平成443日目

平成2年3月26日(月)

1990/03/26

【黒澤明監督】米アカデミー賞特別名誉賞受賞

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米映画界最大の祭典、第62回アカデミー賞授賞式は26日午後6時から、ロサンゼルス市内のドロシー・チャンドラー・パビリオンで行われた。作品賞には9部門でノミネートされた話題作「ドライビング・ミス・デイジー」が予想通りオスカーの栄冠に輝いた。これは米南部を舞台に白人女性と黒人運転手の25年余りの交流をヒューマンタッチで見事に描いた作品で、作品賞のほか主演女優賞など計4部門を独占した。また、日本を代表する巨匠、黒澤明監督(80)にオスカー特別名誉賞が贈られた。《共同通信》

「ハッピーバースデー、ディア・クロサワ」米ロサンゼルス市のドロシー・チャンドラー・パビリオンを埋め尽くした約3000人の大合唱が起こった。26日夜のアカデミー賞授賞式。3日前、80歳の誕生日を迎え、この日、チャールズ・チャップリンやオーソン・ウェルズに並ぶ「オスカー特別名誉賞」を受けた黒澤明監督に対し、世界中から集まった映画人は、惜しみない拍手を贈った。

日本の映画人としては初めての栄誉。午後8時半ごろ、「クロサワ」を師と仰ぐスティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカスの米国を代表する2人の映画監督に紹介され、黒澤監督がステージに向かうと、3000人余りの映画関係者は一斉に席から立ち上がって拍手。

「このような立派な賞をいただいて、誠に光栄に思います。しかし、私がこの賞に値するか、少し心配です。なぜなら私はまだ映画がよく分かっていないからです」黒澤監督は、喜びをかみしめるように、ゆっくりとした日本語であいさつ。謙虚な語り口を女性通訳が英語で伝えると、会場からは感嘆のため息さえ漏れた。

黒澤監督はさらに「映画は素晴らしい。素晴らしく、しかも美しいものをつかむのは難しい。私はこれからも、この映画という素晴らしいものをつかむために、全力を尽くすつもりです」と結び、両監督が金色に輝くオスカー像を手渡した。《共同通信》




【俳優・柳楽優弥さん】誕生日

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【第62回選抜高校野球大会】開幕

第62回選抜高等学校野球大会は26日、球春到来を告げる青空の下、甲子園球場で開幕。第1日は午前9時からの開会式に引き続き1回戦3試合を行い、優勝候補の東海大甲府(山梨)のほか川西緑台(兵庫)鹿児島実(鹿児島)が2回戦に進んだ。《共同通信》

【海部俊樹首相】大店法緩和に意欲

海部俊樹
https://www.kantei.go.jp/

参院予算委員会は26日午前10時すぎから、平成元年度補正予算に関する審議を行い、太田淳夫氏(公明)ら6氏が質問に立ち日米構造協議や深谷郵政相に対するリクルート社からの献金問題などを取り上げた。

この中で太田氏が日米構造協議の中心テーマとなっている大規模小売店法への対応を聞いたのに対し海部首相は「国際化時代の流れの中で規制緩和は大きな方向。中間報告の詰めの作業を行っており、その時になって適切な判断をしていかなければならない」と、政治決断に強い意欲を示した。《共同通信》

【平成元年度補正予算】成立

平成元年度補正予算は26日夕の参院本会議で野党の反対多数で否決された後、両院協議会を経て憲法の衆院優位の規定に基づき同夜、政府原案通り成立した。予算が両院協に諮られた上で成立したのは現憲法施行後初めて。補正予算関連四法も同夜の参院本会議で可決、成立した。補正予算成立を受けて国会は、今週中に年度内成立が必要とされる「日切れ法案」や補正予算関連の残る二法案を処理。50日間の平成二年度暫定予算案を4月3、4の両日、衆参両院で審議、成立を図った上、6日から衆院予算委を舞台に平成二年度予算案の審議に入り、本格的な与野党攻防が展開される。

補正予算の成立の遅れで半額支給の異例の事態を招いた国家公務員の給与は、補正予算成立に伴い27日に遅配分が支給される見通し。

国会は26日午後、補正予算案に対する参院予算委での質疑を終了、採決の結果、税金党を除く野党の反対多数で否決。社会党の修正案も否された。

引き続き開かれた参院本会議でも否決となり、国会法に基づき両院協議会に諮られた。午後8時すぎからの両院協で調整、協議したが不調まま成案が得られず、この結果が衆参両院本会議で報告された。

これを受けて桜内衆院議長が憲法60条の衆院優位の規定により衆院の議決(可決)を国会の議決とする旨宣告し、補正予算は政府原案通り成立した。両院協の開催は昨年8月の首相指名をめぐって開かれたのに続くもので、参院での与野野党逆転による衆参ねじれ状況を象徴した形。今後の国会運営にも影響を与えることになろう。《共同通信》

【政界メモ】古里のきしめんにご機嫌

〇…海部首相は26日昼、国会内の大臣室で橋本蔵相、中山外相、坂本官房長官に地元・尾張の名物、きしめんを振る舞った。橋本蔵相の訪米帰国報告を聴きながら、日米構造協議に向けて打ち合わせを兼ねての会食となったが、首相は「きしめんを食べてふるさとを思い出していました」とご機嫌の様子。

記者団が話し合いの内容を問い詰めても「(中山外相も)きしめんがうまかったと言っていただろう」ときしめん談議ではぐらかすことしきり。ただ、一足先に大臣室から出て来た橋本蔵相は、味が口に合わなかったのか「きしめんに釣られて損をしたよ」と、ニヤニヤ。

〇…この日、社民連の江田代表は都内で開いた全国代表者会議で「連合新党」結成を最優先させる構想をぶち上げた。さらに江田氏は踏み込んで「連合政権協議が崩れた後の焼け野原に、政治を動かす新しい芽を育てなければならない」と、与野党間の大局的合意を土台にした両院協議会の活用という新ルールや「自民党との新しいかかわり方を探る」と、大連立論を逆提案する張り切りぶり。

実はこの日は、13年前に父の故三郎氏が社会党を離党、12年前には社民連が結成され、さらには江田氏自身の結婚記念日。力が入るのも無理からぬところらしい。《共同通信》




3月26日のできごと