が取り上げられ「金融支援について注意深く早急に研究する」との考えで一致し、ソ連経済を分析、検討する機関を設置することになった。

一回目の首脳会合では、ウルグアイ・ラウンドの行方を左右する農業問題について突っ込んだ論議はされず、二日目以降の会合に持ち越された。日本のコメ問題については言及がなかった。

これに関連して海部首相は「調整困難な問題があるのは事実だが、交渉を前進させるため、政治的推進力の行使がわれわれの責務だ」と述べ、ウルグアイ・ラウンドの推進に対する積極的な決意を表明した。

対ソ支援問題は、ソ連の経済改革に必要な経営ノウハウなどの知的支援にとどめるべきだと主張した米国や日本の慎重派と、資金面での援助が直ちに必要だとする西ドイツやフランスなどの積極派に分かれた。西ドイツやフランスなどは「改革の進展を待っている間に、ゴルバチョフ大統領を失う可能性がある」と早急な支援の必要性を強調した。《共同通信》



【池松壮亮さん】誕生日

【暴力団取材テープ押収問題】最高裁、TBSの特別抗告を棄却

警視庁が暴力団の債権取り立て現場を撮影した取材テープを押収した問題で、処分取り消しの準抗告を東京地裁に棄却されたTBS(本社東京、田中和泉社長)が申し立てていた特別抗告に対し、最高裁第二小法廷の藤島昭裁判長は9日「差し押さえは迅速な捜査の遂行のためやむを得ない」と、TBSの申し出を棄却する決定をした。

審理に関与した4裁判官のうち奥野久之裁判官は「押収は違法」と反対意見を述べた。《共同通信》

【秋田市】護国神社が全焼、焼け跡から発火装

9日午前3時20分ごろ、秋田市寺内大畑、秋田県護国神社から出火、木造の本殿3棟約300平方メートルを全焼した。秋田県警捜査一課と臨港署が現場検証したところ、神饌所付近から時限発火装置とみられるアルミ缶と単3乾電池3本、デジタル式時計、リード線が見つかった。

県警は同県が大分県とともに大嘗祭の斎田に選ばれていることから、反皇室を訴え「即位の礼」を闘争の中心に据えた過激派によるゲリラ事件と断定、同県警本部に捜査本部を設置した。《共同通信》

【共産党・宮本顕治議長】党路線の正しさを強調

共産党は9日午前10時から、静岡県熱海市の党伊豆学習会館で第19回党大会を五日間の日程で開いた。

冒頭のあいさつで宮本議長は、ソ連・東欧情勢の激動について「スターリン・ブレジネフ型の大国主義支配が破たんし、矛盾が爆発した」と指摘するとともに、日本共産党が早い段階からこのような大国主義を批判してきた、として同党の路線の正しさを強調した。また党員の一部から批判の出ているルーマニアとの関係について「厳しい論争もしてきた。決して無原則的な付き合いはしてきていない」と反論した。

宮本氏は特に、1987年「当時の反核国際統一戦線結成の緊急性を呼び掛けることなどを盛り込んだルーマニア共産党のチャウシェスク書記長(当時)との共同宣言について「最終的には日本側原案を基に定式化された」などと説明した。

国際情勢に関連して宮本氏は、東欧社会主義国での経済改革など変革の動きに関し「資本主義復活や、北大西洋条約機構(NATO)への加入は民主革命の方向とはみられない」と指摘。同時に「運動論としても東欧の大衆の要求から、これらの政権は遊離している」と批判した。

ルーマニア問題などと並んで党員の一部から疑問が出ている日本共産党の組織原則である民主集中制については、「全員一致自体を非民主的事態のように見なすことは科学的社会主義の哲学への無知に基づく批判にすぎない」と決め付けるとともに、分派論や複数前衛党論などは採用できないことを強く指摘した。

最後に宮本氏は衆参両院選での同党の後退に触れて「総選挙での得票は522万票あり、比例代表制なら41議席に相当する」と指摘。さらに「どこでも達成されていない発達した資本主義国の変革に向けて、力関係を一歩一歩変えていく」と述べた。

大会は午後から今後の活動の指針となる決議案の討議に入り、最終日の13日には幹部人事を決める。

【政界メモ】頭悩ませ「産めよ増せよ」

◯…津島厚相はこのところ自民党政経文化パーティーなどで地方に出掛けるたびに「子供をつくって下さい」と呼び掛けている。出生率1.75人という異常な低さに驚いての平成版「産めよ増やせよ」の行動。

「日本の女性は子育てを食担に感じている。欧州では女性の四、五割が子育ては楽しいと言っているんだが」という厚相は、日本女性に対し「子育ては喜び」の環境づくりを強調している。来年度予算の概算要求でも児童手当、保育所の充実などを盛り込むと意気込んでいるが、花の独身OLに結婚を決意させ「子は世の宝」を理解してもらえるか、大臣室で思案投げ首の毎日とか。

◯…共産党は9日、熱海市の党伊豆学習会館で第19回党大会を開いた。ルーマニア問題、宮本議長の長期体制、民主集中制などについて一般党員の中から厳しい執行部批判の声が相次いでいただけに、宮本議長以下の壇上の執行部の発言は党内外から注目の的。

これを十分意識した宮本氏はあいさつの中で「この試練の時期に右往左往は無用。動揺している者は中央委員には一人もいない」と、これまでの路線の正しさを主張、強気の姿勢をみせた。この直後、静まりかえった場内に宮本氏が「エヘヘ」と思わず笑いを漏らし、爆笑を誘ったが、宮本氏の笑い、執行部批判への動揺の表れ?《共同通信》

【大相撲名古屋場所2日目】北勝海関に土

大相撲名古屋場所2日目(9日・受知県体育館)横綱北勝海が小結寺尾に寄り切られ、初黒星を喫した。北勝海は立ち合いに踏み込みを欠き、寺尾に十分のもろ差しを許していいところなく敗れた。寺尾には先場所に続く、不覚を取った。

他の横綱、大関は安泰。千代の富士は陣岳を鮮やかな右小またすくいで裏返しにした。横綱を目指す両大関も元気。旭富士は水戸泉を厳しく攻めて寄り切り、小錦も太寿山を危なげなく寄り切った。特島は長身の新小結孝乃富士を豪快につり出し、北天佑は両国を左上手投げで下して初白星を飾った。新関脇の琴富士は2連敗。《共同通信》



7月9日のできごと