平成444日目

1990/03/27

この日のできごと(何の日)

【韓国・最高裁】金賢姫被告の上告を棄却

1987年11月末に起きた大韓航空機事件で国家保安法違反に問われた金賢姫被告(28)に対する上告審判決公判が27日午後、ソウルの最高裁で開かれ、金宙漢裁判長は上告棄却を言い渡し、一、二審の死刑判決が確定した。

事件発生から約2年4カ月ぶりに法的な最終決着がついたが、韓国政府は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)によるテロの生き証人として死刑を執行せず、特別赦免などの措置を講じることが確実視されている。しかし遺族の感情や国民の受け止め方などを考慮し、赦免の時期はことし後半になるとみられている。

この日の法廷には金被告は出廷せず、言い渡しはわずか2分間で終わったが、詰め掛けた遺族約10人が「赦免してはダメだ」「金賢姫を引っ張って来い」などと大声で抗議する一幕もあった。

金裁判長は判決理由の中で①金被告の犯行は北の指令によるものとはいえ、強要されたものとは認められない②多くの犠牲者を出しており、(死刑という)量刑は不当ではない―として被告側の主張をすべて退けた。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

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【海部内閣】蔵相と郵政相が対立

日本電信電話(NTT)の「分割の是非をめぐって27日の閣議で、橋本蔵相と深谷郵政相との間で意見が対立、坂本官房長官が双方でさらに話し合い、意見統一を図るよう要請した。

橋本蔵相は「分割後の収支見通しや株主保護策が示されないまま分割方針が決定されるのは、承服し難い」と改めて強い懸念を示した。さらに橋本蔵相は「(NTT株価の下落の)主な原因は分割論だ。分割後の収支見通しの資料が不明で、株主保護策の実効のある方針が示されていないのは残念。(分割問題の)取り扱いは官房長官に「考えてほしい」と発言、行政指導などにより郵政省が単独でNTT分割を進めようとする動きをけん制した。

これに対し、深谷郵政相は「5200万人の電話利用者と160万人の株主のバランスを考えなくてはならないと述べ、株主対策だけでなく、電気通信政策の観点からNTT分割を議論するべきだと反論、坂本官房長官が「国民が納得できるような結論を出すよう(双方が)至急努力してほしい」と指示した。

閣議後の記者会見で深谷郵政相は「大蔵省とのすり合わせは順調とは言えない」と語っており、両省間の調整は難航しそうだ。

また橋本蔵相は閣議後の記者会見で、NTTの在り方に関する政府方針決定の時期について「国民の財産に傷を付けるわけにはいかない」と述べ、NTT株価の低迷などから政府方針決定が四月以降に「先送りになる可能性を示唆した。《共同通信》

【自民党安倍派】石原伸晃氏の入会を内定

自民党安倍派は27日の世話人会で、先の衆院選で初当選した石原伸晃氏の入会を内定した。28日の総会で正式に了承得する。石原氏の入会で安倍派衆院議員は63人になる。《共同通信》

【ソ連軍】リトアニア党本部を接収

ソ連軍空てい部隊一個中隊(約100人)は二十27日午前7時15分(日本時間同日午後1時15分)ごろ、リトアニア共和国の首都ビリニュスのリトアニア共産党(ソ連党から分離した主流派)中央委員会の本部建物を接収した。前夜まで党中央委総会が開かれていたが、力による抗はなかった。

リトアニア・テレビによると、別の空てい部隊約20人が市内の精神病院に侵入、病棟内に保護されていたリトアニア人脱走兵38人を、帰隊命令違反で拘束、連行した。いずれもリトアニア側の力による抵抗はなく、衝突は起きていない。

ゴルバチョフ大統領は26日、訪ソ中のケネディ米上院議員に対し「住民の生命に驚異が生じない限り、リトアニアに軍事力は行使しない」と約束していたが、軍側は、一連の主要建物の接収について「連邦所有の重要施設を守れ」という大統領令の遂行である、と主張している。

今回の接収に当たっているのはリトアニア駐留部隊ではなく、モスクワから送り込まれた約2000人の空てい部隊で、ワレンニコフ地上軍総司令官(国防次官、上級大将)が指揮を執っているもようである。ソ連軍は既に、リトアニア共産党高級学校、政治教育大学などの建物を接収している。

午前8時20分(同午後2時20分)ごろ、中央委本部に姿を見せたプラザウスカス・リトアニア共産党第一書記は「内部を見てからでないと何も言えない」と一言、厳しい表情で語って建物内に入った。

近くに住むエイマントス・ガーニスさん(53)によると、犬を連れて中央委本部付近を散歩していたところ、軍交通取締部隊の車を先頭に2台の軍用トラックが党本部正面に乗りつけ、自動小銃などで完全武装した空てい部隊約100人が、本部建物内になだれ込んだという。《共同通信》



3月27日 その日のできごと(何の日)