平成329日目

平成元年12月2日(土)

1989/12/02

【マルタ会談】米ソ、東欧改革へ協力

東西関係や軍縮問題を話し合うゴルバチョフ・ソ連共産党書記長兼最高会議議長とブッシュ米大統領の初の首脳会談は、2日午前10時(日本時間同日午後6時)すぎから、昼食を挟み約5時間にわたり地中海マルタ・マルサシュロック湾の岸壁に係留中のソ連客船マキシム・ゴーリキー上で第一回会談が行われた。

会場は当初、ソ連巡洋艦スラーパが予定されていたが、悪天候のため変更された。ホワイトハウスの発表によると、両首脳は東欧の政治的、経済的変革という課題が今後も続くとの認識で一致。東欧問題について慎重かつ断固としたイニシアチブで対応することを誓い合った。

会談場所に充てられた遊歩甲板のカード・ルームには、ソ連側6人、米側7人が入り、一部はどの狭いテーブルを一「前に「議論を尽くさないとお互い蹴り合いになりかねない」と書記長が冗談を飛ばすなど、明るい雰囲気で始まった。

冒頭、記者団から東欧問題を話し合うかと聞かれた書記長は「それも含め、すべてを討議する」と答え、やはり東欧の激動が今回の会談の重要な議題の一つであることを確認した。会談は途中で両首脳の一対一の会談に移った。ゴルバチョフ書記長の反応からも分かるように、今回の会談は、激変を続ける東欧情勢を主軸に、双方ともに重圧になっている軍事費削減とそれに伴う軍縮、東西関係安定のための新たな枠組みの模索が最大の目的となろう。《共同通信》




【上宮高・元木大介選手】心境はまだ白紙

「いろいろご迷惑をお掛けしまして…」。ダイエーのドラフト1位指名に悩む上宮高・元木内野手は2日、同校での記者会見に現れるなり報道陣にペコリと頭を下げた。

記者会見は毎日行われ心境の変化を打ち明けることになっているが、逆指名していた巨人にふられたショックからは立ち直ってきているもののまだ心の整理はついていないとあって、報道陣の手を替え品を替えの質問にも「まだ白紙なので…:の連発。連日会見に臨む記者やカメラマンを気遣ってのおわびとなったが、この日は「田淵監督のプロ入り時の経験談を聞きたい気持ちはある?」との誘導質問に「ちょっとはあります」と精いっぱいのサービスも。

来週は期末テストがあるため、進路の決断はテスト明けになりそうだ。《共同通信》

【自民党・金丸元副総理】総選挙2月18日投票の線

自民党竹下派会長の金丸元副総理は2日午後、遊説先の長野県飯田市内で講演し、衆院解散・総選挙の時期の見通しについて「平成元年度補正予無案が、(来年1月の)再開通常国会で審議され通過するならば、2月25日投票だと思うが、野党は消費反対の立場で補正予算に賛成とは言えないだろう」と述べた。

これは、党内で出ている補正予算成立後の与野党話し合い解散に否定的な見方を示し1月下旬の解散、2月18日投票の見通しを示したものだ。

また金丸氏は1日決定された自民党の見直し案について「政府、党執行部が苦労したことは高く評価している。決まった以上、国民に分かってもらうよう努力し、次期衆院選は命がけで戦っていく」と強調した。さらに「見直し案に対し、いろいろ言う人もいるが、この案に承服できない人は自民党を脱党してもらうしかない」と述べた。《共同通信》

【フィリピン・アキノ政権】重い後遺症

フィリピン国軍の一部将兵による反乱事件は2日までにほぼ鎮圧されたが、今回の反乱は大きな後遺症をアキノ政権に残しそうだ。

その最大のものは、米軍への支援要請。今月中旬の在比米軍基地協定存廃をめぐる交渉開始を前に、基地撤去派である過半数の上院議員や左派勢力がナショナリズム高揚キャンペーンを展開中だっただけに、今後、アキノ大統領に対し反発が強まることは必至だ。

サルバドル・ラウエル副大統領率いる野党「国民党」(NP)も2日、さっそく米軍支援を「屈辱的決断」とする非難声明を出した。《読売新聞》

【台湾一斉選挙】野党民進党が大躍進

2日投票が行われた戒厳令解除後、初の台湾一斉選挙は、野党、民主進歩党(黄信介主席)が21の県・市長のうち6つのポストを獲得、立法委員(国会議員に相当、101議席)でも得票率27%、21議席を獲得するなど大躍進した。政党政治に踏み出し初の選挙で民進党が「大勝利」したことで今後、国民党政権への改革と民主化圧力がさらに強まりそうだ。

民進党は地方政権を奪取し、国民党の不合理な支配体制を変えるとし、「地方が中央を包囲する」戦略の下の当初から県・市長選に照準を設定。それが奏功し、台北、高雄、宜蘭、彰化、屏東、新竹の6県長のポストを獲得、無党派の嘉義市長を含めると全体の3分の1を占めsた。前回まで高雄県長のみだっただけに大幅な増加ぶり。

特に李登輝そう打とうの出身地で、しかも首都台北を取り巻く最大の県、台北県で民進党の尤清候補が買った意義は大きい。《共同通信》

【インド】シン首相が就任

インドの新首相に2日、5党連合「国民戦線(NF)」のビシュワナート・プラタプ・シン氏(58)が就任した。12年ぶり、独立以降では2度目の国民会議派以外の政権誕生で、インドは政治の転換点を迎えた。

シン新首相は、同日、ニューデリーでの大統領官邸での就任式に臨み、ベンカタラマン大統領からインド7人目の首相に正式に任命された。副首相にはNF内実力者のデビ・ラル氏が就任した。新首相は直ちに組閣作業に写ったが、新内閣の顔ぶれが全員揃うのは3日以降となる見通し。《共同通信》




12月2日のできごと