平成465日目

平成2年4月17日(火)

1990/04/17

【永山則夫被告】死刑確定へ

昭和43年、東京、京都、函館、名古屋で警備員やタクシー運転手計4人が次々とピストルで射殺された「連続射殺事件」で殺人、強盗殺人などの罪に問われた元喫茶店店員永山則夫被告(40)の第二次上告審判決公判が17日、最高裁第三小法廷で開かれた。

安岡満彦裁判長は「犯行の動機、態様、結果の重大性などに照らせば、被告の成育歴等を十分考慮しても罪責は誠に重大で、死刑判決を認めざるを得ない」と、死刑を言い渡した東京高裁の差し戻し控訴審判決を支持、永山被告の上告を棄却した。判決は審理に関与した4裁判官全員一致の結論である。

獄中で文学賞を受賞するなどして話題を呼んだ永山被告は、44年4月の逮捕から21年ぶり、5度目の判決で、10日間の異議申し立て期間を経て死刑が確定する。

この裁判では死刑、無期懲役、そして再び死刑と量刑が揺れ、死刑制度の是非が焦点となったが、今回の判決は改めて死刑論議に波紋を広げそうだ。

判決で安岡裁判長は、死刑制度について「残虐な刑罰を禁じた憲法36条や個人の尊重を定めた同13条などには違反しない」との従来の最高裁判例を踏襲して合憲判断を下した。

また「殺意や強盗の意思はなく、貴任能力もなかった」としていた弁護側主張を退けた。

そして最高裁・第一次上告審判決(58年)が述べた「犯行の罪質などの情状を考え、罪責が誠に重大で、刑の均衡や一予防(犯罪防止)の見地からやむを得ない場合には死刑の選択も許される」との死刑適用基準に照らして永山被告の量刑を検討。「わずか1カ月足らずの間に、各地で何ら落ち度のない番備員2名およびタクシー運転手2名を射殺するなどした事案。犯行の罪責、動機、態様ことに殺害の手段方法の執よう性・残虐性、結果の重大性などしに照らせば、被告の成育歴、犯行時の年齢等を十分考慮用しても、罪責は誠に重大で、一、二審の死刑判決は認めざるを得ない」と結論付けた。《共同通信》




【海部俊樹首相】政党法制定に意欲

海部首相は17日午前、民放テレビ番組の録画撮りの中で、選挙制度の改革に関連して、政策中心の選挙に転換するとの視点を改めて強調するとともに「政党法というものを考えていかなければならない」と述べ、選挙制度の導入に合わせて政党法制定に意欲を示した。《共同通信》

【竹下登元首相】海部首相に訪韓報告

日韓議連会長就任あいさつのため訪韓していた竹下元首相は17日夕、海部首相を官邸に訪ね、盧泰愚大統領らとの会談結果を説明し、懸案の在日韓国人三世の法的地位改善のため、首相が強い指導力を発揮するよう要望した。

竹下氏は、16日にソウルで大統領と会談した際、大統領が三世問題について「歴史の点を清算しようというのなら、政治的決断で解決することが望ましい」と述べたことを報告。その上で「首相や(関係の)役所に苦労を掛けるが、5月の大統領来日が成功するよう格段の力添えをお願いしたい」とし、関係省庁間での調整が難航している三世問題の解決に向け、首相が政治決断をするよう求めた。

首相は「報告はよく分かった。韓国側指導者の強い意思は聞いている」と答えた。

竹下氏に同行した長谷川峻日韓議連副会長は、金鍾泌・民自党最高委員が「大統領の面目を立ててほしい」と述べたことを伝えながら「韓国の政治家は与野党を問わず、三世問題の決着を願っている」と指摘。原田憲会長代行が「大統領は訪日する中で、三世問題を何とか前進させようとしている」と、首相の決断に期待を表明したのを受け、竹下氏も「私は外交交渉権はないが、みんなで(首相を)励ます」と議連としての側面支援を約束した。《共同通信》

【連合・山岸章会長】国民連合政権は挫折

連合会長の山岸章氏は17日、金沢市の金沢東急ホテルで開いた北国政経懇話会4月例会の講演の中で、社会党など4野党による連合政権協議が事実上凍結したことを受け「国民連合政権は挫折したと言わざるを得ない」と述べるとともに、四野党の現在の構造は変わらないとの視点に立ち、今後は問題によって「自社公民」あるいは「自公民」「自公」の組み合わせで政局が推移するとの見方を示した。

さらに山岸氏は講演後の質疑の中で、野党をめぐる政局の転換期は次の総選挙後になると展望したうえで、解散時期の見通しについては「早ければ2年後の参院とのダブル選だが、可能性は薄い。むしろ任期いっぱいに近い時期まで解散はせず、1993年から4年にかけてが転換点になりそう」と予測した。

また、現在は内部機関として政治対策委員会を設置し、野党再編、連合と政党の関係、選挙への対応の在り方などを検討中であり、連合の基本的な政治姿勢をまとめるのは今年11月になる旨を説明したものの、来年の統一地方選に向けては、道府県議会選挙の一人区に野党統一ないし連合型候補を擁立する方向で今夏までに機関決定したい意向を明らかにした。《北國新聞》




4月17日のできごと