平成370日目

平成2年1月12日(金)

1990/01/12

【礼宮さま、川嶋紀子さん】納采の儀

礼宮さま(24)と学習院大大学院生、川嶋紀子さん(23)の「納采の儀」が12日行われ、ご婚約が正式に調った。この儀式は一般の結納に当たり、礼宮さまは使者を介して、絹地など三品から成る結納品を紀子さんに贈られた。お二人は、「結婚の儀」の日取りを川嶋家に伝える「告期の儀」、独立を承認する皇室経済会議を経て、6月29日に皇居で挙式の予定。礼宮さまは新たに宮家を創設される。紀子さんは2月上旬からお妃教育を受ける。

午前10時、両陛下が赤坂御所で山本侍従長に「納采を行うように」と伝えられ、「納采の儀」が始まった。お使いの重田侍従次長が結納の品の目録を携えて、東京都豊島区目白の学習院教職員住宅四階にある川嶋家を訪問。重田侍従次長は客間で紀子さん、父親の辰彦氏、母親の和代さんと対面「天皇、皇后両陛下のおぼしめしを受け、文仁親王には本日、川嶋紀子嬢に結婚の約をなすため納采を行われます」と述べ、薄桃色の初々しい振りそで姿の紀子さんは「謹んでお受け申し上げます」と答えた。《共同通信》


結納に当たる「納采の儀」を済ませた礼宮さま(24)と学習院大大学院生、川嶋紀子さん(23)は12日午後、皇居で天皇、皇后両陛下と、川嶋家の両親と一緒に対面、ご婚約の成立を喜び合った。この後、宮殿と赤坂御所では皇族方、三権の長、側近らによる祝賀行事が続いた。

納采の儀と同じあでやかな振りそで姿の紀子さんは午後1時40分、両親に付き添われて宮殿・竹の間へ。両陛下の前で父辰彦氏が「本日は誠にありがとうございました」とあいさつすると、天皇陛下は「納采が滞りなく行われたことを喜ばしく思います」と述べられた。引き続き礼宮さまが「ありがとう」とお礼の言葉を掛けられた。約15分と短時間だったが、同席した山本侍従長によると、厳粛なうちにも和やかな雰囲気だったという。

次いで両陛下と礼宮さまは吹上御所の皇太后さまにごあいさつ。この後、宮殿で皇太子さまはじめ各皇族、親類方、首相臨時代理の橋本蔵相ら三権の長、宮内庁幹部らから次々とお祝いの言葉を受けられた。午後4時から、赤坂御所で宮内庁の藤森長官はじめ、側近らを招いて茶会が催され、夜は御所内で天皇ご一家五人がお祝いの食事をされた。

礼宮さまは14日、留学先の英国へ戻る予定で、13日夜、天皇ご一家と紀子さん一家が赤坂御所で夕食をともにされる。《共同通信》




【大相撲初場所六日目】小錦関、手痛い初黒星

大相撲初場所六日目(12日・両国国技館)大関小錦に土がつき、全勝は横綱千代の富士と大関旭富士の二人となった。小錦は小結霧島を攻め込みながら土俵際の詰めを誤って引き落とされ、連続優勝ー横綱昇進に手痛い初黒星を喫した。

大乃国は小結両国を無難に左上手投げで下して4勝目を挙げた。千代の富士、旭富士を追う1敗力士は北勝海、小錦、北天佑と平幕の起利錦の四人。十両は北勝鬨が全勝を守って単独トップ、人気者貴花田は4勝目をマークした。《共同通信》

【プロ野球・阪神】フィルダー選手との再契約を断念

阪神が12日、セシル・フィルダー選手(26)との再契約を断念した。近藤球団副本部長はこの日午後、甲子園球場内の球団事務所で記者会見し、フィルダー側との交渉が不調に終わり、同選手を自由契約選手とする手続きを取ることを明らかにした。

再契約交渉のために渡米している高田球団代表から12日に報告が入ったもので、それによると、フィルダー側は、長期間の契約と、その契約期間中における選手側からの契約の無条件解除という条件を要求。阪神側は、とても妥協点が見いだせないと、再契約を断念したという。阪神が再契約を断念して自由契約選手とすることから大リーグ復帰が決定的となった。

また阪神は、38本塁打81打点をマークしたフィルダー一選手の退団によって、新外人獲得へ動くのは確実で、昨季、本塁打王(42本)となりながらヤクルトを解雇されたラリー・パリッシュ選手(36)が有力視されている。《共同通信》

【政界メモ】ジンクスかついだ?蔵相

○…海部首相が欧州訪問に出発してから初めての閣議が12日、開かれた。この日は首相同行の中山外相、外遊中の松永通産相、福島労相、高原経企庁長官も欠席とあって、閣僚応接室は空席が目立ち寂しい光景。カメラマンから首相臨時代理の蔵相らに「席を詰めて」と注文が飛び、水野総務庁長官らは「絵にならんだろうから寄ろう」と動いたものの、蔵相だけは「成果を上げての首相の帰国を祈って陰膳にしておこう」とじっと座ったまま。

政界には「臨時代理中に首相のいすに座ると首相になれない」とのジンクスがあるとかで、逆に橋本蔵相の“野心”が見えたとの声も。

〇….この日、森山官房長官は民放テレビ番組「あまから問答」の録画撮りに臨んだ。長官のほかにゲストはメディアプロデューサーの残間里江子さんで、司会の大宅映子さんから「十数年続くこの番組で女性が三人というのは初めて」と言われると、森山長官は「1990年代初頭にふさわしい」と得意顔。

大相撲の総理大臣杯を授与しようと計画してマスコミをにぎわしたことに話題が及ぶと「私は相撲を取りたいわけではない。女性だから果たせないのはおかしいとひと言いってみたの」ときっぱり。「あきらめたわけではなく、無理強いでもないわ」と依然、意気軒高なところを見せていた。《共同通信》

【海部俊樹首相】英・サッチャー首相と会談

英国訪問中の海部首相は12日午前11時すぎからロンドン市内の首相官邸でサッチャー首相と約1時間会談し、その後引き続き昼食をともにした会談(ワーキングランチ)に入った。会談には中山、ハード両外相らが出席した。

会談の中で両外相は(1)21世紀に向けて日英両国関係を前例のないパートナーシップと有効の関係に強化する(2)東欧支援に民主主義という共通の価値を持つ日英両国が協力するーで一致。

中国問題についてサッチャー首相は「中国を孤立化させてはならない」との海部首相の主張に賛意を示しつつも「中国が抱える問題は巨大であり、中国を正しい方向に促すためには先進国首脳会議参加国の協調と十分な意思疎通が必要」と対中制裁の早期解除にクギを刺した。《共同通信》

【海部俊樹首相】伊・アンドレオッチ首相と会談

イタリア入りした海部首相は12日午後6時45分(日本時間13日午前2時45分)から1時間15分間、アンドレオッチ首相と東欧・ン連、中国情勢を中心に意見を交換した。

この中で東欧情勢について触れたアンドレオッチ首相は「(国の)モデルチェンジが始まっている。協力していきたい」と述べた。これに対し海部首相も西側と協調しての東欧支援の必要性を強調、両首脳は今後、東欧支援での日伊協調で一致した。特にアンドレオッチ首相は「ユーゴスラビアについても視野から外さないで支援していきたい」と日本の協力を求め、海部首相も「日本としてもユーゴも考慮に入れていきたい」と言明した。《共同通信》

【ルーマニア】共産党を非合法化

ルーマニア革命の犠牲者の霊を慰める「哀悼の日」に定められた12日夜、暫定政権「救国戦線評議会」はルーマニア共産党の非合法化など三つの法律を布告するとともに、4月に予定されている総選挙を国連の監視下で実施する方針を明らかにした。

激変が続いた東欧諸国の中で支配政党だった共産党が非合法となったのはこれが初めて。ことし東欧で相次いで実施される自由選挙の中で国連の監視下で選挙が行われるのも初めてのケースとなる。布告された三つの法律は(1)共産党の非合法化(2)テロリストに対する死刑の復活を問う国民投票を1月28日に実施する(3)評議会内に市民の要望などを直接聴く委員会の新設。

評議会のイリエスク議長がブカレストのビクトリア広場に集まった一万人近い市民を前に「ルーマニア共産党を非合法化したのは、それが反人民の道具として独裁政権に使われてきたためだ」などと述べ、三法律の布告を宣言すると、市民から一斉に「ウォー」という歓声が上がり「イリエスク、イリエスク」の大合唱が巻き起こった。

また国連の監視下の総選挙実施を明らかにしたのはマジル第一副議長で、具体的な進め方など詳細については明らかにしなかった。4月の総選挙実施については「準備が整わない」などの理由で各政党のほか評議会内部にも時期尚早論が根強いが、ムンテアヌ評議会スポークスマンは「国民が望んでいる」として四月実施の方針を強調していた。

「この日ビクトリア広場には午後から続々と市民が詰め掛け、臨時の演台となった広場前の戦車に次々と上がり「もっと革命を」「自由を」「共産主義はもうたくさんだ」などと訴えた。これに対し暫定政権側は市民の質問に次々と答えたが、やじや歓声に発言がしばしば遮られ、立ち往生する場面も見られた。《共同通信》




1月12日のできごと