平成4702日目

2001/11/22

この日のできごと(何の日)

【イオン】マイカル支援

民事再生手続き中の大手スーパー、マイカルの浦野一雄社長と再生弁護団代表の坂井秀行弁護士らは22日記者会見し、同業のイオン(旧ジャスコ)が再建を包括的に支援すると発表した。イオンの意向により再建手続きは会社更生法に切り替え、同日東京地裁に申請し、受理された。イオンの主力銀行である第一勧業銀行が資金面で協力するが、融資額などについては「今後詰める」(常盤敏時イオン会長)として明言を避けた。会社更生法への変更に伴い、マイカルの経営陣は退陣する。

会見に同席したイオンの岡田元也社長は、マイカル支援を決めた理由について「総合的な判断」と述べ、手続き変更や銀行の支援が決め手となったことを示唆した。ただ、今後の店舗運営や雇用については「あすから変わることはない」と述べたものの、赤字店などを中心に数十店規模で削減される見通しで、雇用も大幅に減りそうだ。

同地裁は保全管理人に瀬戸英雄弁護士を選任した。今後、裁判所が選任する管財人がおおむね一年をかけて更生計画案を策定する。大型破たんでは、民事再生法から会社更生法への手続きの変更は初めて。

これまで進めてきた支援企業の選定作業が予想以上に難航。弁護団は破産の恐れが出てくることなどから、イオンが求めていた会社更生法への切り替えと銀行の支援を取り付けた。資本注入の金額や具体的な支援態勢については今後の課題とした。マイカルは今後、減資を行い、その後の増資をイオンが引き受ける形で包括的な支援を受ける。《共同通信》

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【前田幸長投手】巨人入りが決定

中日からフリーエージェント(FA)宣言していた前田幸長投手(31)の巨人移籍が22日、正式に決まり、東京都内のホテルで入団が発表された。この日の交渉で4年契約、年俸総額5億円プラス出来高払いの条件で契約した。

交渉直後の会見で、前田幸は「原監督のジャイアンツのユニホームを着て一緒に戦おう、の言葉が印象深かった。先発でも中継ぎでも勝利に貢献したい」と話した。(金額は推定)《共同通信》

【青学大・石川雅規投手】ヤクルト入りが決定

ヤクルトの自由獲得枠の青学大・石川雅規投手(21)=169センチ、65キロ、左投げ左打ち=とドラフト8巡目指名の青学大・志田宗大外野手(22)=178センチ、75キロ、右投げ右打ち=の入団が22日、決まった。石川の背番号は19。石川は契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1300万円。

シドニー五輪代表で先発候補の石川は「小さい体を気にしてはいない。巨人の松井さん、高橋由さんたちと対戦したい」とはっきりした口調で話した。(金額は推定)《共同通信》

【大相撲九州場所】12日目

大相撲九州場所12日目(22日・福岡国際センター)単独トップの横綱武蔵丸が小結朝青龍を右小手投げで下し、1敗を守った。大関を目指す関脇栃東は、平幕貴ノ浪との2敗対決をすくい投げで制し、10勝目。2敗は栃東だけとなった。貴ノ浪はただ1人3敗。大関は、武双山が関脇琴光喜に寄り切られ4敗となった。魁皇は栃乃洋を右上手投げで下して7勝目を挙げ、かど番脱出まであと1勝とした。小結海鵬は5勝7敗、朝青龍は4敗目を喫した。《共同通信》

【大成火災海上保険】更生法申請

損害保険業界中堅の大成火災海上保険は22日、米中枢同時テロの保険金支払いのため、398億円の債務超過に陥ることが確実となり、一般企業の会社更生法にあたる更生特例法の適用を東京地裁に申請した。民間信用調査会社によると、負債総額は約4131億円。

大成火災は、テロで被害を受けた航空機などの再保険を引き受けており、744億円に上る再保険金の支払いが生じ、資産内容が一気に悪化した。

国内損保の破たんは2000年5月の第一火災海上保険に次ぎ2社目。来年4月に合併予定の安田火災海上保険と日産火災海上保険が契約や事業を引き継ぎ、個人向け自動車、火災保険の減額を回避、個人契約者への影響を最小限にする。

大成火災は健全経営を続けてきたが、同時テロの余波で破たんする極めて異例の事態となり、テロ発生直後から国際的に懸念されていた損保会社への打撃が日本国内で顕在化した。

柳沢伯夫金融担当相は、この日の閣議後会見で、「予想外の出来事」と述べ、大成火災の破たんが特異な事例であることを強調した。《共同通信》

【小泉純一郎首相】与党党首と会談

小泉純一郎首相は22日夕、公明党の神崎武法代表、保守党の野田毅党首と首相官邸で会談し、日本道路公団や住宅金融公庫など7特殊法人の廃止、民営化方針を提示、了承された。特殊法人改革の焦点となっていた7法人の見直し問題は、首相と自民党族議員が折り合う形で決着した。《共同通信》

【米国】感謝祭

米国は22日、サンクスギビングデー(感謝祭)を祝った。ニューヨークでは、中枢同時テロと炭疽菌事件、アフガニスタン戦争の重苦しい雰囲気を吹き払うように、75回目となる恒例のパレードが行われ、ブロードウェーは観衆で埋め尽くされた。

パレードの先頭は、自由の女神の山車。50州の州旗と50本の星条旗が観衆の目を引く。

愛国歌「美しきアメリカ」が歌われ、市警警官や消防士らが巨大な星条旗を掲げるという、例年にもまして強烈に愛国心を打ち出す内容となった。

名物の大気球では、人気アニメ「ポケットモンスター」(ポケモン)のピカチュウが新登場し、子どもたちが喚声を上げた。

ブッシュ大統領もメリーランド州のキャンプ・デービッド山荘で家族らとこの日から感謝祭週末を過ごす。だが、戦時下ということもあり、最高司令官として補佐官と常に連絡。アフガンでの戦闘、ウサマ・ビンラディン氏追跡状況を把握するという。《共同通信》

【真島一男さん】死去

真島一男氏(自民党参院議員)22日午前、心不全のため新潟県長岡市の病院で死去、69歳。新潟県出身。

一橋大大学院修了後、60年建設省に入省、近畿地方建設局総務部長、建設省都市局長、総務審議官などを歴任した。90年の参院新潟選挙区補選で初当選したが、98年の参院選で落選、ことし7月に返り咲き、当選3回。この間、通産政務次官、参院農水委員長などを務めた。《共同通信》

【この日の民主党】

「許し難い!日銀総裁のペイオフ再延期・公的資金再注入発言」~熊谷国対委員長が非難

民主党の熊谷弘国会対策委員長は22日、日銀の速水総裁が21日の記者会見で、大手銀行に対する公的資金の再注入に言及したり、来年4月に迫ったペイオフの解禁について、再延期の可能性もあり得ることを示唆した点について、「許し難く、見逃しがたい重大な発言だ」と厳しい口調で非難した。

熊谷委員長は「公的資金は日銀総裁のポケットマネーでもなければ日銀のお金でもない、税金だ。首相と金融相が“ペイオフ再延期はあり得ない”としているのに真っ向から対立する意見だ」と日銀総裁の発言を批判。「ペイオフもない、公的資金もないということを前提にした(金融機関の)資金移動が、すでに塗炭の苦しみを中小企業や個人事業主に味わせている」として、国会での説明を求める考えを示した。

これを受けて、同日、民主党、自由党、共産党、社民党の野党4会派は国対委員長会談を開き、与党3党の国対委員長に対して、(1)2頭目の狂牛病発生に関して、再び連合審査会等で集中審議を行うこと(2)日銀の速水総裁の発言は小泉内閣の財政金融政策と矛盾する大問題であり、早急に予算委員会等を開き、集中審議を行うこと–の2点を申し入れた。

PKO協力法改正案質疑はじまる~細野議員が代表質問

政府が提出した国連平和維持活動(PKO)協力法改正案をめぐる質疑が22日、衆院本会議で始まり、民主党の細野豪志衆議院議員が代表質問を行った。

細野議員は質問の冒頭、9月11日の米国同時多発テロ以降、「世界の多くの警察官・消防士・軍人・NGO関係者が、平和を守るために、献身的な働きを続けている」として、「彼らが誇りをもって働くことができる環境を、政治家は整える必要がある」と問題提起した。

細野議員はそうした一連の視点に基づき、PKOを論じる際、憲法との整合性は極めて重要としながらも、「同時に活動に参加するPKO要員の“円滑な任務の遂行”と“安全”に最大限の配慮をする必要がある」と主張。「米国の同時多発テロは21世紀の国際社会の平和と安全を守る上で認識の大きな変化を強いるもの」との見方を細野議員は示し、国連でもPKO見直し案(ブラヒミ・レポート)が提示されている中、「民主党はPKOを人的貢献のひとつの柱に位置づけるべきだと考えている」として、政府の基本認識を質した。

続いて細野議員は、臨時国会終了間際に、本改正案が提出された理由について質問。「この時期に唐突に出てきたのは、アフガニスタンでの活動が前提か」とし、今回の改正案が成立しても参加5原則が基本的に維持される限り、アフガニスタンでのPKO活動はあり得ないと指摘した上で、見解を求めた。

福田官房長官は「アフガニスタンの情勢は国連PKOが設立されることになるかを含め、流動的な状況だ」との見方を示し、日本がいかなる協力を行いうるかについては現地の情勢を把握した上で関係国・関係機関と協議した上で、検討していくとした。田中外相も同様に答えた。

次に、PKO参加の5原則について質問。まず、武器の使用基準について、先般のテロ対策特別措置法に倣って、“その職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者”を防護するために武器使用が可能となった点について、「PKO要員の安全確保に最も重要である武器使用の要件を、趣旨の異なる法律の文言を流用するという小手先の修正にとどめた感が否めない」と批判。管理の下に入った者とは具体的にどのような状況の誰を指すか、他国のPKO要員のために武器使用が可能となるのか、PKF本体業務に参加する際、今回の武器使用基準見直しで充分だと判断するか、などの点を質した。

中谷防衛庁長官は「自衛官等がPKO業務を行うに際し、同一の場所で活動することがある自衛隊員以外のもののうち、不測の攻撃を受けて自衛官と共通の危険にさらされたときに、自衛官等の指示に従うことが期待されるものを防衛対象とする」とした。また、他国のPKO要員については、「職務を行うに伴い、自己の管理のもとに入ったか否かによる」とし、一般論としては部隊行動している他国のPKO部隊はその対象とならないとした。一方、武器を所持した他国のPKO部隊の職員であっても、自衛官等と共通の危険にさらされた場合は、自衛官の管理のもとに入った者に当たりうるとした。

さらに、細野議員はPKO参加における第1原則の「紛争当事者間の停戦の合意」について質問。PKO協力法第3条では“武力紛争の停止及びこれを維持するとの紛争当事者間の合意”と明記されているが、来年3月に東ティモールに派遣予定がある点について、現在の紛争当事者とは具体的に誰か、紛争当事者間での合意であるとの判断は、具体的に何に基づいてなされるのか、紛争当事者が不明確な場合、第1原則についてどう適用するのか、官房長官に見解を質した。

福田官房長官は「現在の東ティモールの具体的な状況を総合的に判断すれば、停戦合意は有効に遵守されているものと判断できる」とし、判断基準は具体的状況を総合的にみていくとした。

細野議員は最後に、「これまで以上にPKOの専門性・特殊性が要求されていることを考えたとき、日本も国際平和協力業務を行うための別途の組織創設を検討する時期にきている」と問題提起。「法律の個々の条文に即して何ができるかという“制約の議論”からの発想ではなく、何をなすべきかの原点に立ち返って、国際協力のあり方を議論していくべきだ」と提案し、代表質問を締めくくった。《民主党ニュース》



11月22日 その日のできごと(何の日)