平成380日目

1990/01/22

この日のできごと(何の日)

【御徒町陥没事故】

22日午後3時ごろ、東京都台東区上野5-27-8のJR御徒町駅北口の通称春日通りで「ドーン」という大きな音とともに、道路が長さ約12.8メートル、幅約9.6メートル、深さ5メートル陥没した。

東京消防庁によると、穴の最深部は一時的に十数メートルにもなった、という。通行中の高級外車とバイクの2台が穴に転落。陥没と同時に十数分間にわたり最高20メートルまで噴き出した土砂などを歩行者や9台の車がかぶり、台東区の主婦(53)ら計10人が頭などに重軽傷を負った。

陥没地点はJR山手、京浜東北緑のガード真下。約14メートル地下では来春の開業に向け、新幹線保有機構がJR東日本を通じ熊谷組に発注した東北・上越新幹線のトンネル延長工事がシールド工法で行われていたが、工事関係者34人にけが人はなかった。

警視庁捜査一課、上野署はシールド工法で使用していた円筒状の掘削機械内部の圧縮空気が、何らかの原因でトンネル外に高圧で漏れ、水を含んだ土砂を噴き上げ路面を陥没させたとみている。このため、工事請負会社の熊谷組など関係者から、振動の多い大都市の鉄道直下で行う工事にどのような安全対策を取ったかなど、業務上過失傷害容疑で事情を聴いている。

この事故で、京浜東北、山手線は午後4時12分まで、全面ストップ、運休したり遅れる電車が続発、夕方のラッシュ時と重なって約10万人の足に影響が出た。現場には見物人ら5000人が殺到した。上野署によると、転落した2台以外に、ワゴン車1台の前輪とライトバン1台の後輪がそれぞれ脱輪し、転落寸前で停止した。さらに通り掛かったタクシーなど7台が穴から噴き出した土砂をかぶった。

転落した外車は世田谷区内の会社の所有で、転落の際男性1人が乗っていたが、この人は自力で脱出、現場から立ち去った。バイクは路上駐車中だった。東京消防庁は救急車、ポンプ車計21台を出動させ、けが人の救出、収容などに当たった。

けが人は前輪が陥没した穴に落ちたワゴン車の会社員(18)以外は歩行者の男女。いずれも噴き出した土砂やめくれた道路のアスファルト片が頭などに当たったり、逃げまどう人に押され、歩道上に転倒して重軽傷を負った。《共同通信》

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【アゼルバイジャン・バグー】集団葬儀に100万人

ソ連アゼルバイジャン共和国の首都バグーへの非常事態宣言によるソ連軍と人民戦線側との衝突で死亡した住民犠牲者の集団追悼集会と葬儀が22日正午(日本時間同日午後5時)から、市内の丘にあるナゴルヌイ公演に約100万人の市民を集めて行われた。約3時間で葬儀は一応終わった。《共同通信》

【鄒家華・中国国家計画委主任】円借款に期待

来日中の鄒家華・中国国家計画委主任は22日午後、都内で講演し、昨年6月の北京・天安門事件後、北京市に出されていた戒厳令が約8カ月ぶりに解除されたことについて「これは(中国社会の)安定の目印だ」と述べ、直接的な表現は避けながらも第三次円借款(総額8100意円)の早期実施に強い期待を表明した。

特に鄒主任は、中国の「改革・開放」路線は変わらないと指摘し、優れた技術力や資金を持つ日本と、豊富な労働力と資源に恵まれた中国との協力推進は「天の時、地の利が十分に備わっており、潜在能力が極めて大きい」と強調した。

現在の中国社会について「昨年の(天安門での)動乱阻止と暴乱平定を経て、われわれはわが国の社会、政治、経済情勢の安定を効果的に維持した」と説明。その上で(1)国際的な科学技術交流を引き続き強化(2)外国企業との合弁など投資環境の改善(3)経済特区における優遇措置の堅持など、中国政府の具体的措置を挙げ「中国は外国からの借款を積極的、効果的に使う。対外債務の管理も強化し、確実な償還を確保したい」と日本側の経済協力や民間投資に期待を示した。《共同通信》

【第117国会】開会式

昨年末以来、自然休会に入っていた第117通常国会は22日再開され、午前11時から参院本会議場で、天皇陛下をお迎えして開会式が行われた。

24日午後には衆院が解散され、政局の焦点は、2月3日公示ー18日投票の総選挙の行方に移る。自民党が過半数(257議席)を割れば、海部首相の引責退陣は避けられず、後継首相人事はもちろん、連合政権を含む政界再編成の動きなど政局は一気に激動期を迎えよう。

開会式の後、衆院は午後1時、議院運営委員会理事会、同2時同委員会を相次いで開き、国会日程を協議。席上、自民党は平成元年度補正予算案の先行審議を軸として要求するが野党は拒否し、結局コメの補助金に関する「水田農業確立助成補助金臨時特例法案」(参院先議)の処理などを理由に、24日午後1時衆院本会議を開くことを決める。参院でも同日の同委理事会で、23日午後1時から本会議を開き同特例法案を採決することを決めた。《共同通信》



1月22日 その日のできごと(何の日)