平成1746日目
1993/10/19
この日のできごと(何の日)
【プロ野球・オリックス】新監督に仰木彬氏
プロ野球オリックスは19日、神戸市内のホテルで前近鉄監督で野球評論家の仰木彬氏(58)の次期監督就任を正式に発表した。契約期間は2年で、契約金5000万円、年俸7000万円。
既に宮内オーナーからの就任要請を快諾している仰木氏は「熱心な誘いを受け、オリックスでやらせていただくことになった。常に優勝争い、トップグループで戦えるチームにしたい」と抱負を語った。
オリックスは土井監督の任期切れによる後任の人選で、実務派タイプの指導者を望む宮内オーナーの意向に沿い、9月中旬から同氏に接触していた。仰木氏は堅実な守備の二塁手として、西鉄黄金時代に活躍。現役引退後、コーチ経験を経て昭和63年から5年間、近鉄の監督を務めた。(金額は推定)
10月19日は、仰木新監督にとって忘れられない日。ちょうど5年前の平成元年10月19日に、ロッテと球史に残る名勝負を演じた。
新監督は「球団が意図したとは思わないが、私には励みになる。ああいう激戦をもう一度やりたい」と感慨深げ。「スポーツには激しさが求められる。ファンに面白いと思われるために、とにかく打倒西武を」と、一段と口調を熱くした。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【パ・リーグ】全日程終了
プロ野球パ・リーグは19日、今季の公式戦全日程を終了した。正席は西武が4年連続10度目の優勝を飾り、2位は日本ハムで5年ぶりのAクラス入り。オリックスは3年連続3位で、4位近鉄は6年ぶりのBクラス転落、5位ロッテ、最下位ダイエーの順。4位までが勝率5割を確保、また上位3球団が70勝以上を記録したのは、パの6球団による引き分け再試合なしの130試合制では昭和33年以来だった。
個人タイトルの投手部門の最多勝は17勝で野茂(近鉄)と野田(オリックス)が並び、野茂はプロ野球史上初の4年連続最多勝投手となった。阪神から移籍の野田は両リーグ通じて初のタイトル。防御率1位は2.06の工藤(西武)で勝率1位とともに3度目の獲得。最優秀救援は赤堀(近鉄)が2年連続で獲得した。
首位打者には辻(西武)が3割1分9厘で輝き、最高出塁率とともにプロ入り10年目にして始めて打撃タイトルを獲得した。西武球団初の首位打者。本塁打王にはブライアントが42本で4年ぶりに返り咲き、打点王(107打点)とともに二冠を制した。盗塁王は4度目の大石で、31盗塁はパの歴代盗塁王の中では最小だった。《共同通信》
【阪神・岡田彰布内野手】退団決定
阪神の岡田彰布内野手(35)の今季限りの退団が19日、決まった。同選手は来季も現役でプレーすることを希望し、球団側もこの意向に沿い、移籍方法を検討していくことになった。
5日に球団から戦力外を通告されていた岡田は19日、遠征先の広島市内の宿舎で三好球団社長と会談し、来季も現役を続ける意思を伝え、三好社長の了解を得た。約1時間の話し合いを終えた岡田は「(阪神での)最後の2年間は野球をした気がしなかったし、まだ完全燃焼していない。それだったらもう一度、と思った」と、現役を続ける決意を語った。《共同通信》
【日本生命・杉浦正則投手】アマ球界残留を表明
アマチュア野球ナンバーワン右腕としてプロ球団から注目されていた日本生命の杉浦正則投手(25)は19日、大阪市内の同社本店で会見し、アマ球界に残留することを表明した。20日にも発表される。「五輪凍結選手」の中に入ることが確実で、指名できなくなったプロ球団のドラフト戦略に影響を与えそうだ。
杉浦は「今季はひじ痛で十分な練習ができず、不安があるまま、上(プロ)でやるのは避けたいと思った。ひじは炎症止めの注射や薬を使うほど悪かった」とその理由を説明。「ことし初めはプロ志向が高かったので、迷いが大きかった。最終的にはきのう(8日)決めた」と、プロ側から高い評価を受けながらアマ残留を決断した経緯を語った。《共同通信》
【天皇、皇后両陛下】ポルトガル大統領夫妻を歓迎
国賓として来日したソアレス・ポルトガル大統領夫妻の歓迎行事が19日、東京・元赤坂の迎賓館で行われた。
午前9時20分すぎ、天皇、皇后両陛下が迎賓館に到着、玄関ホールで大統領夫妻と握手し、にこやかにあいさつを交わされた。両陛下が皇太子、高円宮両ご夫妻と細川首相夫妻を大統領夫妻に紹介した後、大統領は陸上自衛隊の栄誉礼を受けた。
この後、大統領は天皇陛下と、マリア夫人は皇后さまとそれぞれ車に同乗して皇居に入り、宮殿・竹の間で会見した。
同席した角谷宮内庁式部官長によると、大統領がポルトガルの現状について「1975年から民主化され、経済も発展しました」などと説明したのに対し、天皇陛下は「いろいろとご苦労があったと思いますが、敬意を表します」と話された。《共同通信》
◇
国賓として来日したポルトガルのソアレス大統領夫妻を歓迎する天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会が19日午後7時半すぎ、皇居・宮殿の大宴会場「豊明殿」で開かれた。ポルトガル側から大統領夫妻、随員ら、日本側は両陛下、皇太子さまはじめ皇族方、細川首相夫妻、閣僚ら両国合わせて約130人が出席。雅子さまは祖父が亡くなったため欠席された。《共同通信》
【細川護熙首相】ポルトガル・ソアレス大統領と会談
細川首相は19日夕、東京・元赤坂の迎賓館でポルトガルのソアレス大統領と会談し、両国の「草の根レベル」交流を活発化させるため、第一陣としてポルトガルとゆかりの深い大分、長崎、徳島各県から計20人程度を来春派遣したいと提案、大統領の賛同を得た。両首脳は議員、学者の交流促進でも一致した。
大統領は日本からの観光客を増やすため、現在中断中の航空協定交渉を再開してポルトガルへの直行便を開設するよう要望。首相は検討を約束した。大統領が平成10年のリスボン国際博覧会(万博)への参加を求めたのに対し、首相は前向きの姿勢を示した。首脳会談に先立ち、羽田外相とバロゾ外相の会談も行われた。《共同通信》
【連合】5兆円所得税減税を要求へ
連合の山岸会長は19日午後、静岡県熱海市で開かれた連合の「94春季生活闘争中央討論集会」の冒頭あいさつで、5兆円規模の所得税減税実施を早ければ今月中にも日経連の永野会長と共同で細川首相に申し入れる考えを明らかにした。
この中で山岸氏は、景気対策の観点から5兆円規模の所得税減税を年末調整の段階から実施することが必要との考えを改めて強調。同じく、所得税減税を主張している日経連との間では「共同申し入れのための必要な政策のすり合わせはこれから行うが、原則的には同意している」と述べた。《共同通信》
【パキスタン】新首相にベナジル・ブット氏
パキスタン国民議会(下院)は19日、パキスタン人民党(PPP)共同総裁のベナジル・ブット元首相(40)を新首相に選出した。これを受けて同日午後、ブット女史は宣誓、正式に首相に就任した。1990年8月の解任から約三3ぶりに政権の座を取り戻した。
下院の指名投票はブット氏と、パキスタン・イスラム教徒連盟(PML)シャリフ派総裁のナワズ・シャリフ前首相(43)の一騎打ちとなり、ブット氏が121票を獲得、シャリフ氏の73票に49票の大差をつけて勝利した。棄権は8票。
ブット氏は88年12月イスラム国家初の女性首相に就任したが、90年に職権乱用などを理由にカーン前大統領によって解任された。シャリフ前政権下では野党指導者として反政府運動を展開、復権の機会をうかがっていた。PPPは今月6日投票の総選挙で第一党になったが、下院定数217の過半数に達せず、多数派工作を進めていた。《共同通信》
【民放連・桑田弘一郎会長】辞意
日本民間放送連盟(民放連)の桑田弘一郎会長は19日、宮崎市内で開かれた同連盟の理事会で辞任の意向を表明した。20日、同市内で開かれる民間放送全国大会の式典終了後、正式に辞任する。同理事会の複数の出席者らが同日夜、明らかにした。
桑田会長は6月までテレビ朝日の社長を務め、現在同社の取締役相談役。テレビ朝日問題が民放界全体の問題になりつつあることを懸念、同社の相談役のまま会長職にとどまっていることは不適格だ、と判断したのが辞任理由とされる。民放連会長が、役員を務める放送局の問題に関連して辞任するのは初めて。
理事会出席者らの話によると、理事会では椿前取締役の問題が取り上げられた。桑田会長はこの中で「新しい会長の下で、問題の解決に当たった方がよい」と辞任を表明した、とされる。民放連は当面、高橋一夫副会長(中部日本放送取締役相談役)らが会長代行し、近く開かれる民放連臨時総会で、新会長を選任する見通し。
桑田会長は朝日新聞社専務を経て、平成元年6月にテレビ朝日社長に就任。今年6月まで社長を務めた。4年1月から民放連会長、任期は来年3月末まで。《共同通信》
【テレビ朝日・椿貞良取締役】辞任
テレビ朝日(伊藤邦男社長)は19日の常務会で、総選挙報道に関する発言が問題になっている椿貞良前報道局長の取締役辞任を全会一致で了承した。監督責任もあるとして伊藤社長の減給20%、6カ月、問題の発言があった日本民間放送連盟の会合に出席していた古川吉彦取締役の同5%、3カ月の処分を決めた。
記者会見した山田亘良常務らは、社内の「特別調査委員会」の調査に基づいて「放送法にいう『不偏不党』に反すると疑われても、やむを得ない印象を与える発言があり、放送人としての自覚と良識を欠いていた」と、椿氏の発言が適切さを欠いていたことを認めた。どの点が不適切だった。かについては述べなかった。
しかし山田常務らは、椿氏が偏向報道を指示した 事実は一切なく、放送された番組に偏向した内容と疑われるものはなかった、と説明。放送法違反に問われる事実関係はなかった、と強調した。 13日に椿発言を報じた産経新聞に対しては、来週になる見通しの同調査委の最終結果を見て抗議する方針。調査に公正を期すため外部の有識者に協力を求めるという。
◇
自民党の森幹事長は19日、先の総選挙で非自民政権をつくるため偏った報道をしたとされるテレビ朝日が関係者の処分を発表したことについて「会社なりの判断をしたということだろうが(偏向報道が)事実であったことの証明にもなる。自民党としては今後も調査を進めるし、証人喚問問題も(衆院政治改革特別委員会の理事会で)再度詰めるよう指示した」とのコメントを発表した。《共同通信》