平成205日目

平成元年7月31日(月)

1989/07/31

【女子高生コンクリート詰め殺人事件】少年4人は殺意を否定

東京都足立区内の非行少年グループが埼玉県三郷市の女子高生、E子さん=当時(17)=を仲間の自宅二階に監禁した上リンチを加えて殺し、死体をドラム缶にコンクリート詰めにして捨てた事件で殺人、死体遺棄、監禁などの罪に問われた同区内の無職少年A(19
)、同B(18)、同C(16)、同D(17)ら4被告に対する初公判が31日、東京地裁(松本光雄裁判長)で開かれた。

罪状認否でA被告側がE子さんに対するわいせつ目的誘拐、監禁、暴行の事実などを認めた上で「このまま殴ったら死ぬかもしれないと思ったが、確定的な殺意はなかった」と未必の故意を首長。B、C、D各被告の弁護人は「殺すつもりはなかった」「E子さんが衰弱していたという認識はなかった」などと殺意を否認。「傷害致死罪を適用すべきだ」と主張した。

起訴状の朗読、罪状認否に続く冒頭陳述で検察側は「かけ麻雀で約10万円負けたA被告らが、うっぷん晴らしのために、衰弱していたE子さんに暴行の限りをつくして殺した」などと、せい惨なリンチの実態を明らかにした。

冒頭陳述によると、主犯格のA被告らは昨年11月25日夜、三郷市戸ケ崎の交差点で信号待ちをしていたE子さんを見掛け、誘拐して暴行しようと計画。C被告がE子さんを自転車もろとも転倒させ、A被告が偶然通りかかったように装いながら「危ないから、送ってやる」とE子さんを暗がりに誘い込んだ上「おれはやくざだ。言うことを聞けば命だけは助けてやる」と脅した。

A被告らはたまり場にしていたC被告の自宅二階の部屋にE子さんを監禁。E子さんに自宅の母親へ3回電話をさせ「捜索願を取り消して」と言わせるなどして警察の捜索逃れを画策。

12月2日、二度にわたって逃げようとしたり110番しようとしたE子さんの顔を何度も殴り、足首にライターで5、6回やけどをさせた。

A被告らは同月中旬ごろから、「家に返して。何でも言われたことをするから」と哀願するE子さんをなぶり行為の対象として扱うようになった。再三シンナーを吸わせたり、ウイスキーを一気飲みさせたりしたほか、布団を汚したことに因縁をつけて顔を数十回殴り、E子さんの顔が腫れ上がると「何だ、お前。でけえ顔になったな」と言って面白がった。

ことし1月4日早朝、麻雀で大負けしたA被告は、B被告ら3人とE子さんをいたぶった。E子さんの血が付くのを嫌ってビニール袋で手を包み、こぶしや鉄球がついた鉄棒で太ももなどを数十回殴り、同日夜までにE子さんをショック死させた。

この後、A被告らは死体を詰めた旅行用カバンをドラム缶に入れ、盗んできたコンクリート、ブロック片などを流し込んで、トラックで江東区の工事現場横の空き地に運び、捨てたという。《共同通信》




【第60回都市対抗野球】プリンスホテル、初優勝

第60回都市対抗野球大会最終日は31日、東京ドームでプリンスホテル(東京都)ー大昭和製紙北海道(白老町)の決勝を行い、プリンスホテルが8−3で快勝し、創部11年目で初優勝した。《共同通信》

【巨人・槙原寛己投手】今季は絶望

巨人の槙原寛己投手(25)は31日、東京・西新宿の慈恵医大病院で右膝の精密検査を受けた結果、「内側半月板損傷」と判明。損傷部分を内視鏡手術で取り除く必要があるため、全治まで2カ月以上かかると診断された。これで約2カ月を残した今季の出場が絶望となった。

診察したのは同病院整形外科の室田教授dえ、記者会見した浅沼医師は「内側半月板に、縦に傷が入っている。手術で一部を取り除く必要がある。一般的には日常生活に戻るまで2カ月程度だが、プロスポーツ選手ならもう少し時間がかかる。100パーセント回復するが、今季は駄目だろう」と症状を説明した。

槙原は同病院で手術を受けるため、1日にも入院する。《共同通信》

【社会党】マドンナ議員団が発足

「2000年には全国で2000人の女性候補者の擁立を」—。

参院選の勝利の興奮も冷めやらぬ中、社会党は31日午後、東京・平河町の日本海運倶楽部に国会や地方議会で活躍するマドンナ議員を一同に集め「全国女性議員団」を結成した。

結成総会には全国約260人の議員のうち約150人が出席、「女性の政治参加の促進」などを申し合わせて、衆院選や地方選で大量の女性候補擁立へ向け気勢を上げた。

総会は同党の躍進後とあって明るい笑顔ばかり。ピンクやブルーなど色とりどりの女性議員が集まり、華やかなムードにあふれた。

軍団の頂点に立つ土井委員長はスカイブルーのツーピースで満面に笑み。「追い風を向かい風と言い聞かせ、それを浮力に変えた。オバタリアンが、連れ合いや子供とともに反乱した。衆院でも女性が頑張って」と訴えた。《共同通信》

【自民党・橋本龍太郎幹事長】国会運営に危機感

自民党は31日午前11時すぎから党本部で緊急全国代表者会議を開いた。1日まで二日間の日程で、橋本幹事長ら党執行部と各都道府県連の代表約300人による討議を通じ、参院選惨敗を踏まえた党再生の道を探る。併せて、選挙戦で最大焦点となって消費税見直し問題の今後の扱いや、宇野首相の退陣表明に伴う後継総裁選出について活発な論議が展開される見通しだ。

冒頭のあいさつで橋本幹事長は参院選惨敗について「与野党対決の重要法案は衆院を通過しても、参院でことごとく否決され、我等の一貫性のある政策遂行は不可能となり、国政はみぞうの混乱と停滞に陥る危機をはらんでいる」と今後の国会運営に強い危機感を表明したうえで、「このような危機的状況を引き起こし、かえすがえす申し訳ない」と陳謝。さらに宇野首相(総裁)が責任を取って退陣を表明、後継総裁を8日の両院議員総会で投票によって選出することを決めた経緯を報告した。《共同通信》

【宇野宗佑首相】思い出に浸る

宇野首相が31日朝「忘れるといかんから」と、週末に静養先の箱根で詠んだ「天空に 集い涼風 方舟より」の俳句を記者団に披露。首相は先進国首脳会議(アルシュ・サミット)の開かれた地上120メートルの会議場から「世界中に人権という涼風を吹かせるんです」と自ら解説し、「アルシュ」には「方舟」に意味もあると付け加えた。

フランスの高校生から首相あてに届いた「日本、フランスの両国は人権擁護に全力を」との手紙の返事にこの句を添えるとか。

参院選惨敗—首相辞意表明を受けて、自民党は後継総裁選に大わらわの状態だが、首相だけは一人、サミットの思い出に浸り切っている様子。《共同通信》

7月31日のできごと