平成521日目

平成2年6月12日(火)

1990/06/12

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】「独立交渉に応じる」

ソ連からの独立を宣言しているバルト地方三共和国の最高会議議長は12日、クレムリンでゴルバチョフ大統領と独立問題について初めて、そろって会談、ゴルバチョフ大統領はこの席で、共和国側が交渉期間中に独立宣言を凍結すれは交渉に応じるとの新提案を示した。

共和国側はこの大統領提案を交渉開始に向けての大きな前進と評価、バルト三国の独立問題は交渉による政治解決へ向かう可能性が出てきた。会談後記者会見したラトビア共和国のゴルブノフ議長が明らかにした。ランズベルギス・リトアニア議長も会見で、モスクワが経済制裁を解除することが先決としながらも、制裁解除も含め、双方が現在のこう着状態を脱するための糸口をつかんだことを認め、会談を「有益だった」と評価した。

両議長は13日にこの結果を最高会議に報告し、対応を決めると語った。

ランズベルギス議長は、会談前に開かれ三議長も出席した大統領直属の連邦会議で、大統領から連邦制の改革について「新しい考えが示された」と述べ、従来完全独立を主張してきたリトアニアが、独立を前提に今後、ソ連との連邦制、国家連合制に基づく新たな関係について話し合う用意があることを表明した。

交渉中は独立宣言凍結・停止の期間とするとの新提案は、会談前の12日の最高会議で大統領が既に明らかにしていた。ゴルブノフ議長は「共和国最高会議が(提案に)背定的な反応を出せば、完全独立までの移行期間の法的位置付けを決める交渉は始まるだろう」と述べた。しかし、ランズベルギス議長は、大統領との会談の詳細な内容を会見で明らかにすることは拒否した。ゴルプノフ議長は移行期間の長さには触れなかったが、この期間中にモスクワと共和国が平等な立場で、軍事面などの問題を条約で解決すると語った。《共同通信》




【中日・落合博満内野手】通算1000打点

中日の落合博満内野手(36)は12日、広島9回戦(広島)で3打点を挙げ、プロ野球21人目の通算1000打点をマークした。プロ入り通算1284試合目の達成で、藤村富美男(元阪神)の1311試合を更新する最短記録となった。初打点はロッテ時代の1979年5月30日の南海9回戦で記録。《共同通信》

【第39回全日本大学野球】亜大、19年ぶり2度目の優勝

亜大が19年ぶり大学日本一。第39回全日本大学野球選手権最終日は12日、神宮球場で東北福祉大(北部地区)ー亜大(東都大学)の決勝を行い、亜大が2−1で勝ち、昭和46年以来2度目の優勝をした。

亜大は四回に松尾、斎藤の連続本塁打で2点を先制。エース小池が12三振を奪う力投で、東北福祉大の反撃を七回の1点に抑えて逃げ切った。東北福祉大はこれが3度目の決勝戦だったが、またしても競り合いに敗れて初優勝は成らなかった。《共同通信》

【自民党・安倍晋太郎元幹事長】竹下、金丸氏と会談

自民党の安倍元幹事長は12日午前、日米安保条約30周年記念行事のための政府特使として19日から訪米するのに先立ち、竹下派会長の金丸元副終理、竹下元首相を相次いで都内の事務所に訪ね、日米関係や国内政局などについて会談した。

この中で安倍氏は日米安保30周年の節目を迎えるのを機に「日米協力基金」(仮称)を創設したい意同を表明。金丸、竹下両氏も「日米友好、親善を深めるということで結構なことだ。バックアップしたい」(金丸氏)などと賛成、全面的協力を約束した。同基金は日米間の人的交流、都市間の交流を支援するのが目的。金丸氏は「訪米出発前に党や政府と具体的に話をまとめ、思い切ったことをやるべきだ」と早急に具体化に着手すべきとの考えを示した。

安倍、金丸両氏は、日米安保体制が日本の今日の平和と繁栄に大きく貢献したとの認識から、在日米軍の駐留経費肩代わり(思いやり予算)の増額は「当然だ」との考えで一致した。《共同通信》

【政界メモ】福岡のかたきを税特委で

○…12日の衆院税制特別委で質問の一番手に立った加藤紘一元防衛庁長官は、消費税問題での与野党間の話し合いの必要性をしきりに強調。その中で「一人だけ“駄目なものは駄目”“廃止といったら廃止”と言う人がいる。これでは論議にならない」と社会党の土井委員長にかみついた。

答弁に立った社会党の伊藤政審会長は消費税の公約違反問題を持ち出して反論したが、加藤氏は「答えになっていない。駄目なものは駄目では議会制民主主義の否定だ」と言いたい放題で、土井委員長の委員会出席まで要求。参院福岡補選で自民党候補敗北直後だけに、土井氏を批判することで少しでも留飲を下げたか。

◯…公明党の坂井国対委員長は記者会見で、衆院税制特別委の今後の審議日程について「社会党が言っている地方公聴会(の開催)は「結構だと思う」と珍しく社会党提案に応じる姿勢を見せた。

しかし、その後の展開については「おいおい協議されると思う。いつ採決がいいとか、(国会の)延長があってもいいとかは一切決めていない」「党として一定の方針を持ってかくあるべし、というような対応は考えていない」などと、ないないづくし。消費税問題では徹底的に社会党の陰に隠れて、目立つのは避けようとの思惑がありあり。《共同通信》

【ロシア共和国】主権宣言を採択

ソ連ロシア共和国人民代議員大会は12日、「共和国法が連邦法に優先する」とうたった同共和国の「主権宣言」を、賛成907票、反対13票、棄権9票の圧倒的多数で正式採択、直ちに発効した。

今後、主権宣言に伴う共和国憲法や法律の改正が必要になるが、宣言は「連邦条約に基づいて」実行に移すとしており、これまでに同様の宣言から共和国憲法改正まで完了したバルト三国やアゼルバイジャン、グルジア共和国などとは一線を画している。

ゴルバチョフ大統領は同日の演説で、ソ連邦の在り方について「主権国家の連邦を目指す」と提案した。ロシア共和国人民代議員大会が8日の宣言基本採択の際あった271票の反対票が、今回一三栄に減ったのは、このゴルバチョフ発言を受けて、保守派の大多数も賛成に回ったためとみられる。《共同通信》

【故大平正芳元首相】伝記出版

故大平正芳元首相(当時)が、政争とそれに続く衆参同日選挙のさ中、病死してから12日でちょうど10年たつが、大平氏の伝記「大平正芳―人と思想」と、その英訳版の出版記念パーティーが同日夜、都内のホテルで開かれた。遺影が掲げられたパーティー会場にはアマコスト駐日米大使、竹下元首相、宮沢元蔵相(宮沢派会長)らゆかりの政財界関係者が姿を見せた。

宮沢氏は故池田勇人蔵相(のちの直相)の秘書官就任要請を大平氏がいったんは断ったいきさつを紹介「大平さんは、当初は政治家になるつもりはなかったようだ」と秘話を披露し、故人の人となりと業績をしのんだ。

内容的には、福田元首相が一期二年で大平氏に政権を譲るという、いわゆる“大福密約”がほごにされたあと、福田氏からの会談申し入れに対し、大平氏が「いまさら僕が福田さんと会う必要があるのか」と断ったいきさつや、「(首相として存分に働くか、この機会に公職を辞すかの)二つの道の決断が今年の末ころと考えられる。だから今年はおれの人生で最後の決断の年だ」と親しい学友に漏らしたことなど、当時の緊迫した情勢の中での故大平氏の心情がつづられている。《共同通信》

【黒柳徹子さん】ユニセフ本部を訪問

ニューヨーク訪問中のタレント、黒柳徹子さんが12日、国連本部と国連児童基金(ユニセフ)本部を訪れ、ユニセフ親善大使としての活動の成果を報告、テレビなどを通じ呼び掛けて集めた約1億3500万円(約90万ドル)を同本部に贈った。

初顔合わせとなったデクエヤル国連事務総長は「あなたの仕事は素晴らしい」と黒柳さんの貢献を称賛。“トットちゃん”の軽妙な語り口に、日ごろはお固い国連の中に笑いの渦が起きた。

黒柳さんが大使に任命された1984年以来、訪れた国はタンザニア、エチオピア、ベトナム、カンボジアなど七カ国。日本全国から寄せられた募金は5億円を超えた。

経済大国、日本ならではの募金額だが、黒柳さんは記者会見で「そのほとんどは、貧困や伝染病に苦しむ各国の子供たちに心を痛める母親、老人、子供たちからのささやかな献金です」と語った。

「一回の訪問で100万ドルに近い」黒柳さんの抜群の集金力に、デクエヤル事務総長もビックリ。「あなたの才能を(資金不足に悩む)国連平和維持活動にも利用したいもの」と思わず本音も。

黒柳さんが今回贈呈した寄金は、戦争の後遺症や経済危機の犠牲になったアンゴラの子供たちのための教育や保健活動に充てられる予定。黒柳さんはことし秋にはバングラデシュを訪れる。《共同通信》




6月12日のできごと